たね

種子さえ
蒔いておけば
いつかかならず
芽が出る
よいたねには
よい芽が
悪い種子には
悪い芽が
忘れたころに
ちゃんと
出てくる

みつを

 

書家 相田みつを先生の『雨の日には』に集録された一編

です。

この詩を読んだ瞬間に芽生えるモノは、先ず【恐怖心】。

人の行動はよく種蒔きに例えられます。

「どうせ自分が蒔いたタネだから」と言えば自業自得。

例え善人であったとしても、過去の悪い行動が今になって

忘れた頃に明るみに出る恐さ。しかもちゃんと出てくる恐ろしさ。

 

けれど、記憶に無いコトに対して怖れても意味がありません。

それなら行動に注意しようと思うとどうしても【消極的】

になってしまいます。相田みつを先生が人を消極的にしてしまう

様な詩を書くでしょうか。

この作品で注目するべき点は良い行いをすれば良い結果に

結びつくコトへの楽しみ。しかも忘れた頃に成果が現われる

コトへの喜びがあるというコト。そう思えたとき、この詩はボクの

人生の【励みの言葉】となったのです。