お越しいただきありがとうございます。


いつもブログを読んでくださり、そしてペタをして下さる皆様ありがとうございます。

ランキングには参加していませんが皆さんに読んで頂いているんだと実感しております。

これからも皆さんに飽きられないように書いていけたらと思っています。


ではお話しに。



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ミナムの後に二階に上がってきたシヌはテギョンの部屋のドアを叩くミナムを見て自分の思った事が当たっていたと確信した。


「ヒョン、ちょっと良い?」


ノックの音に振り向くとドアを大きく開けてミナムが部屋の中にいるテギョンをまっすぐ見ていた。


「あぁ」


リビングから戻る時ミナムが自分の部屋に来るだろうと思っていた。ミナムから何を聞かれるか分かっていても心の中を知られないようにとひと呼吸おいて返事をした。


ミナムはゆっくりと階段を下りてテギョンと前に立った。


「今のCMでヒョンと一緒に出ていたのはミニョだよね。何で教えてくれなかったの?」

ミナムは怒る様子もなくテギョンに聞いた。


「お前がミニョから相談を受けていた事を知っていて、ミニョがお前に話していると思っていたんだ。

お前が俺に何も言ってこないのはおかしいと思っていたが、敢えてその事に触れないでいるものだと思っていたんだ。

それに偶然だったとはいえ、一緒にCMを撮ったと言い出しにくかったしな・・・。


一つだけ言っておくが俺がミニョと一緒にCMを撮りたくてあいつを無理やり出させた訳では無いから。それは本当だから・・・。」


妹の事を大事に思うミナムのまっすぐな目で見つめられると瞳を揺らしつい本音を言ってしまう。


そんなテギョンの一瞬の変化を察したミナムはさっきまでの表情とは一変して笑いをこらえ下を向いた。



「ヒョンてさぁ、ミニョの事になるといつものヒョンじゃんなくなるよね。そんなに動揺しなくっても良いと思うんだけど・・・。

どうしてヒョンと撮影に出る事になったのかミニョからちゃんと聞いてるよ。あいつ嘘つく事出来ないのは俺が一番分かっているし。

別にヒョンが無理やり出させたとは思ってないよ、“俺“はね。ヒョンと共演したのがミニョだって気がついて納得しない奴もいるとは思うけど。


俺はミニョから写真しか見せて貰ってなかったしどうするかはあいつの判断に任せたからこの事には何も言うつもりもないし思っていないよ。


気になったのは写真では分からなかったけどCMでミニョ泣いていたよね?。

あいつ、演技が出来るほど器用な奴じゃないと思うからあれって本当に泣いていたんだよね?。どうして泣いていたのかヒョンは知ってるの?。あの時、あの場所にヒョンはいなかったの?」


最初誂うように言っていたミナムは最後の方はテギョンを問い詰めるように聞いてきた。



「あの時、俺の撮影は終わって一旦控室に戻ってたんだ。ただ、一人残って撮影するミニョが心配で気づかれないよう現場に戻って後ろから見ていたんだ。

ミニョは監督から普通に音楽を聴いているようにとだけ言われて撮影を始めたんだ。突然ミニョが泣き出した時にはその場にいたスタッフ全員驚いたんだ。すぐに監督が撮影を終わらせたけど・・・。

“その時”はどうして泣いたのか理由も分からなかったんだ。モニター越しでしかあいつを見守れず何もしてやれなず申し訳なかったと思っている。


恋人として失格だとお前に言われたら謝るしかないが・・・」


ミニョの近くに居ながらその時何もしてやれなかったとテギョンはミナムの前で頭を下げた。

泣いていた理由を今は知っているがテギョンに会いたくなって泣いていたとはさすがに言えなかった。


「別にヒョンが謝る事はないよ。あの状況で何も出来ないのは分かっているし。

逆にミニョの所に行って慰めたりしたら周りがどう思うか分からない。きっとミニョもパニックになっただろうからそれは仕方ないよ。


そうか・・・ミニョが泣いていた理由は知らないんだ。


まぁ、兄としてはどんな理由であれ妹の泣いている姿を見たくないんだよね。だからヒョン、ミニョの事泣かせないようにしてよね。


あと、メンバーにまで嫉妬するのはどうかと思うよ。少しはミニョの行動にも目を瞑ってさぁ。ミニョのする事に不機嫌そうな顔をしてるとミニョが窮屈に感じてヒョンから離れちゃうかもよ。


