黄 昏 ハ ン ド メ イ ド 。 -29ページ目

黄 昏 ハ ン ド メ イ ド 。

耕 せ ば ま た よ み が え る 星 だ か ら ぼ く ら は 両 手 を も っ て 生 ま れ た



今日は息子の東関東吹奏楽コンクール。

去年はよこすか芸術劇場でしたが
今年は宇都宮市文化会館での開催。

出番も早いうえに朝練してからの出発なので
息子は5時半に家を出ます。


しかし朝からすごい雨。

とりあえず息子を送り出したものの心配で
替えの靴と靴下を持って学校へ。

するとまだ開いていない玄関の前に
息子がぽつんと一人。

時間を間違えたのかと思いましたが
不安だからと早めに出たとのこと。

なんだかママ感激しちゃったわ。


子どもたちはバスで会場まで行きますが
親たちは自力で行かなければなりません。

わたし達も遅れないよう早めに出発。

途中でお母様を拾って3人で会場へ。


比較的早く着くことができ
何校か他の学校の演奏も聴けましたが
やはり県大会とはレベルが違いました。

そして息子たちの出番。

んー、やはり去年同様
県を突破すると勢いよりミスをしないことを考えるのか
無難な演奏になってしまった感じがしました。

まあミスしたら減点だし
ここは難しいとこだよね。


演奏が終わり息子を引き取って
せっかく宇都宮まで来たことだし
餃子を食べに行くことに。

来らっせというお店で
餃子の食べ比べしてきました。

photo:01



やっぱりお店によって全然違うんだねー。

みんなでどのお店が好きとか話しながら
食べられるので楽しかったです。


おなかもいっぱいになったし帰ろうか
と思ったら旦那が突然喫茶店に行こう!と言い出し
とむとむという喫茶店へ。

ここは雑誌にも載っている有名店なのです。

私は迷わずブラジルコーヒーとザッハトルテを注文。

photo:02



一人一人サイフォンで入れてくれるコーヒーは
2杯分あってお得感も満載。

ザッハトルテも濃厚で美味しかったです。

さらにここではカフェオレを頼むと
店員さんがものすごい高いところから
コーヒーとミルクを注ぐパフォーマンスをしてくれます。

本当に素敵な喫茶店で
こんなお店が近くにあったらいいのにねーと
全員ぼやいてました(笑)


帰り際、メールで今日のコンクールの結果が。

今年は銀賞を頂きました。

去年は金賞だったので息子は落ち込んでましたが
まだこれで終わりじゃない。

次は日本管楽合奏コンテスト。

そこでリベンジだー!!!


偽りなき者
2012年  デンマーク

監督:トマス・ヴィンターベア  音楽:ニコライ・イーグルンド

出演:マッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、アニカ・ヴィタコプ



幼稚園の教師として働くルーカスは
離婚して妻子と別れ、一人寂しく暮らしている。

しかし生まれ育った町には
幼い頃からの友人が沢山いて
時々みんなで集まり酒を飲み交わしては
子どもの頃のようにはしゃぐのが楽しみだった。

ある日、親友の娘で
ルーカスの勤める幼稚園に通うクララが
あることが原因で作り話をしてしまったことから
ルーカスに変質者の疑いがかかってしまう。

その衝撃と恐怖
子どもは嘘をつかないという思い込み
そして子どもをこれ以上傷つけまいとする
大人たちの暴走によって
ルーカスはあっという間に犯罪者となり
町の全ての人達から酷い扱いをうけることになる。


