お越しいただきありがとうございます。


数日前にクーラーが故障し日中もアイスノンが手離せないしろくろです。

どうしてこのタイミングなん、だろうと・・・。

修理も考えましたが購入してからかなり経っているのできっと買った方が安いんでしょうね。

なんとか残暑は扇風機とアイスノンで頑張ろうと思っています。

今年はパソコンも壊れ、つづいてエアコン。次は・・・何も壊れなければと思っています。


はぁ~この暑さはいつまで続くのでしょうね。

さて、今回のお話は少し“夏”らしさを取り入れて見ました。

韓国では着ることは無いのでしょうが、どうしてもミニョに浴衣を着せたくてわざわざこのテーマを作ってお話を書き始めました。



   *****アメンバー申請をしていただいている方へ(お願い)***** 


現在数名の方が未承認のままとなっております。

ブログのサイドバーに記載しておりますが申請の際には、

   ・年齢(18歳以上の方)

   ・私のお話を読んでの感想

   以上二点をメッセージにて送信くださいますようお願いします。


メッセージをいただけないと承認も出来ず、更に申請から二週間を過ぎると申請が消えてしまう事もあるようです。

(未だ二週間を超えた事がないので本当に消えるのか分かりませんが)


お心当たりの方は宜しくお願いします。(読んで下さっている事を願って)




ではお話に。



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ジェルミとミナムはパーティー会場に決めていた5階建てのビルを下から眺め店の中に入って行った。

二人は夏フェス参加が決まり同じ日に花火が上がると聞いた時から夏フェスの打ち上げを兼ねパーティーをしようと場所を探していた。

万が一雨が降って花火が中止となってもパーティーは出来るように屋上に繋がったレストランを予約していた。

レストランの部屋全体を見渡し、今日参加する人数でも十分余裕があると二人はホッとしていた。

屋上部分に出ようとするとユ・ヘイが事務所の女の子達と一緒に到着し、屋上からの景色を満足そうに眺めていた。

室内に戻るとちょうどテギョンとシヌ、マー室長が到着し、片付けで遅れているワン・コーディ達以外の参加者が全員揃った。


テーブルは大きく二つに分けられ入り口から離れ、レストラン全体を見渡せるテーブルにはテギョンをはじめ“A.N.JELL”のメンバー、そしてユ・ヘイと同じ事務所の後輩の女の子数名が同じ席に。

もう一つのテーブルは練習生の男の子達とヘイの事務所のデビューしたばかりの女の子達だった。


ミニョ達が遅れているがどの位の時間で到着するか全く分からないと、先に始めようとジェルミとミナム2人がパーティーを始める為に皆の前に立った。


「みなさん、今日はお疲れ様でした♪

夏フェスも無事に終わり今日は皆で楽しく、そして花火を見て盛り上がりましょう」

二人の発声で全員が乾杯をし、それぞれのテーブルに並べられた料理を食べ始めた。


テギョンがいるテーブルではヘイの事務所の女の子がこの機会に色々聞いてみようと質問するが面倒くさそうにテギョンは頷くだけで、シヌも当たり障りのない返事をしていた。

ミナムは専らユ・ヘイの相手をしながら女の子達の質問に面白ろおかしく答えていた。

テギョンにした質問をミナムが代わりに答え“余計な事を言うな”と何度も睨まれていた。

質問をして快く答えてくれるのがジェルミだけで一人で女の子達の相手をしていた。


テギョンたちのテーブルに座れなかった女の子達は羨ましそうに奥の席に座った先輩達を見ていた。

本当は“A.N.JELL”のメンバーと同じテーブルが良いと思っていたが、さすがに先輩を差し置いて同じテーブルに行く事は不可能だと彼女たちも分かっていた。

花火が上がると全員が外に出る事になるからその時に話しかけようとチャンスを狙っていた。

最初、女の子達の話題はメンバーの事が知りたいとその質問ばかりで同じテーブルの練習生達は少し面白くなさそうにしていた。

それでも時間が経つと練習生とデビューしたばかりの女の子達はお互いの事務所の話や仕事での失敗、日頃のトレーニング方法、デビューしてからの苦労話で盛り上がっていた。




ミナムが席を立つとテギョンの横にビールを持ったヘイが座った。


「大事な彼女はまだ来てないのね」

周りの騒がしい声で他の人に聞かれることはないと思ったがテギョンだけに聞こえるよう耳元で囁くと眉間に皺を寄せヘイを見た。


「偶然会場で見掛けた時に泣いてたわよ。あの子もよく我慢してるわ。

だから教えてあげたの、“男はファン・テギョンだけじゃないって言ってごらん”て。

言えなさそうだから今度私がもっと良い人を紹介してあげようかと思って。

色んな人を見た方がファン・テギョンの良さがわかるかもしれないわよ。

あっ、むしろダメな所が分かったりして・・・どうする?」

からかう様なヘイの言葉に“余計な事をする必要はない“と不機嫌そうに答えた。

ミニョが泣いていた事はテギョンも分かっていたしとりあえずあの場所で解決したものだと思っていた。

もしヘイが誰かを紹介しミニョがそっちを選んだらどうしようかと考えた。


(ヘイがこんな事を言い出すのはミナムが俺とあいつが付き合うのをやはり反対しているという事なのか・・・?)


