長命な方のたたずまいの良さ、物腰のしなやかさに感じるのは、その人生の途上で幾重もの「人の生死」を見届けてきた上で、それの意味云々を横に置きやり、自らの命をまっとうするだけですと心得てる体現者だなってこと。
若いうちや現役の中高年のうちには、建前や標榜を「信じていなくとも」精神論でやり抜く他ない、そういう否応のなさに見を置かされてしまいます。
命が大事でも、命が簡単に損なわれても、生きてきた全うがそこにあるだけであり、それ以上もそれ以下もないのを「生きてきちゃって知っちゃった」だけが、ご年配にはある。
長く生きたいかどうかも、そこフェーズではもはや考えるだけ詮無きことで、考えたところで結果が大きく変わらない。大事なのはそこに照準しないことかも知れませんね。
無駄口叩いてないで、今日の一日をきちんと生きろ、で済ましていい話なんだと思うんです。