Hult Prize Challenge 2015 ③ | 英国Warwick MBA留学記

英国Warwick MBA留学記

2014年9月から2015年9月まで英国Warwick Business SchoolのMBAに留学し、現在はスペインESADE Business Schoolに交換留学中。MBAや海外生活について綴りたいと思います。
ご質問等は(warwick.pandamaster*gmail.com)までお願いします。(*に@を入れて下さい。)

Hult Prizeロンドン地区大会に出場しました!!


Hult Prizeは世界5都市で開催され、他には上海、ドバイ、サンフランシスコ、ボストンがあります。その後は各都市の優勝者が集まり、ニューヨークで最終的な優勝者を決めることになります。各都市に50チームが出場しているので、計250チームの戦いになります。持ち時間は各チーム、プレゼン8分間+Q&A4分間の計12分間です。


各チームは午前・午後3グループずつの計6グループに分かれ(1グループ8-9チーム)、各グループで勝ち残ったチームが夜の決勝戦に進み、もう1度発表することになります。私のチームはグループ内の戦いを勝ち上がり、上位6チームまで進んだものの、残念ながら優勝は逃してしまいました。








来年以降のHult Prizeに参加したい方々の為に、私なりに感じたことを纏めておきたいと思います。但し、これはあくまでも今年のテーマ、ロンドン地区、今年の出場者、今年の審査員(+今年のルール)に基づいた内容ですので、来年以降も同じ状況とは限らないことをご理解下さい。


①アイデアを複雑にしてはいけない。

プレゼン時間は平等に各チーム8分間です。繰り返しますが8分間です。その中で複雑なアイデアをきっちり説明しきることは可能でしょうか?審査員が「う~ん、よく分からないアイデアだけど何だか面白そうだからこのチームにしよう!」なんて思うでしょうか?思いませんよね。よく分からないアイデアに100万ドルは投資できないですよね?仮に複雑なビジネスモデルだったとしてもシンプルに説明する努力をすべきです。同じ理由でアイデアを詰め込みすぎるのも問題です。1つの強力なアイデアをこれでもかというほどアピールすべきです。


②数字は重要。でも+αも重要。

意外な程、ファイナンスがしっかりしているチームは少ないです。綿密な調査に基づいたPricingとCost見積り、売上予測があればそれだけで目立つことは可能だと思います。+αとしては、数字だけでなく、実際に潜在顧客やサプライヤー候補にコンタクトを取っていると更に説得力が増します。例えば、「ターゲット顧客の7割は月収○○ドル以上であり、潜在的な需要を考えれば、その月収の○○%である月額○○ドルは適切な価格設定である」と言えば既に説得力はありますが、更に「ターゲット顧客の○○人に確認したところ、その金額であれば支払い可能との回答を得ている」と言えば更に説得力は増します。


③リアリティをどこまでも追及すべき。

当たり前、と思われるかもしれませんが、統計データだけでは分からないことも多く、意外な落とし穴がいくらでも転がっています。勿論、分からなくても一生懸命勉強すれば良いし、時間とお金があれば現地で調査することもできるでしょうが、殆どの方にとってリアリティの追及は難しい課題です。文化、民族、言語、生活習慣、戒律、地理等、考慮しなければならない要素は数え上げたらキリがないです。一方で審査員の中にはインドやアフリカで活動している社会起業家もおり、リアリティがあるかないかは簡単に見抜かれ、厳しい質問を浴びせられることになります。従い、5人のチームメートの中に少なくとも2名は現地を熟知している方(ネイティブ)がいると良いかと思います。また、現地を熟知しているチームメンバーがいると審査員に対する説得力も増します。


(次回に続く)


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