30日まで仕事していましたっ!しかも残業。
年明けの残業もほぼ確定している中、私にはポルヴォがすべて(大袈裟)
「The Voice Portugal」Season8、Gala(Live Show)の第3週です!
第1週&第2週の結果、各チーム出場者をTop4まで絞り込んでの第3週。
出場者全員が歌うので合計16本の動画を視聴することになります。
無理、これは無理だなw
ということで、番組での1回分を2つの記事に分けます。
これまで同様、番組での歌唱順はチーム関係なくシャッフル状態。
ここでは比較する都合上、チームごと、結果発表が早かった順に視聴していきます。
具体的にはディオゴ・マリザ・ザンブージョさん・アウリアのチーム順。
(実際の歌唱順は、現時点では公式チャンネルの再生リストの通り)
進出者の決定は、視聴者票トップが先に通過、次いでコーチ選択の流れ。
次に進めるのは各組2名(組)のみです。
「4組中の半分?それは厳しい」と思ったものの、ファイナルまでに3回歌うのは前年と同じなんだよね。
それでは視聴開始!
ディオゴのチーム
Jéssica Ângelo - "Listen"
この無難な選曲に昨シーズンのディオゴが蘇る。
もしかして今回のディオゴのコーチング、やばいんじゃね?
実際の所、ジェシカって実は選曲が難しいタイプだと思うんだ。
歌唱力はあるにしても、押して押しまくるスタイルが歌わなくても見えてしまって(←私だけか)、
泣かせの曲を選んだとしても、視聴者は泣けないと思うのよ。
だからBig Songと言われるような、定番のわかりやすく上手さを出せる曲の方が、
彼女にとっても歌いやすいし、聴かせやすいのだとは思う。
でもそれだと「ただの上手い人」にしかならない。
どこまでいっても「ジェシカならでは!」にならないんだよ。
「"Listen"?あ~、ジェシカなら歌いそうだよね」って驚きはないし、
下手したら「歌わなくてもわかる」くらいな興味にしかならない。
すでにある力を伸ばす、あるいはこれまで気付かなかった面を引き出す。
コーチの役割ってそういうことだと思うのよね。
ジェシカを相手に何が出来るか考えた時、打つ手が無いのかもしれない。
視聴していて、嫌な感じで体力使ったわ(辛辣
Kevin Lopes - "Take me to church"
違う、違うっ!!!
ディオゴ許さないっ!
確かにBオデではヘヴィーな歌唱をしていたケヴィンだけど、この曲のヘヴィーとは違うじゃん!
ケヴィンの魅力は、日常の中の幸せや悲しみや躓きを歌うことでわかるんだ。
手の中にあるもの、手を延ばせば届くものを歌う中にあるんだよ。
「僕と君」「私とあなた」の小さな世界の、誰もがわかることを捻らずに表現出来るんだ。
こんな、血ヘドを吐くような歌唱が合うような曲じゃだめなんだ。
もちろん、解釈は自由だし、ディオゴが何を表現させようとしたのかは知らないよ。
でもケヴィンが彼らしく歌えていたのか、疑問だわ。
甚だ疑問だわ。
ケヴィンの中でも上手く消化出来ていなんじゃないかと思う。
歌詞を追うことに意識がいきすぎて、自然さが失せている気がするんだもの(泣
後半、1:17~これまでも時々見せた、切なさ増し増しな歌唱は愛しくなるのに…
この曲はマリザチームのファヴェラがバトルで歌ったけれど、
彼(彼女)はドラァグクイーンの自分にこの曲のMVを重ねたかもしれないし、
そういったマイノリティに属さない人が歌う場合でも、そこには怒りに似た感情が生まれていると思うんだ。
そこには自分と相手以外の存在が確実にあって、「君と僕」だけじゃないんだよ。
別の解釈、と言うかHoizierによれば、どうもセクシャルなものが込められているらしいけど、
どちらにしたってケヴィンには似合わない。
合わないことをあえて挑戦するにしたって、これじゃない。
これじゃないんだ(怒
追記:
上の感想は歌の内容と解釈についてですが、リズムについて。
バックの演奏(主にドラム)が刻むリズムが強烈なので、どうしてもそこに引っ張られてしまうけれど、
ここはやっぱりきっちり均等に刻んで歌うべきだったな。
レゲエとか日本の民謡とか、均等に刻まないジャンルはあるけれど、
通常の洋楽(という言い方はちょっと変だけど)は、タメを作らないはずなのよ。
タメがあるとしてもそれは歌唱で表現するもので、演奏に合わせるのとは違うんだよね。
だから、今回のケヴィンの歌唱は不自然なところで切っているように聞こえるし、
ナチュラルで歌うことで良さが出るケヴィンの魅力を、残酷に消してしまったんだ。
私だったら絶対"You’re the reason"か、"Power over me"を歌わせたわ。
ここまで大きく外すコーチングは無かったように思えたディオゴだけど、
私の中で評価は地まで落ちたわ。
Gonçalo Bilé - "Superstition" e "Stayin' Alive"
選曲がディオゴ主導なら、バ○じゃないの?
