特別企画 英国貴族の世界 Vol.4 令嬢のお目付け役・シャペロン | 東京の高級アンティーク家具店パンカーダのブログ

特別企画 英国貴族の世界 Vol.4 令嬢のお目付け役・シャペロン

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パンカーダ・年末年始の特別企画
「英国貴族の世界」

Vol.4 お嬢様のお目付け役・シャペロン
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「シャペロン/chaperon」という言葉、ご存知ですか?


たとえばこちらは「AFTER THE DRAWING ROOM」というタイトルの挿絵。




「DRAWING ROOM」は「応接間」という意味ですが、この場合は恐らく
女王陛下の謁見の間/Queens drawing rommのことを指すのかもしれません。



淑女の宮廷用衣装として必要とされる裳裾(トレーン)は
1890年代では3ヤード(2.7m)以上と決められていました。


淑女たちはその裾と格闘しながら緊張して謁見を終え、
ようやくほっとしておしゃべりをしている様子をみることができます。


そして、彼女たちに影のように付き添っている
やや年配に見える女性の姿があります。


彼女たちがシャペロン。


座高が低めで、座り心地の良い「ナーシングチェア」は
彼女たちのための椅子としても重宝されたことでしょう。




身分の高い独身の令嬢が外出するとき、
一人きり、ということはありえなかった時代。


既婚の女性が必ずと言ってよいほど傍にいて
どんな遅い時間までの舞踏会にも付き添い
はしたない振る舞いがないよう監視し、
異性との交遊が行き過ぎないようにチェックしていました。


舞踏会の会場におかれた長椅子には
令嬢とシャペロンがそっと並んで座る様子が
よく見られていたと言います。





今はもうほとんど聞かれることがないけれど、
どこか優美な響きをもつ「シャペロン」。




英国貴族文化を紐とくとき、覚えておくと
もっと愉しめるキーワードのひとつかもしれません。


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