まず映像と音楽がとても綺麗でした。

冬のデンマークの色味を抑えたどこか寂しい風景と
静かで美しい音楽がとてもあっていました。

しかしこの映画のテーマはとてつもなく重いです。

一言で言えば「免罪」なんだけど
この映画の素晴らしいところは
悪者が誰一人いないということ。

題名同様誰もが「偽りなき者」なのです。

ひとつ偽りがあるとするならば
それは幼い少女がついた小さな作り話。

そんな無邪気な偽りを誰が責められるでしょうか。

それに少女はすぐに自分が嘘をついたことを明かし
そのことで悩み始めるのです。

しかし暴走する大人たちはそれを聞き入れることなく
一人の偽りなき人間をどん底に突き落とすことになります。

でもその暴走も違う角度から観れば
必死に子どもを守ろうとする大人の姿でもあるのです。

誰もが完璧な悪者ではなく
その気持ちが分かるからこそ
自分もどの立場にもなり得るのだと気づかされます。

この映画の怖さはそこにあるのです。


同じ方向を向いた人間の集団は
時にすさまじい恐怖となる。

その大きな流れの中で
自分は立ち止まることが出来るのだろうか。

冷静に周りを見ることが出来るのだろうか。

数年後、何事もなかったかのように
笑い合う姿に恐怖を感じ
ラストでまたさらに大きな恐怖を感じました。

やっぱり一番怖いのは人間だと思う。



ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
2001年  アメリカ

監督・脚本:ジョン・キャメロン・ミッチェル 音楽:スティーヴン・トラスク

出演:ジョン・キャメロン・ミッチェル、マイケル・ピット



時は東西冷戦の真っ只中。

あの、大きな壁がひとつの国を分けていた時代。

男の子として生まれたハンセルは愛と自由を求め
性転換手術をうけ、名前をヘドウィグに変えて
アメリカの恋人のもとへ向かう。

しかし手術は失敗し、恋人にもあっさり捨てられてしまう。

アメリカでロックバンドを組んで歌っていたヘドウィグは
ある日17歳の少年トミーと出会う。

彼に音楽を教え、曲を書き、愛情の全てを注ぎ込むヘドウィグ。

しかしそんな彼も自分のもとを去り
しかもヘドウィグの作った曲で一躍スターになっていた。

愛も夢も失ったヘドウィグは
トミーのツアーをつけ回すようにして
彼の近くで自分の半生を歌いつづける。


ずっと気になっていながら観ていなかったこの作品。

いやー泣いた。泣きまくった。

ヘドウィグは大柄で、派手で、化粧もケバくて
でも観終わる頃にはそんな彼女を誰もが好きになると思う。

ただ、ただ、愛と自由を求めて歌うヘドウィグは
本当に美しくて、壊れやすくて、愛おしい。

自分の数奇な半生を
時には静かに語るように、時には激しくなじるように
魂を込めて歌うヘドウィグの姿は
音楽の原点を思い出させてくれます。

特に「オリジン・オブ・ラブ」は
何度聞いても涙が溢れて止まらなくなります。

映像も色使いがポップで鮮やかで
時々入るアニメーションもかわいい。

自身の存在を訴えかけるような
ヘドウィグの強烈なファッションも素敵。

特にヘドウィグとトミーが
洗濯物のカーテンをすり抜けていくシーンは
何度観てもドキドキするほどロマンティックです。


人はいつも自分の欠けた部分を何とか埋めようとする。

自分は完璧なんだと、欠けてなどいないんだと
傷口にフタをして自分に言い聞かせる。

でもヘドウィグは違う。

あたしは欠けているのと歌う。
あたしは欠片を探してるのと歌う。

その純粋な歌声に
私たちは自分が欠片であることを思い出す。

欠けていていいんだって思わせてくれる。

自分の傷口を観るのは痛くてつらい。

だけど、それを認めないと
本当に前を向くことは出来ない。

たくさんたくさん傷つきながら
その傷と向き合い、前を向くヘドウィグの姿は
見ていて痛々しいしつらいけど
そのぶんこの世界の何よりも美しく見えるはず。

ラストはもう本当に神がかっていました。


たぶんこの映画はこの先何回も観るだろうなぁ。

そう思える作品はなかなか無いので
本当に出会えて良かったです。

きっとみんな、欠片なんだよね。