あいつの知ってる世界は狭いからこの先の事を考えると色んな事を知って欲しいし、見て欲しいと思っているんだ。この先、何処で誰に巡り逢うか分からないでしょ?。

今はヒョンしか見えてないけどね。


恋人として時には寛大な心で見守って上げて下さい、宜しくお願いします。ジェルミとの事も気持ちよく送り出してあげてよ。約束は守りたいからって言ってたし。」


冗談を交えながらも真剣な眼差しでテギョンと話をする時ミニョを大事に思っているのがよく分かった。

どんな理由であれミニョの泣き顔を見たくないというミナムの言葉を守らなければと思い頷いた。



「オッパ疲れてるところにごめんなさい、お兄ちゃんの事も寛大な心で接してあげて下さいね」


テギョンの真剣な表情を見たミナムはミニョの口マネをしてテギョンの部屋を出て行った。


「あれだけ真剣に話をしていたのに最後はあれか・・・?」

テギョンは呆れてミナムの背中を見ながら首を左右に振っていた。




「俺といると窮屈に感じているんだろうか?。ミナムにそう言っているのか?」

顎に手を充て考えていると携帯電話が鳴り画面にはミニョの名前が出ていた。



「もしもし、オッパ・・・」

気のせいか落ち込んでいるように聞こえた。


「どうしたんだ?」

ミナムに言われた言葉を思い出し優しく問いかける。


「オッパの出られていた番組をずっと見ていたんですけど、ちょっとTVの前から離れた時にオッパとのCMが流れていて最後の所しか見られませんでした。

凄く楽しみにしていたのに・・・。それまでずっと見ていたんですよ、ついてないです」

見逃したことがショックのようで電話口で溜息をついていた。


今日から流れ始めたばかりでこれから暫くは見られるのにたった一回見逃しただけで落ち込んで電話してくるミニョが可愛くて仕方が無かった。


「落ち込むな、明日からも流れるだろうし。

今日の歌番組の録画をジェルミが撮っていてお前に渡そうとしていたからCMも入っていたぞ。俺たちさっきそれを見たから。

ただミナム以外は俺と一緒に出ていたのはお前だって気がついていないみたいだから。ジェルミがくれたら喜んで貰っておけよ」

ミニョの為に録画していた事を先に教えてしまいジェルミに怒られてしまいそうだが、ミニョの落ち込んだ声を聞いた後だとジェルミに文句言われることは何とも思わなかった。


「本当ですか?。良かったぁ、ジェルミにはまたお礼をしないといけないですね」


「お礼は合宿所でカレーを作って上げるくらいで充分だ。良いな」

ミナムに言われた言葉をすっかり忘れ、ミニョが自分の知らないうちに約束をしかねないと釘を指すのを忘れなかった。

ミニョはクスクスと笑いながら“そうします”と言っていた。


ミニョがジェルミと出掛ける約束が終わってしまえばもう心配することはないだろうと思っている。


ミナムの言った“窮屈”が気になって聞いてみようかと思ったがミニョから帰ってくる言葉が怖くて結局聞けなかった。



数日後、テギョンのCMが流れネットやTVでもかなりの反響で、スポンサー側が違うパターンでCMを撮りたいとアン社長の所にオファーをしてきた。

前回テギョンの首を縦に振らせることに苦戦したアン社長はどうしようか悩んでいた。


「今回は出ないと言い張るかもしれないなぁ。CM自体断った方が良いのか・・・?」

テギョンに嫌だと即答されると思うと気が重くなってきた。




今回で一旦テギョンとのCMは終わりとなります。

次回からはジェルミの待ちに待った“約束”を果たしたいと思っています。

下調べがあまり出来ていないので相変わらず定期的な更新は出来ないと思いますが、お暇な時に覗きにい来てください。


お越しいただきありがとうございます。


昨日よりパソコンの立ち上がり方が悪くなりました。

こんなことで毎日ドキドキしたくないのですが・・・。ミニョではありませんが素敵な人をTV画面越しでも良いから見てドキドキしたいこの頃です。


ではお話しに。




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ANJELLの出演する歌番組が始まる頃、ミニョはソファーに座ってそわそわしながら待っていた。