店の中が騒がしくてもテギョンの頭の中は遅れているミニョの事だけだった。


テギョンがつまらなそうにビールを飲んでいると入り口の方が騒がしくなった。

仕事を追えたワン・コーディと今日“A.N.JELL”のヘアメイクを担当した女の子達、そしてミニョが全員違った色やデザインの浴衣に下駄を履き、髪を上げて涼しげに装っていた。

予想もしていない浴衣姿に入り口近くの練習生達は声を上げ、一番前に立っていたワン・コーディは満足気に自分以外の女の子の浴衣姿を順番に披露していた。

一番最後に紹介されたミニョは恥ずかしくて顔を上げる事も出来ずテギョンがどこにいるのかも探せなかった。

浴衣で来ることを聞かされていなかったメンバー達もビックリし、ジェルミはワン・コーディ達の所に駆け寄り“凄く可愛い”と何度も言っていた。

浴衣姿のミニョにテギョンは驚きビールを飲む手を止めゴクリと喉を鳴らしていた。


遅れて来たワン・コーディ達は練習生達のテーブルに座り、ミニョはもう一つのテーブルにいるテギョンの姿を探していた。

テギョンを見つけ目が合うと自分の姿をどう思っているのか気になり恥ずかしそうに下を向いた。今は近くに行く事も出来ず隣に座った練習生にビールを勧められテギョンの視線を気にしながら一口だけ飲んでいた。



「ヒョン、ビックリしたでしょ?。ミニョが来た途端そっちしか見てないもんね。

本当は隣に座らせたいんだけどヒョンとの事知らない人の方が多いから今は我慢してよ。

暗くなって花火が上がれば一斉に外に出るからその時がチャンスだよ。

ミニョにもそう言っておくよ。みんな花火に夢中でヒョンの隣にミニョが並んでいても不思議に思わないよ。

後はヒョンがここにいる女の子から逃げられるかだね」

いつも間にかテギョンの後ろに立ち耳打ちした。


ミナムの言うとおり外に出るタイミングで声を掛けようと思ったが屋上を見ると照明も少ない場所でミニョを探し出せるか心配になっていた。


(あいつから声を掛けてくれば良いがこの雰囲気で声を掛けてくれるだろうか・・・)


ミニョが声を掛けて来ないようであればメンバーに頼んで呼んで来てもらうしかない。

外が少しずつ暗くなり始め花火が打ちあがる時間が近づいてきた。

少し離れた席にいるミニョがどうしても気になりお酒に弱いミニョを心配そうに見ていた。


「ヒョン、女の子達がいるんだからもっと優しい顔しないと。ミニョは大丈夫だよ。

自分でお酒は弱いと分かっているから余り飲まないと思うし、今日はヒョンもいるからミニョも安心してるよ」

同じテーブルなら心配になるような事はさせなかったと。


外が完全に暗くなり一番最初の打ち上げ花火の音が大きく響くと店の中で大きな歓声が上がった。

外に出て花火を見ようとテギョンやシヌの両腕を女の子達が掴んで屋上に連れ出した。

出て行くテギョンを見てミニョがいきなり立つと一口飲んだお酒で酔ったのか体がふらついた。隣に座っていた練習生に支えられているとミナムが心配そうに近付きミニョの腕を掴んだ。


「大丈夫か?。これ以上飲むなよ、ヒョンが心配してるから。

外は暗いからお前が何気に声を掛ければ良いよ。ヒョンは確か暗い所は見えなかったよな。

頑張れよ」

皆に気付かれないよう小声で呟くとミニョは恥ずかしそうに頷いた。


屋上に出る大きな窓からテギョンを見つけようと花火が打ち上げられる方向に並んでいる背中を見回した。

長身のテギョンは直ぐに見つけられたが両隣にピッタリと寄り添っているヘイの事務所の女の子達を見るとミニョはその場から踏み出しテギョンに声を掛ける事が出来なかった。


(私から声を掛けないとオッパは気付いて下さらないですよね。分かっているけどあの場所に行ってオッパに声を掛ける勇気はないです。

そばに行って何と声を掛ければ良いんでしょう?)