確かに前回のゴンサロはカッコ良かったよ。
歌もステージングも、これまでの彼のパフォーマンスの中で最高だった。
でも、あのスタイルを続けてしまったら、二番煎じでしかないじゃないの。
大体、今回の2曲は系統が近すぎて意外性がないし、そのわりに繋ぎがスムースじゃなかったし。
ここはセンス優先の選曲をぐっとソフトで雰囲気のあるアレンジで、
大人の歌唱を聴かせた方が評価は高くなったと思うのに。
他の3人はそういった歌唱をしないから、絶対差別化出来たはずなのに。
ゴンサロがこれでやりたいと言ったのなら、思いとどまらせるべきだったわ。
せめて曲の組み合わせを、誰も思いつかないようなものにして欲しかったわ。
立て続けにやってくれたディオゴにがっかりだ。
Diogo Leite - "Purple rain"
もう~!!!
無難な選曲しか出来ないのか。
「出場者の希望で選曲した」と言って欲しいわ。それならまだ、結果に納得もするだろう。
自信の1曲で挑むなら、誰のせいにもならないはずだ。多分。
ポルトガル版OT準優勝者で、舞台を中心にプロとして活動しているディオゴL。
歌唱力が高いのはもちろん、ステージングに隙が無くて絵になる。
特にマイクスタンドの扱い方が、完全に大御所ロックシンガーだもの。
だけどさ~、けっこうパターン化してしまったと思うよ…
何と言うか「え?こんなことも?」「そんなことを?」みたいなのは期待出来ないのよね。
見せてくれるものはポルトガル以外でも通用しそうなレベルだし、
今回だってどこにもマイナスになるところはないし、
どう考えたってこの先ファイナルまで行くだろうとは思うけどさ。
「かっこいい」「超絶上手い」、だけどそれ以外にどう形容したらいいのか、という。
うん、わかっている。これは単純に好みの問題。
コーチがスタンディングで称賛するような歌唱だ。
私が好きじゃないだけだ。
結果
視聴者選択 Diogo Leite
コーチ選択 Jéssica Ângelo
実力者が勝ち進むと言う大原則に従えば、当然の結果なのかもしれない。
ただ、ケヴィンもゴンサロも、最初のGalaではそれぞれ視聴者票でトップだったんだ。
今回も、それぞれが自分の魅力を最大限出せれば、通過は十分可能だったんだ。
マリザのチーム
Luís Trigacheiro - "Meu fado meu"
実際の歌唱順はトップのルイシュ。彼は毎回トップかトリかじゃないですかね?
