コルヌータとベルトロニー
良かった天気も徐々に雲行きが怪しくなってきました。そろそろ梅雨の走りの時期が近づいてきます。
片山さんのところでは、採種は終了?したみたい(http://ameblo.jp/kaorigusa-1020/entry-11527540184.html?frm_src=thumb_module )ですが、私のところではもう少し粘らなきゃいけません(笑)。
さて、こんな時期になってきてようやく原種のコルヌータが開花してきました。
コルヌータ・アルバ
パンジー・ビオラの育成に関わった原種です。パープル~ピンク~ホワイトの色の変異が有り、これは白花のアルバです。
図鑑等では夏咲きと記されているのでこの時期からの開花なんですが、この時期夏日になることもある宮崎では正直どーしようもありません(悩)。
交配しようにもほかの株は衰弱、このコルヌータも暑くなるとすぐに衰弱してきます。魅力的な花ではあるんですが使いようがありません(涙)。どーしましょう・・・。
で、和名は「ツノスミレ(角菫)」です。どうしてこのような名前がついているかというと、上弁の間を見てください。
なんか「角」のようなものが見えますね。
で、これが何かというと。
これは唇弁につながる「距(きょ)」という部位。これがまるで角のように見えるのでこの和名が付けられています。蕾だとわかりやすいですね。
私の選抜したコーソン系に「ホーン(角)」という花型がありますが、実はこの原種のイメージがその名前の由来です。
でも、それは「距」の部分が長かったからではなく、その花形から。
花もよく見ると特に上弁は細くて「角」のように見えるでしょう?だからです。まあ、コーソン系のホーンは丸みを帯びた細弁ですが・・・。
さて、もう一つの原種も咲いています。
これは頑な夏咲きのコルヌータほどはなく、2月ぐらいからポツポツと咲いていました。でも暖かくなって一気に花数が増えました。
ベルトロニー
コルシカに極めてよく似ています。
で、実は確かめたいことがひとつあってそれはコルシカとの違い、判別点。
平成三色すみれ考のPart5:人類後代のためにでは原種にも触れています。その参考にしたのが「パンジー・ビオラ・ビオレッタ 完全ガイド」。
その中で「ベルトロニーの唇弁にはくさび型の切れ込み(ノッチ)があり、それがコルシカとの判別点」との記述あり、それがどうなのか確かめたかった訳です。
おお、唇弁にそれらしき切れ込みがある。でも、ほかの花ではそれがない。はっきりしない。
この切れ込みが本当に判別点???
株の形状は似ていますが、ベルトロニーの方がコンパクトで違うといえば違います。
フィールドワークではなく、座学の立場ではよくわからないことも多いです。
左:ブルーオブパリス、中:コルシカ、右:ベルトロニー
似たものを並べてみました。これでは同一種の幅(変異)の範疇でしょうね。混ぜたらどれがどれがどれだかわかりません。
原種自体に変異があり、また花が似ている場合は取り違えられている場合もありますので正直どうなっているのかがわかりません。
とにかく、ベルトロニーと言われるものを集めて観察してみないといけません。ずーっと勉強です(笑)。