一歩を踏み出せないミニョは自分が来るべき所では無かったのではないかと思い始めていた。


(浴衣を着てオッパと一緒に花火を見ようと思った私がバカでした。

他の人もいると分かっていたら来なければ良かった。

オッパの隣に他の女の人が立っているのを見たく無かったです)


目の前にいる真っ直ぐ前を向いて花火を見ているテギョンの背中を見つめていると涙が溢れてきた。

飲み物を取りに部屋に入ろうとした練習生に泣き顔を見られると思い慌てて化粧室に駆け込んだ。



興味の無い花火を見ながらミニョが声を掛けて来るのを待っていた。なかなか声を掛けにこないミニョを探そうとテギョンは両側の女の子達の腕を払い歩き出そうとしていた。少し歩き出しすれ違う人にぶつかり、頭を下げ明るいレストランに一度戻ろうとしていた。


「ミニョ、見つからないんだろ?。俺がちょっと探して来る」

部屋の中から屋上を見ているテギョンにシヌが声を掛けて来た。

暗い屋上ではどうする事も出来ないテギョンはシヌが戻ってくるのを待つしかなかった。


ミニョを探しに行ったシヌが戻り屋上にはいないと首を振った。

テギョンはレストランの中を見回しミニョがいないと分かると化粧室に向かった。




化粧室に駆け込んだミニョは鏡に映っている自分の姿を見て呟いた。


「堂々とオッパの隣にいても恥かしくない女性になりたい・・・」

考えれば考えるほど余計に悲しくなってしまう。

今すぐテギョンのいる屋上に戻る勇気もなかった。

もしいない間にテギョンが探していたら・・・。

そう思い化粧室から出ようとするとミニョの体が揺れ壁に手を付いた。誰かを呼ぼうとしても声を出す事も出来ない。

その場に座り込み誰か気付いてくれるまでこのまま待つしかないと思っていた。
大きく息をして“ちょっと酔いがまわったのかも”と苦笑いしていたが、呼吸が少しずつ速くなり意識も薄れていった。



化粧室に向かうまでミニョに会わず女性用の化粧室のドアを開けて良いのか迷った。

ドアの前で行ったり来たりしてみたが誰も出てこないのでミニョの名前を呼びながらゆっくりと化粧室のドアを開けてみた。

もう一度ミニョの名前を呼んでも返事がない。今度は大きくドアを開け中を覗いてみた。

シーンとした化粧室にすれ違いで屋上に戻ったと思い出ようとした時,,壁に寄りかかるように座り込んだミニョを見付けた。

お越しいただきありがとうございます。


結婚からスタートし書き始めた頃は100話位までに結婚式に戻れるかなぁと思って書き始めたものの、夏フェスのお話すら途中という悲しさ。

やっぱり細かすぎるんでしょうね。(もっとざっくりで良いのかなぁと)

書くことに飽きないように(そして飽きられないように)していきたいと思っています。


読み返しはしておりますが誤字・脱字がありまいしたら寛大な心でスルーお願いします。


ではお話に。



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控え室に戻りテーブルの上を見るとミニョが出て行った時のままだった。


「オッパ、あれからお食事されてないんですか?」

ミニョがテギョンのそばに行き心配そうに顔を覗いた。

一人残されたテギョンは口を尖らせ腕を組みジェルミをチラッと見るとシヌの背中に隠れて“だって飲み物飲みたかったんだもん”と呟いた。


「テギョンヒョン、一人じゃ寂しくて食べれなかったんだ。俺が食べさせてあげようか?」

ミナムがテギョンの前に座り箸を持った。テギョンに睨まれても怖くないと思っているミナムにミニョはハラハラしながら見ていた。

ミナムを見るテギョンの表情が段々険しくなってきたので慌ててミナムを腕を持ち椅子から立たせた。


「ミナムオッパ止めてください」

ミナムを引っぱって鏡の前の椅子に座らせた。


「俺の心配よりお前も食事の途中だっただろう?。まだ時間があるからちゃんと食べないと倒れるぞ」

ミニョを心配してテギョンが言うとメンバーも頷いた。


「大丈夫です。途中お腹が空いたら皆さんに分からないように食べますから」

ニッコリしながらポケットの中に隠していたお菓子を出して一つ口に入れてニッコリ笑った。

もう少しするとワン・コーディ達が帰って来る時間だとテーブルの上の食べ物や飲み物を部屋の隅に集め着替えやメイクがしやすいようテーブルの位置も変えていた。


小さな体で慣れない事を一所懸命やっているのをメンバーは心配そうに見ていた。


「もう直ぐヌナ達も帰って来るからそれまで皆と一緒に座って話をしようよ」

ジェルミが声を掛けるともう少しで終わると言うミニョをそれぞれ鏡の前の椅子に座って眺めていた。


「そういえば今日のパーティーにヘイssiも誘ったんだよね?」

ジェルミが言うとテギョンとシヌ、そして動いていたミニョが一斉にミナムを見た。


「今日は事務所の練習生もいるから俺らだけでも良かったけど女の子がいた方が楽しいだろ?。ヘイが事務所の女の子に今日のパーティーの事を話したら参加したいってお願いされたみたいで。

