アンティークチェアの中には・・・ | 東京の高級アンティーク家具店パンカーダのブログ

アンティークチェアの中には・・・

イギリスでは 椅子に詰め物を入れて生地を張ることを

アポルスタリー(Upholstery)といいます。


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西洋における椅子の歴史は長く、現代のようにウレタンなど

石油製品で作られた材料が無かった当時は、

馬毛(house hair)などの天然素材が用いられていました。


こちらは座面を剥いで組み直し中のショーウッドチェアです。

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馬毛は馬のたてがみや尾の長い毛を縄状に捩り、

2週間ほど高温の蒸気や熱線にあて、

カールさせたものをほぐして、クッション性を加えます。


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右が椰子の繊維、左が馬毛。

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馬毛は、半永久的に使用できるクッション材としては最高級品。


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白い部分が、羊毛


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植物の繊維


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全て天然素材で作られています。


打ち込みもタッカーではなく、釘打ち



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これを製作していた当時もたいへんな作業だったと思われますが、

修復もたいへんな作業です。



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麻の生地もところどころ切れていますが、馬毛等もそのまま活かして、

貼り直します。


アンティークチェアだけでなく、アンティーク家具は、

ばらしてみるまでわからないものがほとんど。


アンティーク家具の修復には、技術と知識以外にも、

何があってもへこたれない根性とフレキシブルな対応、

バランス感覚が必要らしいです。