ももたろはウチの子。 | 徒然ぱんだ ~ダウン症★育児日記~

徒然ぱんだ ~ダウン症★育児日記~

  
2011年1月11日生まれの息子、ももたろはダウン症です。

先天性の心室中隔欠損+肥大型心筋症という合併症。そして喘息もち。

育児、ダウン症についてなど、思いつくまま書いてます。



最近、忙しくて読めずに溜まっちゃってるマンガ雑誌。



モーニングという雑誌に、「コウノドリ」という、ジャズピアニストで産科医の話が載っています。




医者の話、特に出産にまつわる話は、ストーリー化しやすいんでしょう。
だから、ありきたりの感動話ばかりかと思ったら、厳しい現実も描かれています。



主人公の産科医の同僚は、患者に厳しく評判が良くない。特にタバコをやめられない妊婦に対して。



昔、その医者も優しかったけど、あることがキッカケに人が変わってしまった。



タバコをやめられなかった妊婦が、早期胎盤剥離を起こし、重度障害の子を産んだ。



親は面会に来なくなってしまった。



と、いうくだりがあります。



その子は病院で寝たきり。面会にはその医者だけ。



読んだ時、ももたろを産んだばかりの頃の気持ちが、押し寄せてくるようでした。



私はタバコは吸わないし、早期胎盤剥離でもなかったけど、



お腹から出てきた子は、心臓に病気がある、ダウン症かもしれない。



自分とは無関係だった疾患や障害を、いきなり突きつけられ、



出産で痛みと疲れた体と頭では、わけがわからず。



ドクターや看護師さんは、処置について淡々と説明して、



ももたろは、ムスメに似てなくて、変な顔、不格好な体。かわいくない。



心臓病とダウン症について調べつつ、私の心の中では、一緒に家で暮らしたくない、連れて帰りたくないと、手放すことを考えていました。



このまま病院に置いて行ったら、病院で入院させておいてくれるだろうか、施設に送ってくれるだろうか。



でも、住所はばれてる。引っ越そうか。
そんなお金ない。
仕事も捨てるのか?
とても無理。


働かなければ、住む場所がなければ、暮らしていけない。



こんな子のために、自分の人生が狂わせられるのか?



じゃぁ、この子だけいなくなればいい。
熊本の赤ちゃんポストに入れよう、どうやって熊本に行こうか。



児童相談所の玄関に置いとけば、拾ってくれるかな。
でも真冬だから、見つかる前に死んじゃうかな。


とか。



そんなことを本気で考えてました。



結局は、捨てる勇気もなく、家に連れて帰りましたが、



マンガの中の子は、障害があることに耐えられなかった親の面会もなく、行方も知れず、医者が語りかけても反応もなく、静かに病室で暮らしていました。



もし、私があの時、ももたろを捨てていたら、あんな風に病院で暮らしていただろうか、と切ない気持ちになります。



ももたろは、家に帰りました。
今は、手放さなくて良かったと思える。
病院の子でなく、ウチの子になりました。



でも出産後、病気だ障害だと言われても、それでもすぐに我が子だからと受け入れられるほど、親だって強くはなくてもしかたないのかもしれません。


妊娠・出産は幸せもの。
五体満足で生まれて当たり前という、世間の思い込み。



生んだら親の、特に母親がきちんと育てて当たり前という、責任を厳しく問う世の中。



障害があっても、家族で、社会で支えていけるように、世間が暖かいものだったなら。



福祉の制度が充実していて、苦しみが安心で包み込まれるような福祉国家だったなら。



マンガの中の子も、病院に置き去りにされることはなかったのかもしれない。



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