だって“A.N.JELL”のリーダーを間近で見ることは滅多に無いだろ?。

ヒョン、テレビ局で会っても近寄りがたいし・・・。声掛けたら睨まれそうだし・・・。

いつもクールなヒョンが本当はどうなのか見てみたいんだって。

ヒョン、女の子の間で“普段はどんな人なんだろう”って噂されてるみたいだよ。本当の姿を知ったらがっかりするのにね」


「本当の姿ってなんだ?」

テギョンが不機嫌そうにミナムを睨み、ミニョは自分の知らないテギョンがまだあるのかと興味深々だった。

ミナムは目を瞑り腕を組み何を言おうか考えていた。


「そうだなぁ、仕事と恋人以外には全くと言っていいほど興味が無い!。

恋人が自分以外の男と喋っていると周りが引くほど不機嫌になる!。

それから・・・」

徐々にテギョンの眉間に皺が寄り始めイライラしてるかのように人差し指でテーブルとトントンと叩き始めた。


「ミニョ、俺はイタズラされた。この前ミニョと一緒に撮ったプリクラに落書きされたんだよ」

この時だとジェルミはいつかミニョに見せようと思っていたとバックの中から“髭を書かれたプリクラ”を貼ったパソコンを出して見せた。


「オッパもイタズラなんてされるんですね」

ミニョは見るなりプッと吹き出し笑った。

ジェルミはミニョが笑ったのがショックだと泣きそうな顔をしていた。


「オッパ、二人で記念に撮ったのに落書きするんなんて・・・。

ジェルミ、笑ってすみません。もし良かったら私が持ってるのをあげましょうか?」

テギョンは“記念に撮った”と言ったミニョの言葉を小声で言うと口を尖らせ横を向いた。ジェルミは他にまだ持っているから大丈夫だと頷いた。



「ジェルミがわざわざテギョンに見えるような所に貼るからイタズラされるんだよ。自慢したいのは分かるけど見えない所に貼れば良いんだよ」

シヌが言うとニコニコしながらジェルミは携帯電話を出した。


「ここに入ってる写真には落書き出来ないもんね」

ジェルミが写真を出そうとするとテギョンは携帯電話を取り上げ写真を消そうとしていた。

暗証番号が掛かっていてどうする事も出来ず番号を聞きだそうと詰め寄るがジェルミは絶対嫌だとミニョの後ろに隠れていた。


「その写真って私の携帯に送って貰ったものと同じですか?」

首だけ後ろに向け背中に隠れているジェルミに聞くと頷いた。

ミニョも持っていた事を知らなかったテギョンはジェルミに携帯電話を返した。


「助かったぁ。ミニョも暗証番号かけておいた方が良いよ。こっそりテギョンヒョンに消されちゃうかもしれないから」

見られて困るものはないと自信たっぷりのミニョをテギョンは唇の片方を上げ横目で見た。


「こっそり消そうとするのは俺ではなくてこいつの方だ」

以前打ち間違えたメールをテギョンの携帯電話から削除しようとしてばれてしまった時の事を言っていた。

ミニョはその時の事を思い出しバツの悪そうな顔をすると三人はどんなメールを送ったのかと今度はミニョの方を向いた。

テギョンに突然キスをされた時の事を思い出しミニョの顔は段々赤くなりそれを見た三人はテギョンとミニョの顔を交互に見ていた。

何気に言った一言で三人から疑いの目を向けられたテギョンは言わなければ良かったと心の中で思っていた。




「あら、意外と早く戻っていたのね」

ワン・コーディとマー室長が揃って戻って来た。

メールの事で追求されそうだったミニョは助かったとワン・コーディを見ながら大きく息を吐いた。

ミニョの様子を見てワン・コーディはメンバーを一人一人の顔を見るとジェルミとミナムは自分達ではないと首を振り、シヌは首を傾げ、テギョンは目を合わせようとせず何も言わなかった。


「まぁ良いか・・・。

あの子達がそろそろ帰って来るから先に着替えて」

ミニョはワン・コーディと一緒にメンバーが着る衣装とアクセサリーをそれぞれ準備した。

衣装に着替えようと今まで着ていた服を脱ごうとしたメンバーの手が止まった。


「ミニョ、テギョンヒョンの着替え姿は見慣れてるかもしれないけどシヌヒョンやジェルミはやっぱり恥ずかしいと思うけどな」

ボーっと立っていたミニョはミナムに言われ慌てて部屋の外に出た。


「ミナムオッパ、あんな言い方しなくても・・・」

頭の中に時々見るテギョンの鍛えられた裸の胸が浮かび急にドキドキしてきた胸を手で押さえた。

部屋の前にいるとヘアメイクを担当する女の子達が戻り立っているミニョに声を掛けてきた。

今、メンバーが着替えているから外にいると言うと女の子達がクスクスと笑い始めた。


「私、何かおかしな事言いました?」

どうして笑われているのか分からず不思議そうにミニョが聞いた。


「コ・ミニョssi可愛いなぁと思って。着替えるのを見て恥ずかしいなんて思ったのはいつまでだったかな?」

ヘアメイクの女の子達は顔を見合わせ考えた。


「私達ヘアメイクだけの時は着替えに居合わせる事ないけどコンサートだと曲と曲の間にステージ脇とかで着替える事が多いから今ではどんなに格好良いと思う人も全然ドキドキしないの。

