アガサ・クリスティー 2003年
村の名士アクロイド氏が何者かによって刺殺される。
容疑者として浮かび上がった甥は行方不明。
村の医師であるシェパード医師は
隣に越してきた名探偵ポアロとともに
事件の真相を探り始めるが。。。
実は私、アガサ・クリスティーは
学生の頃に数冊読んだきりでした。
そのときは翻訳に馴染めなかったのですが
今回新訳本を見つけたので読んでみました。
物語は少し閉塞感のある小さな村で起きた事件を
シェパード医師が語るかたちで進んでいきます。
この「アクロイド殺し」は
数あるクリスティ作品の中でも人気が高く
いろんなところで取り上げられているため
実は犯人を知っている状態で読みました。
しかし読んでいても
その人が犯人とは到底思えない。
思えないまま最後まで読み
そうきたか、と唸らされました。
当時はこのトリックがフェアかアンフェアか
論争が起きたそうです。
それくらい衝撃的な結末だったのでしょう。
翻訳もの独特の読みづらさは多少ありますが
全体的にとても軽快で
麻雀をしながらの会話など楽しく読めました。
しかしリアルタイムでこれ読んだら
本当に衝撃だろうなぁ。
UPLINKで映画を観た後は
Bunkamura ザ・ミュージアムへ。
19世紀フランスの壁画家シャヴァンヌの
日本初個展に行って来ました。
初期作品は様々な手法を用いて
写実的な作品を描いています。
「アレゴリー」 1848年
この絵は瞳の輝きが凄かったです。
もう完全に見られてる感じ。
「漁夫」という作品も動き出しそうだった。
壁画を依頼されるようになった頃には
イタリアのフレスコ画を思わせるような
神秘的な落ち着いた色合いの
作品になっていきます。
「瞑想」 1867年
非常に美しい作品でした。
習作なども並べて展示されており
その中でもチョークで描かれた作品が
独特の雰囲気でとても素敵でした。
「気球」 1870年頃
彼の作品には対になっているものも多く
この作品は「伝書鳩」という作品と
対になっています。
「海辺の乙女たち」 1879年頃
これも素敵でした。
平面的なのですがそれが逆に
幻想的な世界を生んでいる気がしました。
「キリスト教の霊感」 1887-88年頃
この作品は右側に描かれた
壁画師のオーラが凄かった。
他の人たちとは全く違う佇まいに
彼の画家としての誇りを感じました。
私にとってシャヴァンヌといえば
国立西洋美術館にある「貧しき漁夫」
今回は藤島武二の模写が来ていました。
シャヴァンヌの独特の世界観は
ゴーギャン、ピカソなど多くの画家たちに
大きな影響を与えたようです。
壁画家の展覧会ということで
どんな展示になるのかと思いましたが
彼は壁画制作と同時に
縮小作品を描いていたので
それが中心となる展覧会でした。
勿論壁を持ってくることは出来ませんが
リヨン美術館の階段の壁画は
大きな大きな写真パネルが展示されていて
壁画としての彼の作品の素晴らしさを
実感することが出来ました。
さらに個人的にはデッサンや習作を
沢山展示してくれていたのが嬉しかった。
彼の壁画はとても平面的で
絵本のような世界観がありますが
デッサンを見ると本当にリアルで立体的で
彼が絵本のような世界の中でも
しっかりと骨格を
描いていることが分かります。
このポーズをしたときどこに力が入り
どこの筋肉がどう動くのか。
画家にとってそれを考えるのは
当たり前なのかもしれませんが
それは全ての芸術に
言えることなのではないかと思いました。
どんなに美しい表面を描こうと
そこに骨がなければ何も伝わらない。
何かを表現しようと思うなら
そのことを忘れてはいけないと思いました。
シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア
in
Bunkamura ザ・ミュージアム 2014.1.2 ~ 203.9
Bunkamura ザ・ミュージアムへ。
19世紀フランスの壁画家シャヴァンヌの
日本初個展に行って来ました。
初期作品は様々な手法を用いて
写実的な作品を描いています。
「アレゴリー」 1848年
この絵は瞳の輝きが凄かったです。
もう完全に見られてる感じ。
「漁夫」という作品も動き出しそうだった。
壁画を依頼されるようになった頃には
イタリアのフレスコ画を思わせるような
神秘的な落ち着いた色合いの
