Nik Kershaw | きなこ と ぱなっち

きなこ と ぱなっち

きなこ母と娘ぱなっちの楽しい毎日です。


若い人々、ニック・カーショウって知ってるかな?
同じ世代の人々、覚えてる?

たぶん、日本では、この曲が一番ヒットしたと思う。



驚いたことに、ニック、まだ現役ですっ!

ニック・カーショウのギグに行ってきました。
すっごく楽しかったです。
若い頃に戻りたいとは思わないのだけれど、
あたし、こういうこと欲していたんだ、と再確認。
若かりし頃、ロンドン遊学中には、
ギグだのコンサートだのナイト・クラブだの、毎晩のように遊び歩いていたものです。
再度イギリスに来た当初も、月に一度は劇場(年齢的に既にギグは無理と思っていた)に行っていたのだけれど、
しばらくして妊娠したので、自分の好きなこと、とんと忘れていました。

誘ってくれたのは、二つ年下のニックの大ファンのルイーズ。
彼女が16歳の時に初めて友達と二人で行ったコンサートが、ニックだったんだって。
で、ニック大ファン故、ニックのツイッターをフォローしてたら、
今年全国ツアーをやったニックが千秋楽に選んだ場所がロンドンのシェパーズ・ブッシュ。
「これは行かねば!」と、その16歳の時に一緒に行った友達の分を含めて二枚チケットを即ゲット。
ところが、その友達と連絡が着かなかったので、
「ニック・カーショウって知ってる?チケットあるんだけど、一緒に行かない?」って、テキストがわたしの元へ。
知ってますとも!あたしってば、その時代の人なんですから!!
(現役だとは知らなかったけど)
二つ返事で、「行く!行く!!」

いつも、精力的にコンサートに行っているルイーズ(最近ではミカがお気に入り)、
通常は、会社の友達と行くのだけれど、後で聞いたら、
「会社の子達には、ニックのギグに行くって言わなかった。だって、ニックが誰か知ってるはずないもの。」って。
「その同僚達は、若いの?それともただの無知?」
「前者。」
そうなのよねー。そういうところで話が噛み合わないのが、すっごく悲しい。
わたしも、誰にも言わなかった、実は。
「誰、それ?」って言われるのが怖くて。

で、シェパーズ・ブッシュが私達にアピールした理由が、
ルィーズが若い頃住んでいたのが、ここシェパーズ・ブッシュ。
劇場は、02エンパイアと名前を変えていますが、これは元BBC劇場で、
昔は、ここでBBCの番組の幾つかが撮影されていたのです。
わたしも、何度か観に来たことがあり、馴染みの深い場所。
そして、最大の理由が、劇場の大きさがギグに最適!

電車の中で、
「もしかして、立ち?」と、訊くと
「観客層的に、シートから先に売れていくからね。。。」
うっ、腰が心配。。。
と、思っていましたが、ぜーんぜん、そんなことなかった。
待ち時間を含めて4時間立ちっ放しでしたが、まったく疲れませんでした。
直立不動なわけでなく、ダンスする余裕があったのが良かったのでしょう。
最近の音楽は、体の上下の動き(ジャンプ)がほとんどでしょうが、
この時代の音楽は、上下左右体を揺すってリズムを取るという動きがとれます。
腰にも宜しい。

どんだけニックが小さいのか想像できなかったのですが、
想定外に小さかった。
始まる前、「この辺りでいいかしらね?」と、真ん中辺りを陣取ったのですが、
ニック、出てきたら、見えないよっ。
実際には、「何故、この曲でドリンク買いに行く?(いい曲なのに、何故休憩する?)」って、
人々は常に出たり入ったりしていたのですが、
レイディな私達には、人々を押し退け前進することがはばかられ、
インターヴァルまで、大人しく、待つ。
おじさんだから、休憩20分。
人々がバーに行っている隙に、著しく前進。
ステージ左、スピーカー真ん前を確保。
やっと、ニックが見えたよ♪

