柳の枝と夏の風
ウィリアム・モリスの名作、ウィローボウ(Willow Boughs)。
モリスは自然を、最も重要なデザインの
インスピレーションとしてとらえていました。
娘のメイによると、この柄のアイディアは、
モリスの家の近くを流れるテムズ川の川べりに茂る
柳の木々からきているといわれています。
柳はよく川や池の周りに植えられていますが、これは実は水害防止対策。
柳が湿潤を好み、強靭なしかもよく張った根を持つこと、
また倒れて埋没しても再び発芽してくる
逞しい生命力があることから使われてきました。
冬には落葉する柳。
モリスのモチーフとなった柳の枝は、生き生きとした弾力あふれる葉が
溢れんばかりについていて、まさに夏の盛りを思わせます。
日本人としては和の風情にとらえがちな柳ですが、
ヨーロッパの風景との相性もまた味わい深いもの。
夏の風にそよぐ柳の枝は、みっしりと終わりがない生命力のリフレイン。
ゆっくりと眺めると、モリスの気持ちが伝わってくるような気がします。
今日は珍しく、さらりとした夏の風が心地よい日。
柳といわず、木漏れびを楽しんでみてはいかがでしょうか。
by N





