海へ ~See you~』1988

 主演 高倉健

 

昨年11月に日本最後の映画スターと呼ばれた高倉健。語る時は私自身も健さんと呼んでしまいます。

今年初の映画鑑賞は追悼的に選んでみました。

 

この映画は気にはなっていましたが、当時はそんなに話題にはなっていなかったかと思います。

健さん死後、色々な追悼番組が放送されました。その中で健さんのインタビューで「南極の寒い中の撮影を終えて、しばらくは暖かい所でのんびりしたいと思っていたら、今度は砂漠での撮影をして。」という語りを聞いて、この映画の事を言っていると思いました。

 

主演 高倉健  脚本 倉本 聰 舞台はパリダカールラリー。

これだけ見たら物凄そうなんだけど、「エッ?こんなん」って感じ。

2時間50分長いです。

健さんも200本以上映画に出ていれば、こんなのにも出るだろう。倉本も名作ばかり書いていないんだと最初に思いました。

 

この物語には2人のヒロインが出てきます。桜田淳子といしだあゆみ。ストーリ的なツッコミどころは多々あります。淳子の密入国やその後のカミオンの荷台に乗って付いていく所やいしだの突然のラリー参加ナビ出来るの、最後のシーン。(これはネタバレーになるので書きません)

これは物語が出来ていて、その物語を進行させる為に人物設定が作為的に作られた感がします。

 

私が十代後半の頃、ラリーが好きでその手の雑誌や番組をよく見てました。あの車が出ている、この車が出ていると懐かしくなりました。ストーリーには直接の影響はありませんがラリー参加者として篠塚が出ていました。(パリダカ優勝もしている世界的なドライバーです。)これも懐かしく思いました。

パジェロ車も多く映ってます。これは映画のスポンサーが三菱自動車という事情もあるでしょう。

ラリーとして楽しめますが、映画なのでドキュメントとしては中途半端かな。ラリーに興味の無い人が観た、かなり退屈してしまうかも。

 

健さんの映画を観る人というのは、ある意味でその役に成りきる健さんを堪能したいというのがあると思います。ウーン どうだったんだろう。あまりお薦めは出来ません。