【↑見上げた空】





最近、仕事前の朝のルーティンで


『今日はどんな1日にしたい?』


という問いかけをしています。






そしたら。


“ 行きたくない。”


店長が、ポツリと言いました。




こういう時の声って
本心だったりするんですよね。


だったりするのですが。

でも。

ホントのホントは
行きたくないなんてことはないんです。


就職先の社長から
全幅の信頼を寄せられて
好きなようにしていいと言われてるので。



それなのに、
敢えて『行きたくない』っていうのは

なにか理由があるはずで。




仕事量とか

スタッフの名前をまだ覚えられないとか
(↑これに関しては、今さら感w)


思い当たる理由を挙げてみますが
そこら辺は、なんちことないのです。



だって。

13年半、一人で全てをこなしてきた自負がありますから。




あれやこれやと
よくよくよくよく聞いてみたら。




職場の機材にまだ慣れなくて
思うようにできない自分への苛立ちから




“ 行きたくない。”




という言葉になって出てきてました。





そりゃね。

自分の手足のように
機材のクセも、タイミングもわかって
縦横無尽に使いこなせてたときとは
訳が違う。




使ったことない機材がそこにはあって。

しかも。


そこではその機材が一番の要とくれば

店長が使わないわけにはいかなくなるわけで。



まだ仲良くなれなくて
それがとても気が重いのだそうです。




なので。


店長に言いました。




まず、機材に名前をつける。

機材も、名前がつくと愛着が湧きます。
そうすると、ちゃんとこちらの思いに応えてくれるのです。

嘘のようだけど本当の話。




あとは。


この年齢になって、
まだ新しいことに挑戦できて四苦八苦できるって
すごく貴重な体験だね!


って言いました。



52歳という年齢は、
人生においていろいろな経験はしてきています。

そして、その経験と共に知識もついてきてます。



だから、大抵のことは


あー、知ってる。

あー、やったことある。

まー、だいたいのことは想像つく。


て、なるところですが。



自分が使ったことない機材が目の前に現れ、
それを使いこなさなきゃいけなくなって

他のスタッフから使い方は習えど
想像や知識だけで使いこなせるのか
自分の納得する料理ができるのかっていうと

それとこれとは
話が全く別になってくるんですねぇ。



特に。


探究心がめちゃくちゃ強い店長は
機材を使いこなせてない状況では
自分が全然面白くないわけで。



自分が理解し
体感して

その上で
自分の感覚やタイミングを掴んで
自分の中に落とし込まないと
自分の料理ができない


それをよくわかっているので



店長は憂鬱になっていたんですね。




でも。



そんな話をしていたら
店長も少しだけ気が晴れたようで
声に張りもでて
出掛けていきました。









そして。


その日の帰宅後。





“(その機材と) 少し仲良くなれた!!”




嬉しそうに言ってました。






難しく考えると憂鬱になることも
ほんのちょっとだけ見方を変えると
少しだけ気持ちが楽になります。





ていうお話でした。









隊長.