5日目


父島の西側に位置する島の岬に乗せてもらう。

昨日のハナレ磯が向かいに見えていてその間が水道になっている。

中洲も確認できる。水深はあまり深くなさそうだ。


ルアーで食い気のあるやつを探る。

中洲付近を丁寧に探っていると深場からひょこっと出てきたのは10キロくらいのバラクーダ。



バラクーダとしては大型?になるけれどこれももちろん脇役。

ルアーでの反応が途絶えたのでいつものようにデッドベイトの釣りに移行。





水深や地形把握がてら手堅く底物を探るがやはり数が出ない。。。


リュウノスケはルアーでチギやカスミアジを釣っているがこちらもあまり反応は良くない様子。


ここで少し早めに昼食。

晴天の磯。

その後はデッドベイトメインで30分くらいの間隔で確認がてらルアーを投げる。

忘れた頃に底物がかかる。



潮が変わり海の雰囲気が良くなってきた気がする。

デッドベイトを潮に乗せて沖の魚を連れてくる作戦。

送り込んでいたラインが「ススーーー」ともっていかれる

合わせるとすっぽ抜け

コマセを効かせながら2投目。

ラインが走る、先ほどよりも長くまってみるも餌だけとられる。

3度目の正直??

またしてもラインが走る、本走りになったのを確認してからバシッと合わせをくれてやると小笠原では珍しいヒラマサが上がってくる。




サイズはともかくやっと泳ぐ魚の顔がみれた。

腹が減ったので磯上がり。

持ち帰った魚は毎日豪華な夕飯となって出てくる。遠征の楽しみの一つ。




1日空けてから最終日に挑む。


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6日目 最終日



石物のグループと相乗り。


本日のハナレ磯は片道1時間以上かかるので今までは港の近くばかりだったが太客さんのお陰で島の東側へ船は走る。

新客はカタミガセマイノダ。




しばしクルージングを楽しむ。



東側に回り込むと島肌の雰囲気が一気にかわる、潮通しも良さそうで期待できる。

船はタツミ湾の岬のハナレ磯にたどり着いた。

まずは散策。


島を半周することはできるが北側は水道になっており、いかにも出そうな雰囲気を醸し出してはいるがそのほとんどがハエ根になっている。デカい魚がきても取れる確率は極端に低いだろう。

船着場に戻る。ルアーを引くと小型のバラクーダやチギなどが元気よく食ってくる。





リュウノスケはショアマニアのスイミングポッパーにて良型のスマガツオを連発。



上手くパターンにはめていて楽しそう。

水道方面でもロウニンアジのチェイスもあったみたいだ。

コマセを打つとササヨに混じり、チギに黒カッポレ、シブダイなどが姿を見せたのでこいつらをサイトフィッシングでいくつか仕留める。

この数日間でウォーミングアップは十分にできている。

ルアーを放り投げたり、払い出しの潮にデッドベイトを乗せて沖にいるであろう巨魚にコンタクトをとるがなかなか手応えがない。

わかってはいるがそう簡単にでかい魚は口を使ってくれない、、、

この小島はちょうど真ん中が空洞(洞窟)になっておりイソマグロの群れがみれる有名なダイビングスポットだ。

きっとこういうところは捕食目的ではなく巨魚の休憩所みたいなところだから期待はできないがそれでも何か間違いはおきないか?鼻面に餌を通してリアクションで食わないか?

あれこれ苦肉の策で攻めてみたけれど海は沈黙を貫いている。

あっという間に回収時間を迎えた。

結局父島に着いてから計4日間釣りをしたけれどラインを引きずり出してドキドキさせてくれるような奴は針をくわえてくれなかった。



相手は巨魚、何十年も生きているやつも居るわけだからそう簡単に勝負させてくれないのはわかっている。

自然相手の遊びだからむこうは人間の都合なんてこれっぽっちも合わせてくれない。思い通りにいかない状況も含めて楽しむように心がけてはいるけれど、それでもふとした時にもどかしさや苛立ち、落胆といった負の感情が込み上げてくる時がある。

それもこれも小笠原。

次の遠征に向けて気持ちを切り替えるには充分すぎる時間がある。できることは沢山あるので準備を怠らないようにしよう。



おわり。