湯川が予言した中間子の質量は200MeV/c^{2}程度としたが、1935年当時、まだ陽子を200MeVも加速させる装置は存在しなかった。
湯川は宇宙線の中に見つかると予想した。
1936年、カリフォルニア工科大学で宇宙線の中から新しい粒子を発見した。
これは湯川の予言した粒子かと思われたが、物質とあまり反応せずに素通りしてしまうので別粒子だと判明した。
これがμ粒子である。
μ粒子の質量は100MeV/c^{2}程度で、次のように電子と二つのニュートリノに崩壊する。
非常に不安定な粒子なので、10^{-6}秒でこのように崩壊する。
そして、1947年にイギリスでπ中間子が発見される。
これは次のように崩壊する。
1948年にはアメリカのバークレーカリフォルニア大学で中性のπ中間子も人工的につくられるようになった。
そして、中性のπ中間子は2個の光子に崩壊することも確かめられた。
(つづく)