95歳の祖母はここまでよく頑張っている。
もう酸素3リットルのみで点滴さえ
入っていないのだけれど、
その状態でもう10日頑張っているなんて。
もう天寿を全うするのだというころは
わかるけれど…
なんだか「かわいそうなぞう」を彷彿と
させて…気持ちがついていかない。
まだ、眉も髪もまだ黒いのになと…。
でも、いろいろな文献を読んで、
今は
”Daughter From California Syndrome”
ならぬ
”daughter from Okayama and
granddaughter from Tokyo syndrome”
にはならないようにしようと思い直し、
これが祖母のQOLを高める最善の方法だと
思うことにした。
組成くらいは入れて、利尿剤で浮腫を
軽快させて欲しいと思うけれど、
もう点滴の刺し痕が増えるのも嫌だし、
脆くなった血管がもたないこともわかる。
確かにこの状態でサクションされるのも、
かわいそう。
老衰は枯れるように
静かに自分の人生の終焉を迎えること…
これが今いちばんいいターミナルケアだと
言われるのであれば、そうなんだろう。
長い経過を近くで看ていない私は、
現実逃避もあり、
いろいろな葛藤もあるけれど、
周りのアドバイス通り、
今は残されたおばあちゃんといられる時間を
ゆっくり大切にしようと思った。
看護師さんが
「余程心に残ることがあるんでしょうかね。」
って仰ったようだけど…
まあ、私たちみんな、いろいろあるもんね。
おばあちゃんの生きていたいという思いが
生への執着だけであればいいなあ。
心残りの理由が
「子どもたちや孫たちが気になって…」
ではないことを祈ろうっと。