The Voice Portugal Season8 Gala第3週その2 | fumufumuのブログ

fumufumuのブログ

ギリシャ・ネタ、音楽ネタを適当に綴っています。
ヘッダー画像はシフノス島のエプタマルティロス教会です。

あけましておめでとうございます!
今年も初記事がポルヴォとは思いませんでしたw
RTPがこのスケジュールで放送する限り、毎年こうなるのかね?


「The Voice Portugal」Season8Gala(Live Show)の第3週の続きです!
番組での1回分を2つの記事に分けた後半部分になります。
今回はザンブージョさんとアウリアのチーム。
番組での歌唱順はチーム関係なくシャッフル状態ですが、
比較する都合上、このブログではチームごと、結果発表が早かった順に視聴していきます。
(実際の歌唱順は、現時点では公式チャンネルの再生リストの通り)
進出者の決定は、視聴者票トップが先に通過、次いでコーチ選択の流れ。
次に進めるのは各組2名(組)のみです。


ザンブージョさんのチーム
Tiago Silva - "Chora, Carolina"

楽しいぃぃぃぃぃぃ~!!!
ポルトガル語歌唱でこんなに明るくて楽しくて踊りたくなるなんて、
かつてThe VoiceのGala(Live Show)で見られただろうか?
ダンサーの衣装と踊りは、どこかの地方の伝統的な踊りなのかな
(追記:ギマランイスの踊りらしいです)
アウリアとマリザが動きを真似してめっちゃ楽しんでいるじゃん。
ザンブージョさんだけはコーチとして真剣な表情で見ているけれど、
実のところ、コーチングするようなことは無いんじゃないかと思うよ。
むしろ歌わせたい曲を絞ることが難しくて、それが悩みになっているんじゃなかろうか?
だって当たり前に歌いこなしているじゃん。
ピッチが合わないとかリズムがずれるとか全くないし、
濁りのない爽やかな声は気持ち良~く、ふわ~と広がっていくし、
これだけ途切れずに弾むように歌っているのに、息継ぎを意識させないよね。
で、声を伸ばすところと、「パンッ」って感じで切る所、どちらも本当にスカッとする。

ちなみに、この曲はポルトガル生まれで若い頃に家族とブラジルに渡ったRoberto Lealの曲。
シンガーソングライター兼俳優として、ポルトガルとブラジルの両方で人気の合った方。
ブラジルにいながらポルトガルの文化をきちんと伝え残した人らしい。
ポルトガルの良さを詰めた曲といったところかしら?確かにぎゅうぎゅうですわw

歌唱中は真剣なザンブージョさんも、コーチコメントでは大満足のご様子。

ティアゴは地声も良いよな。


Mari Segura - "O Tempo"

ティアゴ兄さんの曲じゃん!!!
ミゲル・アラウージョさんが「一粒の真珠」と言ってくれるほどの美しい曲よ?
ザンブージョさんも兄さんとは繋がっているけれど、選曲するとは思わなかったわぁ。
兄さんの曲は兄さんじゃないと、といったところがあるし、歌唱力勝負でもないからね。
ザンブージョさんがどんな歌唱に仕上げるのか大きな期待とちょっとの不安。

で、これはまるでジャネイロさん版みたいだなwww
しっとりしたバラードが、見事なフュージョンサウンドになっている。
すごく面白いわ。これ、兄さんにもやって欲しいな。
もしかしてライブでやっているのかな?
いやあ、これは知らなかったらティアゴ兄さんのオリジナルを結びつけないよ。
(兄さんもチェック済みで、インスタで取り上げていました)
マリの歌唱もカッコ良いな。
斜に構えるようなけだるさがあるかと思えば、突き放すような激しさがあったりして。
Season5に出場した(&ESC2018代表)Cláudia Pascoal がやりそうな歌唱だけど、
マリには甘さが無い分、演奏のクールな雰囲気にハマってくれる。
いや、このアレンジは凄く好きだわ。
1:40 このまま終わるかと思ったところで、もうひとひねり。
ザンブージョさん、お見事です。
追記:マリとジャネイロさんは繋がっておりました。
どういう縁なのかわからないけど、インスタの動画に一緒にいました。
ティアゴ兄さんともフォローしあっておりましたぜw


Íris Silva - "Flor sem tempo"

限り無く大人の歌唱になっている。
少女が無理して背伸びしているのではなく、歌の中で成長している。
低い音からの持ちあげが自然で綺麗だな。
1:22とか1:34、こういう歌い方はBオデやバトルでは見られなかったよね。
力強く入って、揺らさずに押し出す歌唱。
ちょっとピッチが安定しないけれど、芯があるようで頼もしい。
ビブラートを過剰にしないで、使う所とそうでない所とをきちんと分けているのも効果的。

