お勤め記録@福島その1 | ぱね便り(旧:V町便り)

ぱね便り(旧:V町便り)

スウェーデン暮らし12年目。おかしいな、いつの間にそんな時間が経ったのだ?と、毎年同じことを考えています。

先週の木曜日のお昼過ぎに、無事成田に到着しました。今回はヘルシンキ経由のフィンエアで帰ってきたんだけど、機内が意外にも空いていて、3席を独占して横になることができたので、少し眠れて助かったー!

そして翌金曜日に、老人ホームを2つ見学。日本の普通の老人ホームを見るのはほぼ初めてなので、色々勉強になりました。施設ごとに特徴があるし、ポリシーも色々なので、色々なところを見た方がいいんだな、と実感。その後、妹宅に出向き、チチハハに対する今後の作戦展開を話し合う。

これまで、妹の病気のことは両親には言わないでいたのだが、手術が無事終わり、「今後」が見えてきたことで、やっぱり、今が本当のことを伝えるタイミングだろうということで意見が一致。さらに、妹は「私の近くに引っ越してきてほしい」と希望している。いざという時に、彼女が福島に帰ることがやはり難しいことを考えると、それが一番いいのは間違いない。というか、それ以外に方法が見つからないのだ・・(涙)。

90近くになった両親の生活環境を一気に変えるのは良くないことは間違いないのだが、同時に、あのマンションで2人だけで暮らすことが、そろそろ限界を迎えていることも事実。そして、「あのマンションを出て引っ越す」ことを考えた場合、その引越し先が福島市内の他の場所であっても、あるいは妹のいる周辺地域であっても、チチハハにとっては大きな違いはないだろうとも感じるのだ。チチハハは元々、福島出身ではないから、実は福島市内のことすらよく知らない。車がない生活をしていたこともあり、元々住んでいた地域周辺と、今住んでいる周辺以外の場所は「行ったことがない」「よく知らない」「なじみのない」地域なのである。

それを考えれば、「よく知らない」ことは同じでも、妹が近くにいる地域の方が、まだしも安心感が違うのではないかと思うし、大体、私にとっても、両親が妹の近くにいてくれた方がどれほど安心か(涙)。

チチの方は、1ヶ月半ほど前に「家の中で転倒して頭を強打する」という大事件を起こしているし、それ以外に、ここ数ヶ月の体調の変化に明らかに不安を感じており、弱気になっている。おそらく、「妹のそばに引っ越す」ことそのものには、チチから大きな反対は出ないのではないかと想像されるけど・・

問題はハハ。

あのハハに、「お母さんのことが心配だから」とか「お母さんも色々大変でしょう、色々手伝ってもらうといいわよ」と言っても、全く通用しないことは明らかである。本人は自分は大丈夫だと思っている(思い込んでいる・思い込もうとしている)から、「心配している」と言っても、「大丈夫よ」で終わってしまうだろう。

だから、妹から病気のことを話してもらい、「難しい病気で、やっぱり心細いので、お母さんたちに近くにいてもらいたいの」という形でアプローチしてもらうことにした。お母さんが心配だから、ではなく、「妹が、お母さんを頼りにしていて、近くにいてほしいから」と、逆をつくやり方である。

これがどれほど効果を持つかはわからない・・けど、やってみるしかないよね。他に方法はないのだ(涙)。

というわけで、日曜日。ぱねは覚悟を決めて福島に帰ったのである。そして、翌月曜日から、全力疾走が始まりました・・・

5月27日(月):

1. 2週間ほど前に起きた和室の雨漏りの対処に関して、朝、まずは管理人さんと話をする。

2. 午前中に、ガスレンジの交換に業者さんがやってくる。コンロを消し忘れてナベだのヤカンだのを焦がす事件が起きていたので、「一定時間が過ぎると自動的に消火してくれる」センサーのついたコンロに交換した方がいい、とヘルパーさんとケアマネさんから勧められていたのだ。なので、すでに3月に、チチハハのマンションのガス機器関連の面倒を見てくれている地元の業者さんに連絡を取り、このコンロを注文し、交換・取り付けを「私が福島にいる初日」にお願いしておいたのである。そうすればその後、私の福島滞在中に、ハハが新しいコンロを使いこなせるかどうかを観察することができる。幸いにも、使い勝手は以前のコンロとほぼ同じなので、ハハは「慣れないわあ」と言いつつも、毎日使えているもよう。

3. チチの多すぎる銀行口座数を絞るため、年金振込先口座変更と、さまざまな公共料金等の引き落とし口座の変更のために各方面に電話をしまくり、申請書類を送ってもらうことにする。