番組の思惑丸わかり。
唯一の誤算はザンブージョさんチームからマリザのチームに移籍となったことだけど、
それに関してはここでは書くまい。
それよりもルイシュの歌唱だ。
今回はファドもファド、タイトルにも付いている通り紛れもなくファド。
もうルイシュがポルトガル語以外の言語で歌うのは考えられないもの。
しっとりとしたピアノで始まった彼の歌唱は…
あ…優しい…
音の一つ一つ、言葉の一つ一つにルイシュのぬくもりを感じる。
譜面を外して語るようになっているところも、消え入るような語尾の母音も、
すべてがルイシュの優しさに包みこまれているんだ。
前回が荒海に向かう重量戦艦なら、今回は静まり返った水面に木の葉の小舟を浮かべるように、
壊れそうな大切な何かをそっと手にしている姿に見える。
歌詞の内容的には優しさを込めるようなものではないので、
ルイシュその人の優しさと、大事に歌おうとする心がそう思わせるのだろう。
とにかく、暗闇に灯る小さなろうそくの火のように、彼の声に導かれるんだ。
ただ、優しさと同時にこれまでなかったような寂しさが全体を覆って、
痛みのある孤独感もあるんだ。他者への優しさと自分自身の痛み。
0:52~ 静かな湖面に投げられた小石が波紋を作るように、徐々に心を揺らして来る
「Meu fado」という短い言葉の繰り返しが、聴き手の心に入り込んで沈んで行く。
1:07 珍しく歌唱中に前を見るのだけど、その時の表情が…
悲しいとか寂しいとかとは違う、虚ろとも違う。
「Meu fado」という言葉を、何か確かめながら、言い聞かせるように。
世界に一人取り残され、応えのない問いかけをしているようで。
ルイシュが子供みたいな笑顔の持ち主だとわかっているだけに、胸が痛くなる。
メロディーが切り替わって1:20~
下からぐっと持ち上げて体を揺らす歌唱はRicardo Ribeiro さんもやる歌唱だね。
ここから徐々に強くなっていくけれど、強く歌う箇所でも決して声をぶつけるのではなく、
自分の中で燃焼させていく。
押しつけのパワーじゃないんだよ。引き寄せる力なんだ。
声を落としてからの1:42~。
最初の「Meu fado」の「fado」に色んなものが詰まりに詰まっていて、息を飲んでしまう。
マリザが立ち上がってしまうのもわかるほど、万感の思いが込められていた。
ルイシュが自分の中に生まれる情熱を糧に、高みに向かっていく。
炎が立ち上がるように、熱くて激しい。
それでいて切なさが滲む、複雑な感情をルイシュが声だけで表現するんだ。
凄まじい。
Tira-Teimasの歌唱で、ルイシュの良さは飾らないところ、お日様や風にある心地よさと書いたけれど、
Galaに入ってからのルイシュは重みを出して、人生さえ感じさせる。
バトルで歌った”No teu poema”はあえて踏み込まない、前に出ていかない歌唱で(←憶測)、
あれはあれでルイシュらしくもあった。
でも、この、歌うことの意味を問い直したかのような歌唱は刺さる。
刺さり過ぎて、もう他の出場者の歌唱なんて聴けないほどだ。
今回の歌が歌い手の心情を切々と綴ったものなので、まずもって選曲が素晴らしい。
私はこの曲を知らなかったけれど、現在のファディスタ最高峰のマリザの持ち歌で、
当然ながら彼女の歌唱も超が付く程に素晴らしい。
歌唱直後に「Lindo!」と叫んだのはコーチのマリザ。
コーチコメントでも胸がいっぱいといった感じ。
上の動画でわかったのだけど、歌唱後にステージ中央に戻って来たルイシュが、
「歌い切った」とでも言うような、清々しい笑顔なんだよね。
これまではコーチに褒められると嬉しそうな笑顔を見せるものの、歌唱直後に表情が緩むことはなくて、
「どうだったろう?」みたいな表情を見せたりもしていたんだ。
今回の歌唱はルイシュにとっても手応えがある、満足のある出来だったのかな。
※言いたいことが上手く伝えられなくてもどかしいので、多分修正します。
実は、当初私は号泣で記事どころではなかった。
初見こそ、youtubeの再生リストを途中で止めたりせずに一気に視聴したものの、
その後に記事(下書き)を書き始めてから、しばらくは泣いてばかりで言葉が見つからなかった。
言葉にするため、ルイシュの動画だけを3時間ほどリピートしていたのである、まじで。
貴重な休日(先週)の夜にバカじゃないのと思うが、悔いはない。
※さらに推敲し続けで、もうカウント不能なくらい見ましたよ、ええ。
Rafaela Monteiro - "Memory"
おっと、出だしで瞬間ではあるがやらかしてしまったようで。
気持ち、音を上げてしまっていないかな?