1:48以降も力強さがいいよな。もともと丁寧な歌唱が出来るからやり過ぎ感が無いし。
視線の使い方が昨シーズンのCarolina Pintoみたいだね。
カロリナは優勝してもおかしくないくらいの、表現力の塊な人だったから(北島マヤ)、
彼女を思い出させるほどなのは凄いと思うわ。
イリシュの良さを消すことなく、次に行くために必要なことを与えたと言うか、
多分、自ら気付くようにさせてあげた気がするよね。
とても自然に、自分の気持ちで歌い、動いているように思えるもの。
厳しい表情で見るザンブージョさんも、後半は軽く頷いてくれる。
盛り上げ方が難しい曲を歌い切って、これは褒めてあげていいと思う。
難しいはずだわ。1971のFestival da Canção準優勝曲でした。

イリシュ生まれてないじゃんw


Mariana Rebelo - "Veja bem, meu bem"

私の中でBオデが一番良かったような気がしているマリアナ。
今回もtoo muchだったら嫌だなと思いつつ。
あ?選曲のせいか、曲が短いせいか、あまり気にならなかったぞ?
引きのカメラが多かったからとか?
いや、やっぱり意識しているのかどうかわからないけど、表情がずっと自然だ。
こうして聴くと、やっぱり上手いんだよね。
正しく上手いというか、アレンジに左右されたりすることなく歌える。
0:59~ 声を回すように伸ばすところはとても滑らかだし、
1:45~ シェイクする(変な表現だなw)みたいに上下するところも、
下手したらわざとらしくなりそうな所を、違和感なく収めているのよ。
あと、今更ながら気付いたけれど、この人、入りのタイミングがピッタリだよね。
自由に歌っているように聞こえるけれど、入りはきっちり譜面通りなの。
これはリズム感がちゃんとあるということですわ。
今回、良かったな。彼女の歌い方をきちんと取り入れた選曲だった。
さすがはザンブージョさん。
それと今回のマリアナのヘアメイク、とてもよろしいと思います。

追記:オリジナルについて触れていなかったので。
ティアゴ兄さんとサルヴァドールが大好きなLos hermanos でした。(Marcelo Cameloのバンドね)

Los hermanos - Veja bem meu bem


マリアナの歌唱は、こちらのカヴァーを参考にしているのかな?
Maria Rita。



結果
視聴者選択 Tiago Silva
コーチ選択 Mariana Rebelo


ティアゴさんが一抜けなの笑うw
ポルトガルの民よ、ポルトガル愛が強すぎだろw
(あ、Seson5もそれでやられたんだっけ…)
でも何度見ても楽しいし、ポルトガル版ならではの曲と歌唱だと思うし、嬉しいですわ。
コーチ選択は迷いどころよなあ。
成長という点ではイリシュもいいし、今回のマリの意外性だって捨てがたい。


アウリアのチーム
Tiago Barbosa - "Bruises"

渋渋渋!
この人は英語の曲の方がしっくり来るよね。
熱い歌唱が出来るという点ではディオゴチームのディオゴLと似たタイプで、
そのせいでバトルで組まされることになったけれど(裏でRTPが動いた疑惑)、
セーブでアウリアのチームに移ったのは、結果的に正解だったと思う。
アウリアの求めるものを兼ね備えたような人だし、相性が良いと思うわ。
情熱があふれるアウリアは、自分のチームでもそういった歌唱に導きがち。
それが出来る人がアウリアをコーチに選ぶし、勝ち進めるんだよ。
ティアゴは作りものじゃない熱さを出せる人だし、真っすぐな歌唱が出来る人だ。
ここでも大袈裟な激しさじゃなくて、積み重ねた上での爆発なのよ。
耐えて耐えて、堰を切ったように流れ出す感情だから響くんだ。
ものすごくリアルなんだよ。

スタンドマイクから離れないのも良かった。
動かすのはほぼ右手だけで、でもその拳に魂が込められている。
最後の右手を伸ばすところで、私は泣きました。 涙
だってあれだけ激しく歌っていたのに、震える声で言葉を絞り出すんだよ……
いやぁ、良かったよ。
(実際はわからないが)泥臭いところとか、生き方が不器用そうなところとか、
がっつりと心を持っていかれた。
アウリアの指導の完成形を見た気がする。


Miguel e João - "Roubei-te um beijo"

アウリア、これは卑怯だぞwww
合唱隊を連れて来るなんて、ポルトガルの民に絶対好かれるじゃん。

昨シーズンのファイナルで、ザンブージョさんチームが聴かせた国宝級の歌唱がこちら。
António Zambujo com Carolina Pinto & Rita Sanches - "A Rosa"

