『ホットスポット 最後の楽園 第4回:ニュージーランド』 飛べない鳥たちの王国 | パンデモニウム

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日々の気になるコト・モノを万魔のごとく脈絡なく取り上げていきます

※何度かのブログフォーマット変更により改行ポイントがずれてしまい、ほとんどのページがガタガタになっております。
読み難くて申し訳ないです。

1日に 『ホットスポット 最後の楽園 第4回:ニュージーランド』 が

放送されました。


舞台は、一番近い大陸・オーストラリアからも1,500㎞、生態系的には

絶海の孤島、ニュージーランドです。


ムカシトカゲ・・・爬虫綱ムカシトカゲ目ムカシトカゲ科ムカシトカゲ属

          ムカシトカゲ目の現生種は1属2種のみ。

          トカゲと付くものの、骨格に於いて有鱗目のトカゲとは

         一線を画す存在です。

          「生きた化石」の代表で、ニュージーランドにのみ

         生息。

          絶滅危惧種。

          全長:60㎝(頭胴長:30㎝程)、体重:1㎏

          寿命は100年以上ともいわれます。

          頭部に頭頂眼という「第3の眼」を持ちますが、どういう

         役割か分かっていません。


 ↓ Wikipedia より(以下注釈の有るもの以外全て)


パンデモニウム-ムカシトカゲ01



ツギホコウモリ・・・哺乳綱コウモリ(翼手)目ツギホコウモリ科

           生活の大半を地上で過ごす、珍しいコウモリです。

           ニュージーランドには、コウモリ以外、哺乳類がいま

          せんでした。

           最近、オーストラリアでもほぼ同一の種の「歩く

          コウモリ」の化石が見付かっています。


 ↓ ナショナルジオグラフィック公式日本語サイト より


パンデモニウム-ツギホコウモリ01



キタタテジマキーウィ・・・鳥綱キーウィ目キーウィ科キーウィ属

               (目の位置には諸説有ります)

               走鳥類という「飛べない鳥」の仲間で、

              キーウィ属には5種が含まれます。

               夜行性で、嗅覚が発達しており、地中の振動

              や圧力の変化を敏感に感じ取り、ミミズなどを

              食べます。

               卵は自分の体重の4分の1(鳥の中では最大

              比率)


パンデモニウム-キタタテジマキーウィ01



カカポ(フクロウオウム)・・・鳥綱オウム目フクロウオウム科フクロウ

                オウム属(下記のミヤマオウムとは近縁)

                 夜行性で、オウムの中で唯一飛べません

                が、代わりに鋭い嗅覚、甘い香りの体臭を

                持ちます。

                 体長:60㎝、体重:3㎏

                 空を飛んでエサを探すより、体に栄養を

                貯める選択をしたのです。

                 ブーミングと呼ばれる雌へのアピールは、

                ウシガエルの様な鳴き声で、1㎞以上に

                響きます。


パンデモニウム-フクロウオウム01


パンデモニウム-フクロウオウム02



ジャイアントモア・・・鳥綱ダチョウ目モア科オオモア属

             史上最大の鳥の一つでした。

            乱獲に因り、1500年代には絶滅

            モア類は「恐鳥」と呼ばれ、かつては6属10種以上

           存在しました。


 ↓ 原画では、左の木の影にマオリ族が描かれているのですが、

  ネイティブ感丸出しのせいか、トリミングされていますね 

  (;^ω^)


パンデモニウム-ジャイアントモア01
                                                                                   

 ↓ 骨格標本。キーウィとダチョウとの比較


パンデモニウム-ジャイアントモア02 キーウィ ダチョウとの比較



何故、ニュージーランドには哺乳類がいないのでしょうか?

2億年前、ゴンドワナ大陸が分裂、そこから更に、8,300万年前、インド

程の大きさのジーランディアが分裂しました。

ニュージーランドはジーランディアの一部でした。


現在、ニュージーランド全土から石灰石(サンゴの化石)が見付かって

おり、ここから 2,000万年前に海底に沈んでいた時期が有る、という

仮説が立てられています。

ジーランディアは、現在1,500mの海底に沈んでおり、ニュージーランド

は海上に表れた7%に過ぎません。


そこで、陸上の生物が一旦 絶滅したとしたら、鳥やコウモリなどが

中心となった説明はつきます。

植物などは「風に乗って」、ムカシトカゲなどは「海を漂流して」、鳥など

は「飛んで」やって来たのです。


では、「飛べない鳥」であるモアやキーウィは?

キーウィは、モアではなく、オーストラリアのエミューやヒクイドリに近縁

で、モアは南米のシギダチョウに近縁である事が分かっています。

キーウィの祖先が飛べなくなったのは、比較的最近で、それまでに

数百万年も有れば十分なので、飛んできてからニュージーランドで

進化したのだと考えられます。

但し、これらの説は十分証明された訳ではありません。


 ↓ 『オーストラリアの動物相(Australisk fauna)』 (1876–1899)

   エミュー(右上)やヒクイドリ(中段左)などの他、キーウィ、カカポ、

   ムカシトカゲが見えます。 ニュージーランドも含まれているの

   でしょう。フクロオオカミがいるのが泣ける (´;ω;`)


パンデモニウム-オーストラリアの動物相



ハイイロミズナギドリ・・・鳥綱ミズナギドリ目ミズナギドリ科ミズナギドリ

              属


パンデモニウム-ハイイロミズナギドリ01



スネアーズペンギン・・・鳥綱ペンギン目ペンギン科

               別名:ハシブトペンギン

               ニュージーランド(スネアーズ諸島)固有種

               森の中でヒナを育てます。

               (天敵のアシカがいる海に仲間を突き落とした

              ヤツ、ヒドイですね (;^ω^) )


パンデモニウム-スネアーズペンギン01


パンデモニウム-スネアーズペンギン02



ミヤマオウム・・・鳥綱オウム目オウム科ミヤマオウム属

          別名:ケア、キア(鳴き声に由来)

          ニュージーランド(南島)固有種

          世界一賢い鳥とも云われます。


パンデモニウム-ミヤマオウム01


パンデモニウム-ミヤマオウム02



ハーストイーグル・・・鳥綱タカ目タカ科ハルパゴルニス属

             別名:ハルパゴルニス・イーグル

             モアさえも獲物にした史上最大の猛禽類。

             翼開長:3m

             ハーストイーグルの存在によって、キーウィや

            カカポが夜行性になりました。

             人間に因りモアが絶滅した為、エサが不足し、

            時期を同じくして絶滅


パンデモニウム-ハーストイーグル01



人間がニュージーランドに上陸して数百年、人間あるいは人間が持ち

込んだネコ、イヌ、ネズミ、イタチの仲間によって、ホオダレムクドリ、

ワライフクロウ、ニュージーランドヒメヨシゴイ・・・50種を超える鳥たち

が絶滅しました。

卵、ヒナ、成鳥、各段階で獲物とされました。

存在しなかった肉食哺乳類に合わせて、生命の形を変えるには、

あまりにも時間がありませんでした。

キーウィやカカポは現在も、この脅威にさらされています。

 

 





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