逆に気になっているとお互い気まづくなるのよ。本当は短時間で済ませきゃいけないから気にしていられないのが本音なんだけど。

あぁ~、コ・ミニョssiみたいに恥ずかしいと思える自分達に戻りたい」

羨ましそうにミニョを見ていた。

ミニョはテギョンもコンサートでは皆と同じように着替えているのかと想像し、また顔が赤くなると笑われしまった。



「ミニョ、もう入っても大丈夫よ」

ワン・コーディがドアを開け顔だけ出して声を掛けた。

ミニョと一緒にヘアメイクの女の子達もいてビックリした顔をした。慣れないミニョが知らない人と一緒に出来るか心配だったが仲良く話をしていたのを見て胸を撫で下ろしていた。

控え室に入るとメンバー全員衣装に着替えヘアメイクをして貰うために椅子に座って待っていた。

衣装を着たメンバーを未だ恥ずかしそうにして見れないミニョをテギョンは鏡越しに見て笑っていた。


メイクが始まり徐々にステージ用の顔に仕上げられていくのをミニョは部屋の隅に座って眺めていた。


「メイクをしてない時とした時とではどっちのテギョンが格好良いですか?」

横に座ってミニョと一緒にメイクで変わっていく様子を見ていたマー室長が小声で聞いてきた。


「どちらのオッパも素敵ですよ。普段も優しいですし、歌っている時も素敵ですし」

背を向けているテギョンの顔を鏡越しに見ながら呟いた。


「なんだかんだ言ってもテギョンはシスターには優しかったですもんね」

頭の中でミニョの事で何度も助けて貰った時の事を思い出していた。シヌの事が好きだと勘違いしていた事もあったが言葉とは反対にミニョの事を気にしていたテギョンを思い出した。

ミニョもミナムの代わりにいた期間たくさんテギョンに助けて貰った事を思い出していた。


ヘアメイクがすべて終わると4人はさっきまでとは全く違う人になったようだとビックリした顔をした。


「どう、格好良く見える?」

おどけてジェルミが聞くとミニョは大きく頷いた。


「別人です」

大袈裟に言うミニョに控え室にいた全員が大笑いをするとミニョは恥ずかしそうに体を小さくしテギョンを上目使いに見ていた。

テギョンは呆れて首を振り何も言わず水を飲んでいた。


夏フェスのスタッフが控え室を訪れステージ脇に準備してほしいと声を掛けてきた。

テギョンとシヌはギターを持ち、ジェルミはドラムのスティックを手に取り四人は控え室を出た。

メンバーの後ろからワン・コーディがヘアメイクの女の子達と出て行こうとしてマー室長に声を掛けた。


「マー室長、外は暑くて苦手だって言ってたわよね。飲み物はミニョに運んで貰うからここで留守番しててよ。この部屋誰もいなくなると困っちゃうから」

突然留守番と言われたマー室長は驚いて口をポカンと開けた。ミニョが留守番に残ると言うとワン・コーディーが首を左右に振った。


「ミニョを一人にして誰か知らない人が入ってきたら危ないでしょ?。その点、マー室長だったら残っていても大丈夫だし。

それに今日のミニョのお仕事は私のお手伝いしてもらう約束だから私の言うとおりにして。ミニョはメンバーの為にかごに飲み物を多めに持ってね

みんなの分だからちょっと重いけどそれを持っていて来てちょうだい。

ミニョは重たいのは平気だと籠にテギョンが飲むの水を最初に入れ、他のメンバーの分も入れて両手に抱えて歩き始めた。

籠を重そうに持って歩くミニョを先に歩いていたシヌ心配そうに見て手伝おうとしたがミニョは“私のお仕事ですから”と汗をかきながら一人で持って歩いた。


「少しくらいは役に立たないとな」

テギョンはミニョをチラリとみて小声で呟いた。ミニョは前を歩くテギョンに頬を膨らませ睨んでいた。


ステージ横に着くと“A.N.JELL”の一組前のグループの演奏がスタートしたところだった。

今回は3曲ずつ歌う予定になっていたのでメンバー達は一曲ずつ終わるごとに顔の表情が変わってきた。

三曲目に入るといよいよだと4人はステージを見つめミナムは初めての野外で緊張しているのか徐々に無口になりミニョから飲み物をもらい何度も口に含んでいた。

ミニョはいつも平気な顔をしているミナムが心配になり持っていた飲み物の籠を足元に置き、ステージが無事に終わるようにと目立たないようお祈りをしていた。

前のステージが終わり、ラストに登場する“A.N.LELL”が紹介されると今まで以上に観客の声が大きくなった。

楽器のセットが必要なジェルミとミナムが先に出てスタンバイをし、ギターを持ったテギョンとシヌがその後登場した。

テギョンがジェルミの方を向くとスティックで合図を出し演奏が始まった。

今回はアルバム発売もありその中から最初にテギョンのソロ曲を、2番目にミナムのソロを最後に二人のボーカル曲で終わった。

ステージ横で見ていたミニョはテギョンの歌う姿に見とれてはいたが、ミナムの歌が無事に終わりホッとしていた。


(自分が歌っているみたいに緊張しました。)


