2013年 アメリカ
監督・脚本:ライアン・クーグラー
出演:マイケル・B・ジョーダン、メロニー・ディアス
サンフランシスコに住む青年オスカーは
麻薬密売の前科があるが
幼い娘と恋人のために立ち直ろうとしていた。
2008年の暮れ
恋人や友人たちと花火を見るため
娘を預けて夜の街へと出かける。
しかし地下鉄の車内で起きた小さな揉め事が
大きな悲劇へと変わる。
モデルとなったのは
アメリカで実際に起こった事件。
その現場は年越しで賑わう
多くの人たちに目撃され、撮影された。
映画の冒頭には実際に現場に居合わせた人が
携帯で撮影した映像が流れる。
そこから被害者の人生を振り返ることで
平凡な毎日が一瞬にして奪われる
悲劇や不条理を描いた作品です。
こういった作品は
いかに冷静に、客観的に描けるかが大事ですが
その点は比較的よく描けていると思います。
しかし、冒頭に流れる実際の映像が
あまりにもショッキングで
その数分の映像で全てが伝わるので
本編への感情移入があまり出来ませんでした。
また、撃たれたところから始まるのであれば
撃たれたところで終わるべきだと思いました。
その後の家族の苦しみや悲しみを
描きたくなるのはわかるのですが
それまでの部分を観れば
観客は十分に想像できるし
想像させるべきではと個人的には思います。
そのあたり感じ方は人それぞれでしょうが
実話を映画にするということの難しさを
改めて考えさせられました。
この事件の後も
同じような事件は起こり続けています。
人種の問題というと
日本人には遠く感じがちですが
ひとりの人間として
彼の人生を追体験することで
その距離はぐっと近くなるはずです。
そういった意味では
子どもたちなどにもぜひ見て欲しい作品です。