4. 「銀行口座の数を絞る」ことのメリット(意味)を理解できない(認知機能、かなり低下)チチに説明を試みるが、断念。後でプリントにまとめることにする。

5. お昼過ぎ、雨漏りに関する措置の件で建設会社の人がやってきて、説明を受ける(もちろん私が。チチハハが聞いても理解できない+覚えていられないからね。ぱねは彼らの外部記憶装置なのだ)。

6. 午後2時、ハハのところにヘルパーさんが来てくれたのと入れ替えで、ぱねはチチとケアマネさんたちの事業所に向かう。

7. 14:30からケアマネさんたち(チチのケアマネさんとハハのケアマネさん)と、チチと私で今後についての会議。この場で、「年寄り2人だけのマンションでの生活はもう限界。高齢者住宅に引っ越した方が安心だと思う」(ただし、その行き先が「へも宅周辺」であることはまだ伝えない)と伝える。ケアマネさんたちには、すでに前もってメールで私と妹の「作戦」を伝えておいたので、ケアマネさんたちからも適宜、援護射撃をもらう。会議は午後4時過ぎにやっと終了。

この会議の席で、ケアマネさんたちから、
・「脳神経外科で、チチのMRI検査と認知機能検査をして、先生に介護認定区分変更のための意見書を書いてもらうこと」
・「同じ脳神経外科で、ハハの認知機能検査もしてもらい、認知症の診断をもらうこと。今後の施設入居を考えた際にそれがあった方がいいから」と助言される。
ハハの認知機能検査に関しては、一体どうすれば彼女にこれを受けさせることができるか、ぱねはものすごく悩んでいたので、「チチと一緒に」の体裁を取れればなんとかなるかもしれない!と希望が生まれる。・・あの有能なチチケアマネEさんのことだから、多分そこも考えているに違いない。:-)

8. この日、ハハは午前中ずっといちじく浣腸をしまくっていた。要するに便秘なのだが、なぜ便秘かというと、食べる量が激減してるし、水分摂取も少なすぎるから。ハハの激痩せぶりを見ていると、そもそも栄養管理を自分ですることがもう無理になっていることがよくわかるorz 食事は簡単なものを作るのだが、「作る」だけで、自分ではろくに食べてないのよね(泣)。

9. 便秘に苦しんでいたため、この日、ハハは買い物には行かなかった。ハハがトイレ往復をしている間に私は魔窟冷蔵庫を整理。ヘルパーさんたちがスキを見て大奮闘してくださってるおかげで、去年とは比較にならないくらいマシな冷蔵庫だけど、それでも「なんでこんなものがこんなに大量に入っているのだ?」というものばかり・・・スーパーに行くたびに、同じものを買って帰ってきているのがよくわかる。それを1日に2-3回やるのだから恐ろしい(泣)。大量のゴミ袋誕生・・・orz

5月28日(火):

 

1. 朝からザーザーの雨。また雨漏りするんじゃないかと1日中ヒヤヒヤして過ごす。建設会社の責任者によれば、月曜日のうちに屋上のジョイント部分の「ここがなんか怪しい」という部分に応急措置を取ったということだったので、それが「もつ」ことをただただ願う。

2. 駅前に出かける用事があったついでに、公衆電話から駅前の脳神経外科に電話をして、ケアマネさんの助言通り、チチハハそれぞれの検査を金曜日に予約。その際、チチには「主治医の先生から紹介状をもらってきてください」と言われる。その主治医の医院は火曜日は休診なので、明日行って紹介状をお願いしなくちゃ、とメモ。

で、大雨の中、びしょびしょになって帰宅・・

3. 午後、事前打ち合わせ通り、妹から顔電話。ついに、「妹乳がん爆弾」投下。チチもハハもショックを受け、大混乱する。そしてハハは、妹宅に出かける荷造りをすぐに始めてしまう。明日にでも出かけるつもりになっているらしかったorz

チチハハとも「とにかく一度、まーくん(妹)の顔を見たい」というので、とらべるぱねはすぐにホテルの手配をし、週末よりはウィークデーの方がホテル代が少しは安いから、来週の月曜日に出かけ、1泊して火曜日に帰ってくることにする(そしてその後、ハハはすでに100回(当社比)ほど「まーくんのところに行くのは、今日/明日だったわね?」と聞いている。そのたびに「今度の月曜日よ」と、初めてのような顔をして答える菩薩ぱね)。