「なんだか緊張して来ました。オッパの歌う姿を見るのも久しぶりです。今日はどんな曲を歌ってくださるんでしょう」


番組が始まるとMCのユ・ヘイから出演者が紹介され、それぞれが順番に曲を披露していく。時間だけが過ぎて行くのに“A.N.JELL”がなかなか出てこない。見逃してはいけないとCM中もじっとTVの前から離れず座って待っていた。


「まだかなぁ。今日だとオッパはおっしゃっていたのに・・・。ずっと見ているから見落としたなんて事は絶対ないし、やっぱり最後かな?」

壁に掛かった時計を見ながら番組の終わり時間まで残り少なくなりミニョは段々不安になってきた。その時、MCのヘイから“A.N.JELL”の名前が呼ばれメンバーが出てきた。


仕事が忙しく、ここ数日電話の声だけしか聞いていなかったテギョンの顔を見てミニョの心臓の動きが早くなり慌てて左胸を両手で抑えた。


「どうしよう?」


画面越しにテギョンから見つめられているような気がしてきた。恥ずかしそうに下を向き、でもやっぱり大好きな人の顔が見たくて・・・。メンバー全員が画面に映ってもミニョの目にはテギョンしか見えていなかった。


ヘイからの質問の所になると質問されているジェルミだけが映りやっと現実に戻された。ジェルミが自分との約束の話をしてくれているのを聞いて嬉しくなった。


「ジェルミ、ありがとうございます。私も凄く楽しみにしています」画面越しのジェルミに話しかけていた。


ミナムの答えを聞くといつも堂々とヘイの事をTVで言ってしまう所が少し羨ましくもあった。


(いつかは私たちも堂々と皆さんの前で言える時が来るんでしょうか・・・。)


人前でテギョンと一緒に居る所を想像して見た。ミナムの代わりをしていた時、空港の駐車場でテギョンと一緒にいる所をバスの中から大勢の人に携帯電話で撮られていた時の事を思い出した。

あの時はテギョンがミナムの見送りをしていたように見せかけ自然と離れたが、今のミニョの姿ではそれは通用しないと分かっている。


(まだまだ秘密です。今はオッパのそばにいられるだけ充分幸せですから)


頭の中で考えているうちにテギョンの歌が始まっていた。


「新しい曲ですね」

覚え易いメロディと心地よいテギョンの歌声。終わる頃にはサビの部分を自然と口ずさんでいた。


ミナムの曲はCMの後になると聞いて、ミニョは昨日ベッドに入りながら読んでいた『カレー特集』の雑誌を持ってこようと急いでベッドルームに入っていった。


「ジェルミと何処に行こうか悩みます。気になるお店もたくさんあるし・・・。前の日にでも相談してみよう」

雑誌を胸に抱えながらリビングに戻ろうとしているとテギョンの歌声が聞こえてきた。慌ててベッドルームから飛び出しTVの前に行くとテギョンと撮ったCMが流れていてミニョのシーンが終わろうとしていた。


「嘘~、何でここで・・・。最後の方しか見れなかったぁ。どうしよう、今日はもう無いですよね」

ソファーに座って見ていた時には一度も流れることが無かったのにとベッドルームに行った事を後悔していた。ミナムが歌っていた時も呆然と画面を見つめミナムの歌った曲は記憶にないほどだった。

気が付けば番組も終わりで出演者が並んでいる所でMCのユ・ヘイがテギョンのCMの事に触れていて見逃したことへのショックが余計に大きくなってきた。


「何処で流れるか聞いておけば良かった・・・」ソファーに座ったまま呆然としていた。




番組出演が終わり、合宿所に向かう車の中でジェルミはパソコンを開いていた。


「ヒョン、書き込み凄いよ。ヘイssiのコメントのせいもあるかもしてないけど・・・。ヒョンの笑顔と共演した女性は誰だろうって?」

ジェルミの横でミナムもパソコンの画面を覗き込んでいた。


「ヘリミssiじゃないんだろ?。確か当日事故にあって暫く入院してたんだよな」

横に座っているシヌを見てテギョンは頷いた。


「俺、実は出掛ける前に録画予約してきたんだ。ミニョにあげようと思って。帰ったら皆で見てみない?」

ジェルミが録画してきたと思っていなかったテギョンは口を尖らせミニョと一緒だったとバレないか不安になってきた。


「ジェルミ、コ・ミニョとの約束いつしたんだ?」不機嫌そうにテギョンが聞く。


「何日前だったかな?。ミニョと電話で喋った時ちゃんとヒョンにも話をしてOK貰ったって言ってたよ」

テギョンはミニョからの電話を思い出し、聞き流してしまったことを後悔した。


(今更合宿所で作れば良いだろうとも言えないし・・・)


