♪BIG BOY ♪
第5話:異変【番外編】
7月18日 02:10 迅凛峠 頂上
如月「そうか・・・わかった。ご苦労だったな」
ピッ・・・
如月は通信機を切る・・・
硲「結果はどうだった?」
如月「・・・渉が負けた」
真介「フン。次はダウンヒルだろ?俺がその敗北を俺が勝ちに変える」
硲「待て陣矢。相手の腕をビデオカメラを撮ったんだが、これはデータ上にない強さを持っている。気をつけろよ」
真介「データなんて最初から当てにはしていない。やるのは自らの腕だ。ドライバー同士の戦いだって事だ」
一行・・・ブリザードゴーストでは・・・・・
哲也「よし!祐夜の言う通り、岡本のヤツが勝ったぞ!」
祐夜「フッ・・・・・だが問題はまだ解決していない。次のヒルクライムに出してくるのはまた外車だ。
しかもルーフのRGT。これはお前の策が必要になる。頼むぞ哲也」
哲也「おう」
7月18日 02:12 迅凛峠 頂上
哲也「次はダウンヒル戦になります。ポジションはどうしますか?」
真介「ポジションは先行だ。1発で勝負を決める」
哲也「わかりました。ではスタートポジションに車を縦に並べてください」
哲也はその場から去る・・・
祐夜「やはり先行を選んできたか・・・俺のシナリオ通りに進んでいる」
哲也「なんだよ?作戦って?」
祐夜「フゥー・・・まぁ……まだ明かさない方がいいだろうな」(タバコ吸いながら
若本「ダウンヒル担当の若本龍矢だ」
真介「クアトロズのダウンヒル担当…真介だ。
一つだけ言っておく・・・俺はデータとか、んなもの関係なく走らせてもらう。勝つのは俺だッ!!」
若本「・・・そうか」
哲也「偉い自身だな・・・まるで松山を見ているようだ」
オォォォン!!ウォォォン!!
哲也「それじゃあダウンヒル2戦目!!カウント5秒前!」
ウォォォォン!!
哲也「5・・・4・・・」
ゴアッ!プシュン!!ゴゥゥゥ!!
哲也「3・・・2・・・」
そこで祐夜は突然……嫌な予感がよぎった・・・
祐夜( ・・・あのFDのエキゾースト。どうした・・・? )
哲也「1・・・GO!!」
ゴァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!
如月「・・・・・まずいな。相手のダウンヒルの若本はブリザードゴーストのナンバー2なのに真介のヤツ・・・」
硲「大丈夫ですよ。まだ負けた訳じゃあないですし、真介を信じましょう?」
7月18日 02:20 迅凛峠 第1区間
オォォォォォォォォォォォ!!プシュン!!
若本「あれだけ挑発的な事を言われたら受けて立つしかねぇじゃないか・・・ちょっと腕を見せてもらうぞ」
真介「……ついてきている。さすがに相手の地元じゃあちぎる事ができねぇのかね・・・」
オォォォォォォォォ!!ウォォン!!
ギャラリー2「おいおい?!相手の車の突っ込みやべぇ!ブレーキングで若本さんが負けているぞ?!」
ゴアッ!!オォォォォォォォォ!!
若本「・・・ブレーキタイミングが相手の方が遅く踏んでいる。チッ・・・これが限界だっつうの!!」
ウォン!!
ギャアァァァァァァァァァァァァァァ!!
真介「・・・速い・・・」
オォォォォォォォォォォォォ!!プシュン・・・!!
そこで若本は異変に気づく・・・
若本「・・・?なんだ……FDの調子が悪い・・・?」
7月18日 02:21 迅凛峠 頂上
哲也「なぁ・・・今回は何か作戦あるのか?」
祐夜「いや、今回はあいつのやりたいようにしろと言っておいた。だが心配なのは2本目だ」
そこに岡本が現れる・・・
岡本「さっきのFDのエキゾースト音……なんかおかしくなかった?」
哲也「・・・え?」
迅凛峠 第2区間
オォォォォォォォォォォォォォォ!!
ウォン!!プシュン!!
若本「やっぱり気のせいじゃない・・・なんかおかしい!」
ウォォォォォォォン!!ウォン!プシュン!!!
真介「チッ・・・プレッシャーがやばいな。ビリビリ来る・・・」
オォォォォォォォォォォォォ!!
若本「セッティングミスか・・・それじゃないなら…なんでこんな挙動するんだ・・・?」
ギャアァァァァァァァァァ!!
7月18日 02:23 迅凛峠 第3区間
オォォォォォォォォォォォォ・・・・・!
??「下ってきている・・・」
?「何が~?」
??「いや・・・ダウンヒルで戦っている2台の車がここにもうすぐ来る・・・」
?「・・・んー。わかんない・・・」
??( 連れて来なければ良かった・・・ )
オォォォォォォォ・・・!!
ギャラリー1「きたぞきたぞ・・・」
ギャラリー2「どうなってんだ・・・?」
ギャアァァァァァァァァァァ!!プシュン!!
ギャラリー2「おぉぉぉ!FR-Sが先行のまま逃げている!!」
そこで??は少しの不安があった・・・
??( なんだ・・・あのFDのエキゾースト音。ロータリーとは違う音がする。何をした? )
ゴアッ!!オォォォォォォォォォォォ!!
ギャラリー1「すげぇな・・・あんなの中々見られねぇよ!」
?「ねぇ??。今のがレース?」
??「そうだ。あの2台がこの峠で戦って勝ち負けを競っている」
?「・・・すごいね。生で見ると・・・」
??「俺も・・・ダウンヒルで下りたいぐらいさ」
7月18日 02:24 迅凛峠 頂上
祐夜は 携帯で拓疾に連絡する・・・
プルルルル・・・ガチャ!
拓疾「はいはい。神風です」
祐夜「祐夜だ」
拓疾「うわぉ・・・これはリーダー様じゃないか。どうした?」
祐夜「至急に例のモノを迅凛峠に持ってきてくれ」
拓疾「・・・一体全体どうしたんだ?」
祐夜「話は後からする。こっちにメンテナンスする為の物は全部あるから頼む」
拓疾「まったくどういう事かわかんねぇけど・・・わかった」
ピッ・・・・・
祐夜「・・・・・良く頑張ったな・・・FD」
迅凛峠 第4区間
ウォォォォォォォォォォォン!!プシュン!!
若本「そうか・・・かなりの回転数を上げてるからおかしな音がするのか。なら少し制限しながら・・・走るしかないか」
ギャアァァァァァァァァァァァ!!
真介「クソ・・・このコーナーを曲がればゴールだ!!この1本で終わらせる!!」
若本「意地でも死ぬ気で食いつけェッ!!!」
オォォォォォォォォォォォォォォ!!!プシュン!!
若本はオーバースピードながらも必死に食いつく・・・そして
真介「ク・・・ちぎれなかったか。やっちまったなぁ・・・・・」
オォォォォォォォォォォ・・・・・
真介のFR-Sは先行したまま、若本のFDをちぎれずに食いついたままゴール
続いて2本目に突入する。そしてみんなが言うFDの変な音とは・・・?
そして……祐夜の例のモノとは・・・
第5話:異変【番外編】 END