記事に便乗するようで悪いんですけれど、公的機関の申請にはねられて、心底困窮や困難に際したことに覚えのある人なら、公機関が時折放つ、過酷なまでの冷徹で「あ、このままだと死ぬかもな・・」まで思い描けることって実際あります。
取り合ってくれなさが、人道上の事情を顧みられてないことに起因してることから、フェールセーフが「全くない」ことがあります。結構あります。
冷たいなって思います。記事では本当に人が亡くなるまでの事態になってます。
3回目の申請の際、担当職員と母親が押し問答の末に口論に、そばで見ていた女性は「生活保護って皆が一生懸命働いて納めた税金からでるんやんな。そんな大事なお金を自分みたいな人間のくずが使わせてもらえるわけないねん。だからもういい」と言い残し、区役所を後にしたということです。
自分を、「クズ」に見立てたい人がいると思いますか?
お母さんと担当者さんがしてる諍いに「そう見るしかなさ」を覚えたわけで、それを蔑(さげす)み込みで、この場の場の腑に落ちぬ決着を、亡くなられた女性自身が「引き取った」、に至ってますよね?
これってさ、役人や議員先生がよく口にする「理解を求める」なるフレーズに同じ根を覚えませんか?
「こっちは厳然と折れぬ。進捗は『貴様が折れろ』しかねえ」なる態度で、口先で「理解を求める」の一点張り。
窓口は「その場の諍い」で済ませられるが、これをなされた住人はニッチもさっちっもいかないから窓口に来たのに、最後の希望を込めて、恥を忍んできてるのに、もう後がないので来てるのに・・・
そこで「崖で背中越しにぐいぐい押してくる」みたいな決着を「最後」にする。
弁護士らによりますと、区役所に残された当時の面談の記録には「3回目の申請にあたり、生活保護の申請意思の有無を確認したところ、娘さんは母親から保護の申請を勧められるも、拒否した」という記録が残っていたということです。
母親が市に問い合わせたところ、区役所からは「最終的に意思がなかったので、生活保護の申請には至っていない。生活保護の申請に際して、申請意思がある方にさせないことはない」という回答があったということです。
は?・・・悲しいな。ただ、悲しいわ。
(女性の母親) 「600円しかなく、ガスも電気も止められ、一体どこまで苦しい状況になれば申請を受け付けてもらえるのだろうか。これ以上のどん底って私と娘にとってはないんだけれど、どういう状況が生活保護に受けるのに適切なのかわからないまま、娘の自宅まで帰って、案の定相当娘は落ち込みました」
そのうえで、当時の区役所への対応に悔しさをにじませました。 「亡くなってしまったら、私の気持ちがおかしいのかもしれないが、あの時区役所で生活保護の申請が通っていて、娘の住まいが確保できていれば娘は今も生きていたんじゃないかと思うと、どうしても苦情をいわずにはいられなかったです。娘に対する対応は本当に適正な対応だったのか、そこを明確にしていただきたい」
これに
大阪市はこの申し入れに対し、「大阪市の定める団体との協議等のもち方に関する指針に基づき、適切に対応していく」としています。
なる返事。
- 大阪市城東区に住んでいたシングルマザーの女性(当時22)は、夫からDVを受けたうえにうつ病を患って働けなくなったとして市に生活保護を3度申請しました。
- 女性はその後、一時的に知人男性の家に身を寄せていましたが、その男に衣服や粘着テープを巻きつけられたうえにゴルフクラブなどで複数回殴られ死亡しました。女性の頭などには10か所以上の傷があり、死因は失血死だったということです。
この世は地獄に見えたろうな。ここで生きていけなくなったって思っただろうな。
鬱の時に、これを見舞われて、正常に対応をできない最中で、人がどういうところに心が進むのかすら・・・
これさ、まだ、他にもこれに通底する「あしらい」による「決着の強要」は多いと思う。
無論、公機関側にも言い分はあるでしょう。頑張ってくれてる人もいると思いたい。
そして、🐼が知る限りでは、この記事に感じる一貫した冷徹は、🐼の知ってる景色にも重複する。多分、マニュアルが公機関側にありますね。想定されるケーススタディ込みで。
その上で、フェールセーフの網になるはずのものが、機能を忘れて、まるで「節約節税」みたいなあしらいで、無機質な「お帰りください」待ちの姿勢に映るんだ。もう、そのほかで、この場を揺り戻すやりようは途切れてますよ、って。突き放すんだ。
この心許なさ・・・「大丈夫でない人」に、駄目押しみたいな過酷。何度も、見た気がします。
・・・むごい。惨すぎる。
これも別の意味で同じ冷酷を覚えます。
「適正」でこうなら、やむなし、で済むと?
ほう。むぅ。
ちょっとひどいな