ウィリアム&メアリー様式とは
ウィリアム3世と妻メアリー2世の共同統治時代(1689-1702)の様式のこと。
イギリスバロックスタイルの一つです。
オランダに嫁いだメアリー王女とウィリアム公は1689年2月13日の名誉革命で
王位を継承したことは歴史の授業で習いましたよね。
オランダ人王であったことが文化に大きな影響をもたらします。
ウィリアム3世はオランダから優れた家具職人を招へいし、
オランダやフランスの技術がイギリスへ伝播しました。
ウィリアム&メアリー様式の特徴は、材質はウォールナットが多く
デザインは女性的で、上流趣味的。
小ぶりで軽快、オランダの優れたインレイ(象嵌や寄木細工の技術)、
ターニング(挽物加工)やピアズドカーヴィング(透かし彫り)など
それまで以上に高い技術による装飾が施されています。
チェアはスプラット(背板)のピアズドカーヴィングは流麗な曲線を描くパターンに。
座面や背がケーニング(籐)のものも多くみられます。
テーブルやチェストの脚は、Bell foot(ベルフット)と呼ばれる鐘の形、
また、フランスから亡命したダニエル・マローが活躍した時代でもあります。
マローはルイ14世スタイルのおおぶりで重厚なデザインをした家具デザイナーです。