「こんな病気だからね、やっぱりお父さんとお母さんに近くにいてほしいの」という妹の「お願い」爆弾は、無事着弾したらしい。「それはそうよね、近くにいた方がいいわよね」とハハは言った。「でも、引っ越すって言っても、大変でしょう?このマンションにある荷物はどうするの?」と言うので、「それはぱねが全部やるから大丈夫。高齢者施設には、ベッドなどももうあるし、寝具もあるから、お布団とか持って行く必要はないのよ。身の回りのものなんかを宅急便で送れば十分」と説明。

・・・多分、これらのことは明日にはハハの脳みそから消えてしまうはずなので、ぱねはこの後、これらの内容を繰り返し繰り返し、手を替え品を替え、ハハ(とチチ)に伝えることになりまする。

5月29日(水):

 

ザーザー雨は明け方にやんだけど、それと入れ替わりに凄まじい強風が吹き荒れた1日。午前中、チチだけでなくハハも無事体操デイケアに送り込み(体操デイケア、元々行きたがってなかったハハは、ここ1ヶ月以上、ズル休みしていたorz)、私はオニのいぬ間に・・

1. そもそも昨夜、寝る前に気がついたこと。
あの歩行不安定のチチには、超絶な混雑の東京駅での乗り換えとかはもう無理。絶対、誰かにぶつかったり、あるいはぶつかられたりして、よろめいて転ぶ。車椅子を借りて行って、駅構内の移動は車椅子に乗せて運ぶしかない!新幹線や電車に乗っている間は折りたためるようなタイプの車椅子をレンタルできないかどうか、ケアマネEさんに聞かなくちゃ!・・というわけで、朝一番でLINEを送っておく。

2. チチ主治医の先生のところに行き、金曜日に行く脳神経外科にあてて紹介状を書いてもらう。チチ主治医の先生はご本人も80歳。「高齢者の物忘れは年相応」だというのが先生の持論のようで、チチの認知機能低下についても「大丈夫ですよ、あれは年相応」と取り合ってくれない。だから、チチケアマネのEさんは、この先生のことを全然信用してないのだ。それで、チチの要介護認定区分変更をかけるにあたっての意見書は、この先生ではなく、「脳神経外科の先生」にお願いしましょう、と言ってくれたのである。

3. 金曜日に検査を受けることになっているその脳神経外科に行き、チチとハハの今の状況を、あらかじめ先生に伝えておくために朝のうちに書き、7-11でプリントアウトしておいた手紙を渡してくる。

4. バスに乗って年金事務所に出向き、チチの3種類の年金のうちの1つの振込先口座変更の申請書類を提出する。残り2種類の年金はそれぞれの機関に郵送で申請書類を提出済。

5 自分用に6月17日(月)の美容院予約を入れる(自分のためにやった唯一のこと)。

6. チチハハと妹宅に行く6月4日(火)、午前中にチチハハを妹宅に置いてもらっている間に、1つ老人ホームを見学しておこうと思いつき、ホームに直接電話して、見学できるかどうかを問い合わせる。結局11時から見学の予約が取れたので、妹に妹宅近くの駅までチチハハを出迎えてもらい、チチハハを引き渡すための手はずを整える。

7. チチケアマネEさんから、車椅子レンタルの手配が済みましたと連絡が来る。金曜日夕方に業者が届けにきてくれるとのこと。よかったー!

8. お昼になり、体操デイケアに行ってみる。デイケア担当のMさんが、今日あったチチハハ体力測定の結果を見せてくれた。衝撃の事実が判明。この3ヶ月で、チチは5kg、ハハは3kg体重が激減・・・・明らかに栄養不足。やっぱり2人で暮らすのは限界だよ(泣)。常に誰かが見守ってくれる環境が必要だー!!

9. お昼を食べた後、私だけで買い物に出発。あまりの強風なので、「今日はお母さん、外に出ない方がいいよ」と説得したのだ。そしてハハが1人で買い物に出かけることのないように(私が家を出た3分後には、ハハはそのことを忘れてしまうはずなのだ)、ハハのおサイフをそのまま預かって買い物してくる。実際、ハハだったら吹き飛ばされそうな勢いの強風・突風だった・・

10. ついでに駅に行き、来週の妹宅行きの新幹線チケットを買ってくる。

11. 「チチの銀行口座の数を絞る」ことのメリットを説明したプリントを7-11でプリントアウトし、チチに渡す。

12. 夕方、ハハケアマネTさんから電話。ハハのところへのヘルパーさん訪問の頻度を倍に増やす(週に6日)ための担当者会議を、6月5日(水)にしましょうとのこと。

ふう。

そして本日、5月30日(木)は、まずはチチハハを連れて銀行で用事を済ませてきます。

全力疾走のぱね、これでもまだ日程の半分も終わってないのが自分でも怖いが、とにかくやるしかありません。がんばります。皆様からの激励、大募集中(号泣