土曜日の午前、10月で移転することになっている築地場内市場で
ご飯を食べて、ぶらぶらと永代橋までやってくると
2018隅田川インフラ巡り というイベントをやっていた。
橋カード と 水門カード を配布中とある。
実はわたしは結構年季の入ったダムカードコレクター。
その勢いでインフラカード、そしてここ2年程前からマンホールカード
などというものも機会があれば積極的にもらっている。
少年時代の仮面ライダーカードやプロ野球カードの続きみたいなもんで
カード集めって今でも楽しい。
実は10年以上前に新垣さんのトレカを買ってたこともあるw
12枚1セットになったそのインフラカードをもらうための条件は簡単。
新大橋の親柱 と 亀島川水門 の2枚の写真を提示すればよい。
それだけなら1時間たらずでクリアできるのだけれど、
せっかくだから、ルートマップに書かれた主な見どころに
多少の寄り道をまじえながら散策してみることにした。
以下、その散策と戴いたカードの記録。
まずは永代橋から隅田川沿いに右岸をまっすぐ、
スタート地点となる 新大橋 へと向かった。
指示通り、右岸(中央区側)下流側の親柱(橋名プレートがはめてある柱)
を撮影して、まずはひとつめの条件クリア。
この橋は歌川広重が江戸の名所のひとつとして描いていて
そのレリーフが橋上にもあるけど、やっぱり錦絵は版画で見たい。
名所江戸百景:大はしあたけの夕立
1887年、パリ時代のファン・ゴッホは、広重の作品を油彩で模写。
アムステルダムのファン・ゴッホ美術館に所蔵されている。
漢字が上手だ!
日本趣味:雨の大橋
そのまま左岸(江東区側)に渡って川べりの遊歩道、
隅田川テラスを歩いていく。
やっぱり橋は真横から見ないと、ということで、振り返ってもう1枚。
新大橋(しんおおはし):長さ170.0m 幅24.0m 1977/03竣工
とかいいつつ、橋よりも うみねこ が気になっているじゃんw
今の新大橋はこんな橋だけれど、架け替えられる前の旧橋は
愛知県の明治村に部分移築保存されるほどの鉄橋の名作であった。
その新大橋から400mほど下っていくと、萬年橋通りの道端に
もっと昔はもう少し下流のこの場所に架かっていたんだよという
旧新大橋跡 と彫られた石碑がひっそりと立っている。
あとで図書館で江戸後期の古地図を見たら、そのとおりだった。
まもなく、隅田川と旧中川を東西に結ぶ小名木川にぶつかる。
小名木川は運河なので目立った流れはないのだけれど、
一応、河川法では隅田川側が下流ということになっている。
この合流点に架かる橋が、通りの名前にもなっている 萬年橋 。
こういう鉄橋、好き。
萬年橋(まんねんばし):長さ56.25m、幅17.2m 1930/11竣工
この橋もまた、広重が名所江戸百景の中で描いている。
下の方にちょっと描かれているアーチが萬年橋の欄干。
名所江戸百景:深川萬年橋
葛飾北斎も富嶽三十六景の中で描いている。
当時はずいぶんきれいな太鼓橋だったことがわかる。
鉄橋となった現・萬年橋のアーチみたいだ。
富嶽三十六景:深川万年橋下
そのアーチ部の隙間に、薄手のビニール袋に入った犬の?うんちが
捨ててあった。
不届き者がいるもんだな、おい。 わりと新鮮だったぞ。
萬年橋の東側には、
海抜0mのこの一帯を高潮・洪水などの自然災害から守る
新小名木川水門 がそそり立っている。
向かって左側部分、ただいま耐震改修工事中なので アンフォトジェニック。
完成後はこのまま2扉になる予定。
(以前は 1とナンバリングされた扉が2で、2が3だった)
新小名木川水門(しんおなぎがわすいもん):径間11m×3連、門扉高7.8m 1961竣工
水門のすぐ裏には相撲部屋が2軒並んでいる。
高田川部屋(親方は元関脇・安芸乃島) 尾車部屋(親方は元大関・琴風)
先日、物騒な予告があったからか、尾車部屋はシャッターが降りていた。
またこの一角は部屋が集まっていて、ほかにも、
錣山部屋(親方は元関脇・寺尾) 大嶽部屋(親方は元十両・大竜)
おもしろいところでは元大嶽親方の貴闘力の焼肉屋もすぐ近くにある。
けっこうお客が入っている様子。
親方の急逝で廃部屋となった北の湖部屋もこの界隈。
看板を外した跡が残っていて、ちょっと寂しい。
いつものように主題から逸れた。
次の清洲橋は、萬年橋から見る姿がいちばん美しいと言われている。
モデルになったドイツ・ケルン市のライン川に架かる当時のヒンデンブルク橋になぞらえ
ここからの眺望は「ケルンの眺め」と呼ばれているそうだ。
これがそれね。 とりあえず、ふーん、と言うしかない。
そして、このケルンの眺めを楽しめる場所に有名人の像がある。
松尾芭蕉さんである。
ところがこの芭蕉さん、せっかくの眺めではなくて対岸をにらんでおる。
こんな感じ。
清洲橋の方角から見上げると、こういう具合だ。
ところが、夕方5時になると清洲橋のライトアップが気になるのか・・。
本人ががっちりとライトアップされながら、しっかり眺めておる。
そう、17時のチャイムと同時に、芭蕉さんの向きが変わるからくりになっているのだ。
参考までに、夜のケルンはこんな感じで案外地味。
ちょっと長くなったので、いったんこのへんで。
続きは「その②」で。
(参考) 東京都建設局 土木技術支援・人材育成センター「インフラガイド」