作品になっていきます。
「瞑想」 1867年
非常に美しい作品でした。
習作なども並べて展示されており
その中でもチョークで描かれた作品が
独特の雰囲気でとても素敵でした。
「気球」 1870年頃
彼の作品には対になっているものも多く
この作品は「伝書鳩」という作品と
対になっています。
「海辺の乙女たち」 1879年頃
これも素敵でした。
平面的なのですがそれが逆に
幻想的な世界を生んでいる気がしました。
「キリスト教の霊感」 1887-88年頃
この作品は右側に描かれた
壁画師のオーラが凄かった。
他の人たちとは全く違う佇まいに
彼の画家としての誇りを感じました。
私にとってシャヴァンヌといえば
国立西洋美術館にある「貧しき漁夫」
今回は藤島武二の模写が来ていました。
シャヴァンヌの独特の世界観は
ゴーギャン、ピカソなど多くの画家たちに
大きな影響を与えたようです。
壁画家の展覧会ということで
どんな展示になるのかと思いましたが
彼は壁画制作と同時に
縮小作品を描いていたので
それが中心となる展覧会でした。
勿論壁を持ってくることは出来ませんが
リヨン美術館の階段の壁画は
大きな大きな写真パネルが展示されていて
壁画としての彼の作品の素晴らしさを
実感することが出来ました。
さらに個人的にはデッサンや習作を
沢山展示してくれていたのが嬉しかった。
彼の壁画はとても平面的で
絵本のような世界観がありますが
デッサンを見ると本当にリアルで立体的で
彼が絵本のような世界の中でも
しっかりと骨格を
描いていることが分かります。
このポーズをしたときどこに力が入り
どこの筋肉がどう動くのか。
画家にとってそれを考えるのは
当たり前なのかもしれませんが
それは全ての芸術に
言えることなのではないかと思いました。
どんなに美しい表面を描こうと
そこに骨がなければ何も伝わらない。
何かを表現しようと思うなら
そのことを忘れてはいけないと思いました。
シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア
in
Bunkamura ザ・ミュージアム 2014.1.2 ~ 203.9

おじいちゃんの里帰り
2011年 ドイツ、トルコ
監督:ヤセミン・サムデレリ
脚本:ヤセミン・サムデレリ、ネスリン・サムデレリ
出演:ヴェダット・エリンチン、ラファエル・コスーリス
今年初めての一人自由時間。
渋谷の小さな小さな映画館
UPLINKに行って来ました。
ここは映画の上映だけでなく
ライブ、ダンスなどの
パフォーマンスを行ったり
ギャラリーを無料で開放していたりと
あらゆるクリエイターを
サポートしている施設です。
ここで観てきたのは
「おじいちゃんの里帰り」
というドイツ映画。
トルコ系ドイツ人2世の監督が
実体験を基に妹と脚本を書き
完成させました。
第二次世界大戦後
経済復興期に入ったドイツは
外国人労働者を多く必要としました。
トルコで暮らしていたフセインも
3人の子ども達を育てるため
ドイツに行くことを決意します。
懸命に働きお金を送り続けたフセイン。
数年後、トルコへ一時帰国したとき
家族でドイツへ移り住むことを決めます。
それから50年。
成長した子ども達とその家族を
呼び集めたフセインおじいちゃんは
みんなでトルコへ
里帰りしようと言い出します。
言い出したら聞かないおじいちゃんに
仕方なくついていく子ども達。
しかし彼らにはそれぞれ
抱えている問題があったのです。
オープニングから女性監督らしい
可愛らしい雰囲気。
トルコからドイツに移り住んだ家族が
文化の違いに戸惑う様子を
コミカルにほんわかと描いています。
物語は大学生の孫娘チャナンが
6歳の甥っ子チェンクに
おじいちゃんの辿ってきた人生を
語り聞かせる形で進んでいくので
観ている側もとてもわかりやすいです。
ドイツは移民の背景をもつ住民が
全人口の約20%を占めているそうで
それゆえの問題も
色々と起きているようです。
日本人にとっては
馴染みの薄い問題ですが
この映画の軸になっているのは
人間のルーツ。
それはどの国のどの時代に
生まれても変わらない。
生まれて、死んで、いのちを繋いでいく。
このシンプルで、もっとも大事なことが
とても丁寧に描かれていました。
万人にオススメできる
とても素敵な映画です。