「ヒョン、不機嫌丸出しだけど今更ダメって言っても行くからね」

ジェルミの言葉にテギョンを返事もせず窓の外を眺めていた。


合宿所に着くとテギョン、シヌが降りた。後に続いてジェルミが降りると


「ヒョン、先に行って準備するよ」


テギョン達を追い越し走って家の中に入って行った。ミナムもジェルミに追いつこうと走り出していた。

二人の背中を見ながらテギョンは呆れたように立ち止まって首を振り、シヌは苦笑いしていた。


リビングに入りジェルミは早速TVのスイッチを入れ、録画した番組を早送りしていた。

ミナムは真っ直ぐキッチンに向い冷凍庫からタップリとアイスが入ったカップを抱えソファーに座ってテギョンたちが入ってくるのを待っていた。

テギョンは見る気が無いのか冷蔵庫から水のボトルを出し三人の顔が見える位置に立っていた。

シヌがリビングに来たと同時にジェルミが「良い?」と聞いてスタートボタンを押した。


CMが流れ始めるとテギョン以外の三人は画面をじっと見つめていた。


「ヒョンの歌が使われているんだ。わぁ~この笑顔か・・・。俺、今まで一度も見たことないよ。

ネットで書き込みあるはずだよ。この笑顔ってミニョと一緒に撮ったMVの時と同じ位インパクトあるもん」

アイスを頬張りながらミナムが言う。


「ねぇ、ねぇ、ヒョン。相手の女の子の耳元で何て言ったの?。本当に言ってるの?。この女の子どこの事務所の女の子なの?。名前聞いた?」

画面をチラチラ見ながら次々とジェルミは質問をしていく。テギョンは聞かないふりをしていた。


テギョンが画面からいなくなるとミニョだけのシーンが映された。テギョンは緊張してミナムの方をじっと見ていた。


「ヒョン、この女の子可愛かったんでしょ?。正面から映してくれたら良かったのに・・・そう思うだろミナマ~」


ジェルミがミナムの方を向くとミナムはスプーンを咥えたまま画面をジッと見つめていた。ジェルミに話し掛けられ適当に返事をした後ミナムはテギョンの方をゆっくりと見た。

シヌはどこか上の空のミナムの返事を聞いた後、ミナムの視線の先にいるテギョンを見るとミナムと目があったテギョンは疲れたからと自分の部屋に上がっていった。


「ヒョン、自分のCM恥ずかしいのかな?」

階段を上っていくテギョンの後ろ姿を見ながらミナムに話しかけると“そうかもね”とミナムは素っ気なく返事をしていた。


ミナムはアイスのカップを冷凍庫を戻し自分の部屋に上がって行くと、シヌも二階に上がっていった。


リビングに一人残ったジェルミはもう一度女の子を見ようとTV前で録画の再生ボタンを押していた。



部屋に戻ったテギョンは落ち着かないようで顎に手を充てながら部屋の中をウロウロしている。


「ミナムは俺とのCMだったとミニョから聞いてなかったのか?」テギョンが呟いた時、ドアをノックする音が聞こえた。



お越しいただきありがとうございます。


台風が過ぎても風が強い一日でした。蒸し暑くて梅雨ならではの気温と湿度ですね。

座っていても汗が・・・。気温のせいだけではないかもしれませんが。


パソコンの立ち上がりが悪く、ウンともスンとも言わなくなる日が近いのではと思っています。

毎回ドキドキしながら電源を入れています。


ではお話しに。




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「オッパ、おはようございます。今、お話ししても大丈夫ですか?」

周りを気にしてか少し遠慮気味に話し掛ける。


「まだ合宿所の自分の部屋だから・・・」

周りに誰もいないとわかるとミニョの声のトーンがさっきより高くなりホッとしている感じが伝わってくる。いつも周りの事を気にしているミニョだが、時々テギョンの予想もつかない小さな事でも嬉しさをストレートに表現してくる時はつい笑ってしまいたくなる。ニヤついた顔がミニョには見えないと分かっているが気づかれないように冷静な振りをしてミニョの言葉の続きを待っている。