すべての演奏が終わってステージから降りてきたメンバーを見てミニョはニッコリ微笑みながら声を掛けようとした。

いつも間にかミニョの横に立っていたアン社長がメンバーに声を掛けた。アン社長はミニョに全く気が付いていなかった。


「最高のステージだった。この勢いで国内、アジアツアーも行けそうだ。写真撮影があるからこっちに」

手を叩いてメンバーを褒め、雑誌用の写真を撮るとメンバーはアン社長と一緒に場所を移動した。

短時間のインタビューも終えるとミニョはテギョンの元に駆け寄りタオルと飲み物を渡した。


「歌っている時凄く格好良かったです」

周りに気付かれないようテギョンの顔を見上げ小声で言うとテギョンは“歌ってる時だけ?”不満そうな顔をして控え室に向かって歩きだした。

慌ててテギョンを追いかけようとしたミニョにジェルミが近づいてきた。


「ミニョ、どうだった?」

ジェルミが汗を拭きながら感想を聞くとミニョは両手の親指を立てて“格好良かったです”と言った。

嬉しそうな顔をしジェルミは緊張していたステージが終わりホッとしているミナムと並んで控え室に戻って行った。


「お疲れ様でした。

シヌヒョン、ステージは回数を重ねれば緊張しなくなりますか?」

突然の質問にシヌは飲み物を飲むのを止めミニョを見た。


「ミニョ、また歌いたいと思ったの?」

とんでもないとミニョは慌てて首を大きく左右に振った。


「私はあの時の一回で充分です。

ミナムオッパがもの凄く緊張していたのが伝わって来たのでいつか慣れるものなのか聞いてみただけです」

ミニョの質問の意図がわかりシヌは笑って答えた。


「回数を重ねても慣れないものだよ。毎回来てくれるお客さんの反応が気になるし、体調を万全にしているつもりだけどツアーが重なると時々ベストの状態で望めないこともあったりするよ。

毎回緊張があった方が聞く方も新鮮だと思うよ。ステージが始まって少しずつ自分たちもお客さんも一つになってその日のステージを作っていく感じだし。

ミニョも今度ライブを最初から最後まで見てみれば良いよ。そうしたらミニョの不安もなくなるよ。

ミナムは今ではテギョンと並ぶボーカルになったから」

ミニョはシヌの言葉で少し安心し二人並んで控え室に向かって歩いていた。


控室に着くとシヌがドアを開けようとするとミニョが中を見ないように背中を向けた。

笑いながらドアを開け中を覗いたシヌは少しだけ待つように言って中に入っていった。

入れ違いに着替え終わったジェルミとミナムが出てきてミニョの肩を叩いた。

びっくりしたミニョは振り返り着替え終わった二人を見てホッとしていた。


「ミニョ、先に行って待ってるね。ヌナと一緒に来て」

二人は一足先にパーティー会場に向かった。控え室に入れず立っていると中からシヌが声を掛けミニョは部屋の中に入った。

テギョンは着替え終わり部屋を出る準備をしていた。


「テギョン達は先に行ってて。私達はこれを全部片付けてから行くようにするから。場所は聞いてるから先に始めてて。

出来るだけ早く行くようにするわ」

そう言うとテギョンとシヌはマー室長と控え室を出て行った。

ワン・コーディ達も皆を待たせてはいけないと急いで片づけを始めていた。


お越しいただきありがとうございます。


お休みが今日までとなりました。

連休もあっという間。時間が過ぎるのが早いと改めて思います。

明日から仕事。書くのに時間が掛かる私は仕事が始まると一つのお話に数日掛かってしまうのでまたお待たせする事となりそうです。

頭の中でもう夏フェスは終わっているのですがまだステージにも立ててない。

なかなか進まない。季節外れにならない様頑張りたいと思います。


誤字・脱字がありましたらスルーしていただけると嬉しいです。



ではお話に



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テギョンとミニョが控え室の前に戻って来た。

ドアを開けようとするテギョンを見て口に手を当てクスッとミニョが笑った。


「何が可笑しいんだ?」

自分自身が笑われたと思ったテギョンは不機嫌そうに眉間に皺を寄せた。


「さっきミナムオッパ達を迎えに行って戻った時、ここに立って物凄~く緊張したのを思い出したんです。部屋に入ったらまたオッパに怒られるんじゃないかって。ドキドキしてたんですから」

頬を膨らましどんなに緊張していたか胸を押さえながらテギョンに話した。


「それはお前がだな・・・。あぁ~また同じ事を繰り返しそうだ」

テギョンがドアを開け部屋に入りミニョも後から入ると部屋にいた全員が一斉に2人を見た。

自分達に向けられた視線に驚き顔を見合わせ何があったのかと中でも一番冷静なシヌのそばにミニョは駆け寄り不安そうな顔をしていた。


「もう大丈夫なんだね」駆け寄ったミニョに優しく言葉を掛けた。

ミニョはさっき泣いていたのがシヌにばれていたんだと気付き恥ずかしそうに俯いた。



「皆は食事も終わって、あとは着替えとメイクだけなの。ただ出番まで少し時間があるからメイクの子達にちょっとだけステージ見せてあげても構わないかしら?。

準備をする時間までには帰って来て貰うようにするから」

許可が欲しいとワン・コーディが言うとテギョンは頷いた。

時間を決めてメイクの女の子達が出て行くとミナムがジェルミにライブを見に行こうと腕を引っ張った。

ジェルミは戻ってきたばかりのミニョと話がしたくて残りたいと駄々をこねたがミナムに無理やり連れて行かれた。助けて欲しそうに手を伸ばしたジェルミを見てミニョはクスクス笑っていた。


