初代フィアットパンダが発売されたのは1979年…
当時はカークーラーやカーエアコンはまだ贅沢品。



そもそも、パンダは『みんなが買える安い大衆車』として設計された訳で、設計段階でクーラーなんて贅沢品の装着は考慮されて無かった訳です。

メーカーであるフィアットが、クーラーを純正オプションとして用意してなかった訳です。

なのでパンダに装着されてるクーラーは、
クーラーメーカーが設計販売してた【社外品】でした。
当然、クーラーメーカーは幾つも有るので、パンダのクーラーは幾つものメーカーから販売されてました。

まず1つ目はウチのパンダのクーラー。



吹き出し口は助手席寄りに2個。
風量&温度調節はスライドスイッチ。


2つ目はこちら。

吹き出し口はセンター寄りに2つで、スイッチは回転式。


3つ目はこちら。

吹き出し口は3つ。


4つ目はこちら。

本来はカーステがある場所に陣取っています。
吹き出し口はセンターに2つ…
と、思いきや

ドア側にもあって計4つの豪華版!

とりあえず、色々と検索して見つかったのはこの4つでした。




一方で、エンジンルーム側…コンプレッサーの取り付けや、ベルトの掛け方にも数種類あるのが分かりました。

1番多かったのがこちらのタイプ。

ベルト1本でオルタネーターとコンプレッサーを回してる。

それとウチのパンダのベルト2本掛けタイプ。


そして、このベルト2本掛けにも、


Vベルト仕様とリブベルト仕様がありました。
パンダは約四半世紀に渡って作られ続けたクルマなので、その間にベルトの主流がVベルトからリブベルトに代わってしまったんですね。


そしてこのタイプ。

一見、ウチのパンダと同じ、リブベルトの2本掛け仕様なんですが…
良く見るとベルトが逆なんですね。
これは、奥のベルトが上にあるオルタネーターを回してますが、ウチのは手前のベルトがオルタネーターを回してます。


あと、根本的に違うパターンとして、OHVエンジン搭載モデルがあります。

このエンジンはヘッドの吸排気が逆。
ヘッドの後ろ側にエキマニがあるので、オルタネーターもコンプレッサーも、エンジンの前側に付いています。


その他にはクーラーホースの取り回しにも違いがあります。

ウチのはこのタイプ。



オルタネーターの真上をホースが横切っており、オルタネーター脱着がとてもやりずらいです💢


一方、こちらは賢いタイプ。

途中のクランプを取れば、ホースをズラせるみたいなので、オルタネーターは外し易そう♪


こちらはホースの通し方が違います。

でもこの2パターンは、ホースの位置が4×4のヘッドライトウォッシャータンクが陣取ってるので、このタイプはFFにしか付けられませんね…

と言う訳で、初代パンダには色んなタイプのクーラーがあった訳で、これがまた厄介な事になる訳ですが…それは次回の講釈で(泣