「朝から事故でも起こしたのか?」


「いつも事故を起こしている訳ではありませんから。

CMの件を監督にお返事をしようかと思って・・・。その前にオッパにご報告をしておこうと思ったんです。

私なりに考えてあのシーンは監督が編集されたそのままを使って頂く事にしました。

昨日見せて頂いて最初はビックリしました。偶然ですけどオッパと一緒に撮ったものですし思い出にもなりますから。この先、こんなことは二度とないと思いますから。

それにTVで流れてもオッパの素敵な笑顔だけが目立ってちょっとしか映らない私の事なんて誰も気にしないと思います。私もCM見たらオッパの笑顔しか見てないと思います。TVで見られると思うと今から凄~く楽しみです。いつから流れるんでしょうね」

昨日見た映像を思い出しているかのように嬉しそうに話している。テギョンがミニョの部屋を訪れた時、不安な顔をして悩んでいたのが嘘のように思えいつもの明るいミニョに戻っていた。


「まぁ、自分で考えて返事をするのが一番だからな。


CMで流れる俺の笑顔はいつもの俺より良いように聞こえたが気のせいか?」

ミニョを困らせようとわざと不満そうにテギョンは言った。


「TVの方が良いとは一言も言ってないじゃないですか。楽しみですって言ってるんです。

やっぱりTVより近くで見るオッパの笑顔が一番すて・・・」

電話口で恥ずがしそうに髪を耳に掛けながらつい本音を言ったミニョは慌てて電話口を塞いだ。


「キチンと最後まで言えよ。まぁ、お前の何を言おうとしているかは分かるけどな。


残念ながら暫くはお前の所には行けそうに無いからTVで見る俺で我慢しておけ。ただ毎日の電話は絶対に忘れるなよ。“忙しいから電話しませんでした”は理由にはならないからな。

お前が事故を起こしたときは早めの解決が必要だ。分かったな。


お前、監督にどう返事をするかミナムには言ったのか?」


「オッパとの電話の後に掛けようと思っています」

ミナムより先に自分に連絡をしてきてくれた事が嬉しかった。誰よりも先にミニョのそばに駆けつけたい、誰よりも先にミニョの事を知っておきたいと思っている。ミニョの中での一番になりたいと思っていた。


ミニョが自分の前に現れるまでは周りの事には興味も無く、ただ自分の世界だけが満たされていば良いと思っていたテギョン。

コ・ミナムの身代わりとして“A.N.JELL”入って来たちょっとマヌケで事故多発地帯のコ・ミニョに出会い、関わっていくうちにミニョの存在自体が自分自身を変えてしまった事に改めて驚かされる。



電話を切った後テギョンは椅子に座っているテジトッキの耳を持ち上げながら


「今まで見たことも会ったこともない珍種のウサギだからな・・・。この先変な所に行かないようちゃんとそばで見ておかないとな」


片方の口を上げながらテジトッキに話しかけそっと座っていた椅子に戻しテギョンは事務所に向かった。








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歌番組出演の日。




メンバー全員で会社の車に乗り、午後から収録場所に来ていた。

控室に入りるとメンバーそれぞれ鏡の前に座りメイクをしたもらっていた。



「テギョン、あのCMいつから流れるの?」メイクをしながらワン・コーディが聞いてきた。


「今日からだとアン社長が言っていたが・・・」目を瞑ったままテギョンは答えた。


「ミニョと一緒だったってメンバーには言ったの?」

隣でメイクをしているシヌに聞こえないようにと小さな声で聞くとテギョンは首を振って返事をした。テギョン自身出来上がったCMを見ておらず実際にTVで流された時、もしシヌやジェルミがミニョだと気がついた時はどんな反応をするのか?。


(仮にバレたとしても何も困ることはない。俺が無理やりミニョにやらせた訳でもないしな・・・。

それに日頃TVを見る事も少ないから見ないで終わるかもしれないしな)