「ミニョ、今のうちに食事を済ませておいて。皆が戻って来たら忙しくなって夜まで何も食べられないと思うから。

テギョン、分かっているとは思うけど控え室に鍵はないから十分に気を付けてよ。マスコミもたくさん来ているし誰がどのタイミングで入ってくるか分からないから」

冗談まじりにワン・コーディに言われ“分かった”とテギョンは頷き、一緒に聞いていたミニョも頷いた。


「オンニ、大丈夫です。私がオッパから離れた所に居れば誰も疑いませんから」

ミニョは部屋の隅に椅子を持って行き座った。


「その方が不自然に思われるだろ。心配だったらお前も外に行って来い」

不機嫌そうに言うテギョンにミニョは“一緒にお昼を食べたいと思ってるのに・・・”と頬を膨らまし結局椅子を持ってテギョンの横に座った。

ミニョの呟いた言葉を聞き逃さなかったシヌはフッと笑みを浮かべ、会場の雰囲気を見てくると出て行った。


暑いのは苦手で外に出たくないと言うマー室長をワン・コーディは外に連れ出そうと腕を取り、残る二人に手を振って出て行った。


「結局、皆に気を使わせてしまったな」

誰も居なくなった控え室で言葉とは裏腹にさっきまでの気まずい雰囲気をなくそうと2人してくれた皆に感謝していた。

テギョンはミニョに食べたい物を持って来るように言うとどれも美味しそうだと決めかねていた。

悩んだ末、どうしてもこれは食べたいとミニョは選んだ食べ物をテーブルの上に広げ嬉しそうにしていた。


「何人で食べるつもりなんだ?」

2人分とは思えない量を目の前にテギョンは呆れていた。


「オッパと私だけですよ。他に誰かいますか?」

2人しかいない控え室をミニョはキョロキョロと見回した。


「わかったから、好きなだけ食え」

ミニョはテギョンから許可が出ると嬉しそうに食べ始めた。いつも通り何でも美味しそうに食べるミニョにテギョンは見とれていた。

ミニョの食べているお弁当を覗くと玉子焼きを見つけテギョンそれを食べようと箸で摘んだ。

気が付いたミニョは直ぐにテギョンの手を止め泣きそうな顔をして首を振った。


「お前は何でも食べられるだろ?。食べる物が少ない俺が食べる」

意地悪く自分の口を大きく開け食べる真似をしミニョの方を見ると薄っすら涙を溜めていた。


「好き嫌いが多いだけじゃないですか」

ミニョを睨んだが恨めしそうに自分を見ているミニョの口の中に玉子焼きを放り込んだ。


「全く玉子焼きくらいで・・・」

箸を置いてミニョを見ると口をモグモグと動かし頬に右手を当て嬉しそうな顔をしていた。


「玉子焼きを見ると今でも思い出します。MVを一緒に撮った時の事をオッパは覚えていらっしゃいますか?」

ミナムとしていシングルを出す事になり二人とも制服を着てMVを撮った時の事を思い出した。


「オッパとの撮影で楽しい事も、胸が苦しくなった事も・・・色々ありました。撮影後の打ち上げパーティーも忘れられません」

演技とはいえ自分の目の前でテギョンがヘイとキスシーンを見て胸が苦しかった事、テギョンに買って貰った大切なピンを落として落ち込んだ事、翌朝枕もとのテジトッキのぬいぐるみにそのピンが付けられていて嬉しかった事。短い期間だったがたくさんの思い出が頭の中で甦った。

その時の事を思い出しているのかコロコロ変わるミニョの表情を無言のままテギョンは見つめていた。


「今では良い思い出です。ミナムオッパにならなければ経験出来ない事でしたから」

心配そうに見ているテギョンにミニョは明るく振舞った。


「玉子焼きといえばそのうち“あいつ”が連絡してくるんじゃないのか?」

わざと名前を出さずにミニョの様子を窺った。


「“あいつ”って誰ですか?」

思い出があると言ってる割にはこっちが気になることは全く覚えてないとテギョンは口を尖らせながら思い出そうとしているミニョの横顔をジッと見た。


「キム・ドンジュン」

ゆっくりと名前を言いながらミニョの反応を見た。ミニョは聞いた名前を何度か口にしても思い出せないようで首を傾げ一生懸命考えた。


(お前には記憶に残る男ではなかったという事だな)


