年末に一冊。
『What Color
is the Magic?』
英語タイトルを見ると、やっぱり意味深だわね。
Wシリーズ第2弾となる本作。
※ちなみに第1弾の感想はこちら
人間が生まれなくなり、ウォーカロンと呼ばれるヒューマロイド(一見では人間と判別できないほどの精巧なもの)と死ななくなった人間が生きる未来の世界にて、未だに人間の子どもが生まれ育てられている場所がチベットにあった。
そこに集まることとなった化学者らが、相変わらず、なんやかんやのハプニングに見舞われ、「なるほど!」な事があって、気持ちよく事件は落ち着くのだけど。
(省略しすぎ)
ラストもラスト。
エピローグにて、主人公ハギリ博士が辿り着いたのは、過去に冷凍保存された『人間』の集められた場所。
この人間たちが冷凍された理由は、もはや時が経ちすぎて、分からないという。
ちなみに、この場所へ導いたのは、マガタ・シキという女性博士。
「すべてはFになる」をご存知であれば、同一人物です。
ハギリ氏はこの人間たちをどうしていくのか?それはまた、第3弾のお楽しみ?というところで、続きがとても気になります。
それにしても、このところ人工知能開発のニュースがとても多くて、本当に驚くよね。
何の必要があるのか、人工知能と将棋やら囲碁やらの対決させて、人間が負けて驚いてみたりするのは、なんだかとてもつまらない気持ちになってしまうんだけど。
今日の新聞で、どこぞの保険会社が人工知能を取り入れるから社員の数の削減をするとか書いてあるのを読んで、やっぱり時代はそっちの方へと向かっているんだなと思い知らされみたり。
なんだよ、全然都市伝説じゃないじゃないか。
子どもの数が減ってるのって日本では現実に起きているわけで、もしかしたら、こんな未来が現実になってしまうんじゃないかと、本SF作品がリアルに感じられることも多くて、ちょっと怖かったな。
―― 人間は、どこで間違えたのでしょうか?
どこまで戻れば、解決できるのでしょうか?
戻ることができますか?
解決に、価値はあるのですか?――
冷凍された人間を見たハギリ博士(人間)の言葉が、深く深く胸に突き刺さる年末。
てか、『すべてがFになる』を読んだのがもう随分と前で、そちらも読み返してみたい年末でもあります。