選曲は間違っていないんだよね。ラファエラの全力歌唱が活かせるから。
Gala(Live Show)なので、このくらい大げさでも許される。
てか、前回「ミュージカルに進むと良さそう」と書いたので、本当にそう言う曲が来たので驚いた。
1:09 ここは彼女の良さがよく出ていて、マリザ同様、手を握ってしまうわ。
ただ、全体にメリハリの付け方が弱かったと思う。
思いっきり歌うところばかりが目立ってしまって、そっと歌うところは声を落としただけに聞こえる。
そのあたりはもっと丁寧に出来たんじゃないかなあ?
歌唱とは関係ないけれど、照明がラファエラの全身をとらえないので、衣装が全くわからない。
暗い色が完全に闇に埋もれてしまって、せっかくのドレスがもったいないよね。
João Amaral - "Set fire to the rain"
ジョアンは絶対にギターを放さないのだろうか?
それはともかく。
今回の選曲は、これまでのような自分の音楽世界を見せつけるのとは違う?
悪くないけど驚きが無かったような気がする。
オリジナルのAdelが凄過ぎるというのはいったんおいておくとして、
盛り上がりがあるのに迫ってくる勢いはあまり感じないし、
何より、アーティストだったジョアンがアイドルになってしまったような。
アイドルになってもおかしくはない若者だけど、そうじゃないよね?
この歌を歌うには線が細かったのかなあ。
後半からはバックの演奏の力強さに引っ張られるように、荒々しさが出てかっこいいけど、
やっぱり10代の歌唱だなあと思ってしまう。
若い歌唱が悪いわけじゃないんだ。それが魅力になることだってある。
ただジョアンは「若いのにそう来るか!」という意外性が良かったのよ。
う~ん、私はジョアンの選曲とそれをジョアン流に変える歌唱に期待していたんだけどなあ。
マリザが見たかったのはこういうジョアンだったのだろうか?
ところでジョアンてどんな青年なんだろう?あまりキャラが見えてこない不思議な人だ。
Luciana e Pri - "Sangrando"
美しいけど難しい曲だな。ブラジリアンの名曲らしい。
前半はメロディーらしいメロディーではなく、語りに近い。
ピアノはジャズだし。(すごくかっこいいピアノ)
で、やっぱりプリのコーラスがあまり合っている感じしないのよね。
不協和音とまでは言わないけれど、居心地良くないレベルでずれている気がするの。
1:40からは、これまでも聴かせたルシアナの持ち味・自由でエネルギアに満ちた歌唱になるけど、
そこに至るまでがちょっと長かった気がする。
ここは展開を変えることは出来なかったのかな?
はっきりと選曲ミスとまでは言えないけれど、前回の会場をぐいぐい引き込む歌唱に比べたら、
小さくまとまったように思えてしまった。
ルシアナの出来ることの7割くらいしか活かせなかったみたいで。
と思いながらも、ラストの伸ばしは凄いな。全然ふらつかない。
オリジナルにして作曲者のGonzaguinha の歌う動画。語りの様だけどしっかりと歌。
これ → https://youtu.be/5Iz7HkbLXqM
結果
視聴者選択 Luís Trigacheiro
コーチ選択 Luciana e Pri
Luciana e Priの二人が前回ほどの歌唱をしていなくても、この結果は当然。
で、Luciana e Priはブラジルから来ているので、次の視聴者投票も決まったようなものだわ。
前半の2チームの歌唱はここまで。後半の2チームは次の記事になります。
なるべく早くUpしたいな。
このためにサルヴァドールのお誕生日も、ソブラル姉弟のライブも、全部吹っ飛ばしているんだから。
しかし、何なんだ、このコメント量の偏りはw