余計な心配をするより目先の収録に集中しようと気持ちを切り替えようとしていた。



「今日のMCはユ・ヘイssiなんでしょ?。ヘイssiさぁ、時々リハーサルと違う質問してきて出演者の反応を見て楽しんでるって聞いたよ。俺はどんな質問されても動揺せずに答えられるけど」

メイクをしてもらいながらジェルミがミナムに話しかけた。


「問題はテギョンヒョンだよな。直ぐに不機嫌だって顔に出るからまたそれが楽しいって言ってたもん」

数日前にユ・ヘイと電話で話していたミナムが笑いながら言うとテギョンが目を開け鏡越しにミナムを睨んでいた。


「ヒョン、俺が言ったんじゃないからそう睨まないでよ。もし、ヒョンが困るような事を振られたら俺が代わりに答えるから心配しないで」

むしろミナムがどう答えるかの方が心配だとテギョンは首を左右に振っていた。



暫くするとメンバーはスタジオに入り今日の出演者と一緒にリハーサルを一通り終え、ユ・ヘイのからの質問も問題なく答えていた。


本番収録の時間になりメンバーは心地よい緊張感の中、収録に参加していた。


「ヘイssi、今日はリハーサルと同じ質問しているね。大丈夫そうじゃない?」

他の出演者への質問を出番を待ちながら聞いていたジェルミ横にいるテギョンを見た後ミナムの耳元で囁いた。


「そうだったら良いけど・・・。最後まで油断できないのがヘイだから」

ジェルミ越しにテギョンを見ながら苦笑いしていた。



収録も最後となり“A.N.JEEL”の出番となった。

メンバーと並んだMCのユ・ヘイがリハーサルの流れ通り質問をしてきた。


「“A.N,JELL”皆さん、最近どんな良いことがありましたか?。またはこれから良いことがありますか?。

まずはジェルssiから」

質問を聞いたテギョンはリハーサルと違うとおもむろに不機嫌そうな顔をしていたがユ・ヘイは全く気づかないふりをし続けていた。


「えっと・・・僕はこれから良い事があるんです。ある人がカレーをご馳走してくれるって言ってくれていたんです。それが近々実現するんです」

リハーサルで聞かれなかった質問だがジェルミはミニョとの約束が叶えられたと嬉しそうな顔をして答えた。


「ある人ですか・・・?。男性でしょうか、女性でしょうか?。ジェルミssiファンは気になるところですね。

ミナムssiはどうですか?」


「僕は特にないですが希望としてヘイssiが僕とデートをしてくれると約束をしてくれたら良い事があるということになりますけど・・・」

元々ミナムはユ・ヘイの事が好きだと公言しているのでこういう場面でも平気で言う。


「そうですね。お互い忙しいですからミナムssiの良い事はまだまだ先になりそうですね」

さらりと交わしテギョン、シヌと話を振るが二人とも“特にない”と終わってしまった。


演奏の時間が近づきメンバーたちは演奏する場所に移動していった。

最初にテギョンがボーカルの曲を演奏しCMを挟んでミナムの曲を演奏し無事に終わった。


二曲演奏が終わると収録の終わりが近づき出演者全員で並んでいた。終わりの時間が少しあったようでスタッフから時間つなぎをするように言われたヘイが質問をしてきた。


「A.N.JELLの皆さんお疲れさまでした。

皆さん演奏されていたのでお気づきではないと思いますが、演奏の間ファン・テギョンssiの出ていらしゃるCMが流れたんです。私も今まで見たことのないようなファン・テギョンssiの笑顔のシーンがありましたがあれはどなたに思い浮かべていらっしゃたのでしょうか?。その笑顔を見たら今まで以上にファン・テギョンssiのファンが増えそうですね」

ミニョの事を意識してわざと笑顔で質問してきた。


「どんな笑顔だったのでしょうか?。メンバーの俺たちも興味があるので帰ってからチェックしておきます」

直ぐにミナムが答えてエンディングとなりテギョンはヘイを睨んだ後、スタッフに挨拶をして控室に戻っていった。


「全く、俺たちのところだけわざと質問を変えてきて・・・」

衣装を脱ぎながらテギョンが言うと他のメンバーは苦笑いしていた。


「でもさぁ、そのヒョンの笑顔って気になると思わない?。俺、今日録画してきたから帰ったら早速見てみようっと」

すかさずテギョンはジェルミを睨むとシヌはヘイの言っていた言葉を思い出していた。