絶対これを参考にしただろw
(ちなみに今回の選曲もザンブージョさんが歌っている曲)

実力と言うか歌唱力を冷静に判断した時に、Boysは間違いなしとまでは言えなくて、
選曲とキャラクターとアウリアの入れ込みようで得している部分があるからな。
Boysが着実に成長しているとはいえ、何かプラス要素を入れたいのもわかる。
実際の所は、「一緒に歌ったら素敵だろうなあ」という純粋なものかもしれないが。
今回はジョアンもソロで目立つんだね。
アウリアが「あなたもソロできっちり歌うのよ!」と言ったのかな?
ぎこちなさが残りつつも、優しい歌唱だよね。
Boysに関しては歌唱力や技術的なことを書くのは野暮で、
ただただ、優しさあふれるポルトガル語の曲を味わえばよいのである。
アウリアの表情が母親のそれに見えるのは私だけ?


Catarina Archer - "Yo soy Maria"

やっぱりこの人はオペラ歌唱を突き進めて正解。
Popsをそれっぽく歌っても中途半端だったと思うから、こういうやり方の方がずっとよい。
(歌っているのはAstor Piazzollaの曲なので欧州のオペラとは違うけれど)
ライティングの赤も効いて、情熱的な世界を作り上げているよね。
私はオペラ歌唱に詳しくないので、本職と比べてカタリナがどの程度のレベルか測りかねるけど、
正々堂々といった感じで、本人も自信を持って歌っているように見える。
ルックスも良い人だけに、これぞGalaみたいな華やかさ。
ただ、全体に何となくわずかに音程が高めになっているような気がしないでもないのと、
カタリナのようなソプラノより、もうちょっと太い声の方がパンチが効いていい曲のように思った。
(原曲ときちんと聴き比べていないのであくまで推測)
この曲、もっと歌われるといいな。

おまけでダンサー付きの歌なしオーケストラ版がとても良かったので貼っておきます。


追記:この曲をDolce Pontesが歌っていたのね。
Dulce Pontes "Maria de Buenos Aires"



Nelson Sousa - "It will rain"

何となく、また「綺麗過ぎる」と言ってしまう予感がする。
ネルソンて技術的には本当に素晴らしくて、優等生として満点取れると思うのよ。
でもそれだけじゃ物足りなくて、「うわっ、凄い!」と思わせて欲しいんだ。
Bオデが凄かったのは、そういった「上手い」を超えた表現を必要とする選曲だったから。
しっとり聴かせるタイプじゃなくて、ベタでも迫力にたじろぐような選曲がいいと思うんだけどなあ。
“Who want to live forever”とか、シーラさんが書いていた“Rise Like a Phoenix”だよねえ。
何なら“Grande Amore”だっていいぞ。
あんな風に視聴者が一緒に高揚出来る曲を、全力で歌って欲しかった。
汗をかいて肩で息をするような全力歌唱を見せて欲しかったんだよ。
今回の歌唱だと上手いことには誰も異議なしだけど、好きな歌唱にはなれないと思うの。


結果
視聴者選択 Miguel e João
コーチ選択 Tiago Barbosa


Boys愛され過ぎ問題。
私も彼らは大好きだけど、今回の歌唱ならティアゴに惚れるべきだぞ、ポルトガルの民よ。
まあ、どちらも通過したことだし。


全体の感想
「The Voice Portugal」をしっかり視聴するようになって5シーズン目。
一番泣いているような気がしますわ。
人間、年を取ると涙もろくなっていくようだけど、それにしたってw
歌唱力もさることながら、ハートに訴えてくるシーンが多過ぎて、消耗激しいです。
今回の結果、ディオゴだけは許せないが、それ以外のチームの通過者については順当と言えるし、
セミファイナルも楽しめそう。
まだまだポルトガル語の素敵な曲が登場しそうで、ワクワクします♫
って、もうセミファイナルの放送は終わっているので、なんとか追い着きたい所存。


参考:番組での歌唱順は以下の通り。( )内はコーチ名の頭文字です。
Luís Trigacheiro (M)
Jéssica Ângelo (D)
Tiago Barbosa (A)
Tiago Silva (Z)
Kevin Lopes (D)
Rafaela Monteiro (M)
Miguel e João (A)
Gonçalo Bilé  (D)
Mari Segura  (Z)
Diogo Leite  (D)
・ディオゴチームの結果発表
João Amaral (M)
Íris Silva (Z)
Luciana e Pri (M)
・マリザチームの結果発表
Catarina Archer (A)
Mariana Rebelo (Z)
・ザンブージョさんチームの結果発表
Nelson Sousa (A)
・アウリアのチームの結果発表