パンドカンパーニュの製造工程です。
ポーリッシュ種で仕込むカンパーニュは、まず粉の中で老麺を細かく刻んでから水を加えてよく混ぜます。
老麺が良く分散してドロドロの状態になれば混捏は完了です。
種は4時間以上発酵させ表面にあぶくが出てきたのを確認してから本捏に移ります。
本捏生地は混捏が進むにつれてある程度つながりグルテンが出てフックに絡み付いてきます。
ミキサーの回転中に生地が一つの固まりに見えてきたら差し水を行います。
この時点で、吸水は90%です。
ぺたぺたとボールをたたく音が聞こえ柔らかい生地膜の伸びが確認できれば終了です。
仕込み量とミキサーボールの大きさがぴったりあっていないと捏ねにくい生地です。
この生地を15℃で17時間発酵させます。
分割前の生地は表面にあぶくがポツポツと出てきています。生地自体はほとんど膨張していない様子です。
この生地を分割して丸め、直ちに籐カゴに入れます。
高温の窯で蒸気を用いて焼成します。窯の中でペタッと潰れてしまった生地が5~10分でボール状に膨らんできます。
パンを焼くと言うよりピタのような平焼きパンを膨張させるイメージです。
焼きあがったパンは厚い皮と粉だらけで、決して見栄えの良いものではありません。
内相を見ても空洞が大きくスカスカの印象を受けます。
でも、食べると確かに美味しいです。
このカンパーニュ、マニア向けのパンであることは間違いないみたいです。