ミニョが直ぐに思い出さない様子にテギョンは胸を撫でおろした。


「気にする・・・」

「思い出しました。キム・ドンジュンssiですね、オッパの親友の・・・」

テギョンの言葉と重なるように言うと思い出した事を褒めて欲しいとテギョンを見つめた。


「そうだ。除隊したらお前に会いに来ると言っていたけどもし連絡が来たら会うのか?」

テギョンは食べもしない目の前のお弁当を箸で摘みながらミニョの返事を待った。


「私に会いにですか?。ミナムオッパの間違いではないですか?」

どうしてそんな事を聞くのかとミニョはテギョンを見た。


「撮影の時、除隊したらミナムの妹に会いに行くつもりだと言っていたから・・・。お前はあいつの初恋の相手だとも言ってたしな」

初恋の相手と聞くとミニョは照れたように髪を耳に掛け頬を赤くしていた。


「そんな事もおっしゃってましたね。あの時突然言われて私も驚きました。もし会いにいらっしゃたら・・・。

やっぱりお会いした方が良いですよね。あの時のお礼も言わなければいけませんし」

ミニョは連絡があれば直ぐにでも行きそうな感じに見え、テギョンは不安になった。


「別に連絡が来ても忙しかったらわざわざお前が行かなくても良いだろう?。親友だと言っていたミナムに伝えて貰えば良いし」


「だってあの時ミナムオッパでは無いと気付かれたのに記者にも内緒にしていただきました。お礼はちゃんと自分の言葉で言わないと失礼になります。もし連絡が来たら会いに行って来ます」

頷きながらそれが正しいとミニョは自分に言い聞かせていた。

テギョンは余計な事を言わなければ良かったと後悔していた。テギョンが言い出さなければ会いに行くと頑なに言う事も無かったのにと。


「もし・・・お前がそのキム・ドンジュンssiに会いに行くときは俺も一緒に行ってやる」

仕方なく付いて行く様な言い方をするとミニョが不思議そうな顔をしてテギョンを見た。


「どうしてオッパが付いて来て下さるんですか?。ミナムオッパと一緒に行きますから大丈夫です」


「俺が付いて行った方が良いだろう?。お前は肝心な事は覚えてなさそうだし撮影の時ミナムはアメリカに行っていただろう?。

お前と一緒に俺もMVに出ていたし“A.N.JELL”のリーダーとしてだな、お礼を言った方が良いだろう。忙しいがお前の為にその時はスケジュールを調整して付いて行ってやっても良い。

ミナムに俺には内緒にすれば良いと言われても絶対に言えよ。内緒にしたら今日みたいな事になるからわかったな」

渋々ミニョは頷いた。


キム・ドンジュンがミナムに会い、自分の夢である薬局を開きミニョと結婚する話をしてミニョにプロポーズをしたら・・・。

今は売れているとしてもこの先どうなるか分からない自分より堅実な薬剤師の方をミニョが選んでしまったら・・・。

自分が一緒に行ってミニョとの関係をさりげなく相手に分からせれば・・・。


不安ばかりが頭を過る。会いに来る前にミニョが俺との結婚に首を縦に振ってくれれば問題ないが簡単にはいかないしな・・・。



「オッパ、オッパどうしました?」

ミニョが心配そうにテギョンの顔を覗き込んでいた。何でもないとその場を取り繕い美味しそうに食べているミニョを見つめた。


「誰からだろう?」

ポケットから携帯電話を出し画面で確認しテギョンに名前を告げる食べ物が口に残っていてモゴモゴしながら話始めた。


「ジェルミ、どうしました?」

電話から賑やかな音楽が聞こえていた。


「ミニョ、今大丈夫?。慌てて出てきたからさぁ飲み物無くって。悪いけど持ってきてくれる?」

少し甘えるように言うジェルミの声をミニョの横で聞いていたテギョンはミニョから携帯電話を奪った。


「自分で取りに来い!」

電話を奪われたうえ、いきなり怒鳴るテギョンを見てミニョは目を丸くしていた。直ぐにミニョが電話を取り戻した。


「ジェルミ、今から持って行きますから待ってて下さい。また直ぐに電話しますから」

目の前で不貞腐れているテギョンを笑いながらミニョは椅子から立ち上がっていた。


「本当に持ってきてくれるの?。控え室に戻って良いなら・・・」

テギョンが怖くて遠慮がちに聞いていた。


「今日の私のお仕事は皆さんのお手伝いですから私が行きますよ」

電話の奥でシェルミの喜ぶ声が聞こえた。ミニョは未だに不機嫌な顔をして睨んでいるテギョンを見てニッコリ微笑んだ。


「オッパ、お仕事してきますからちゃんと食べていてくださいね」

ミニョは飲み物を腕に抱えてテギョンを見た。


「直ぐに戻りますから」

テギョンに声を掛け出て行こうとすると、箸を置き腕を組んで不機嫌な顔をして渋々頷くいた。


この後ミニョは直ぐに控え室に戻って来たがメンバーが一緒だったことでテギョンの機嫌は更に悪くなった。