私の右横にいたスーツの男性が、見た目銀行の支店長。
その人が大きなリュックから出したのが、ミラー・レスの一眼カメラ。
その他の人々も、みーーんな、いい携帯持っている。
わたしの携帯なんて、ラビッシュな写真・映像しか撮れないので、
一応、自分の携帯でムーヴィー撮影しつつ、
その周りの人々の携帯やカメラのファインダー内のニックを観させてもらっていました。
すごいわねー、今の携帯。ほんと。
で、この銀行の支店長、大写しのニックを楽しませてくれただけでなく、わたしの目を惹いたのが、
全ての曲を一緒に歌っている。
古い曲は誰でも知っていて当然なんだけど、新しいアルバムからの曲とか、
レアな中程の時代(ちょっと一線から遠のいていた時代)の曲とかも、全て。
ほんとーにニックを愛していたらしい。

わたしの後ろにいた男性も、曲の合間にニックに普通に話しかけるように(だけど大声で)、
声援贈っていて、面白かったし。


わたしが知っていたニックは、プロモ・ヴィデオ(PV)のニックだったので、
ただのシンガー・ソング・ライターだと思っていたのですが、
実際には、楽器全部演奏できるばかりでなくて、リード・ギタリストでした。
流石ブリティッシュ・ロック、厚みが違う。

ビートルズの時代、
「この国で成功するには、サッカー選手か歌手になるしかない。」
と言われていたイギリス。
それは、たぶんいまだにその通りなのでしょう。
ニックの時代も間違いなく。
サッカー選手になるには、肉体的にちょっとハンデがあるので、
音楽の道を極めたけれど、
やはりバンドとなると、見栄えのいいメンバーにスポット・ライトを譲ることになりかねない。
もっとも、全部の楽器を演奏できるのだから、バンド・メンバー集める必要はない。
時は、ヴィジュアル・ロックの時代、PV全盛期。
そんなわけで、あのような奇抜な演出、奇妙な歌で、売り出したのかなー。
と、ニックのバリバリのギター演奏を聴きながら思いました。
学生時代、いやなこと(いぢめ)とか、あったのかもしれないなぁと、
この曲聴きながら思ったりして。




そして、アンコールの最後に「他人の曲だけど」って演奏した曲にびっくり。
「えっ?!この曲、ニックのだったの??」
「そう。公でニックが歌うことはなかったけれど、ニックが作ったのよ。」とルイーズ。
こんなポップな曲がニックのだったとは、知らなかった。


このニックはめちゃおちゃめ。
わたしたちのギグのときも結構おちゃめだったけど。
「初めて、笑ってるの見た!」って驚いたの。
PVやアルバム・ジャケットはいつもむっつりしていたから。


Facebook の方に、この晩の映像をアップロードしてありますので、
そちらを観てね。
めちゃ画質悪くて、音も割れちゃってるけど、
この上の映像よりは大きいニック見れます。

 

帰りの電車で、小学校のママ友ご夫妻と一緒になった。
夫婦で、親戚の出た演劇トーナメントを観てきたって。
で、私達は、ニック・カーショウ聴いてきたって言ったら、
すっごく羨ましがってくれた。この曲歌った?あの曲歌った?って。
同世代ね。嬉しい。
新しいアルバム出たことも知っていたし、
最後に歌った『The One and Only』がニックの歌だって、私達が話してないのに言ってくれて、
本物のニック・ファンだった。
見た目、すっごく怖い(組の人?)旦那さんなのだけれど、
PTA活動なんか積極的に協力していて、前から好印象ではあったけれど、
大好きになった。


オリンピックの開会式・閉会式でみせつけたブリティッシュ・ロックの深み。
ほんとうに、みんないい曲残してくれている。
いつの時代も、親世代は、自分が若かった頃のロックと比べて、
その時代のロックを軽視する。
いったい、この曲を後の世代が聴きたがるのかしら?
「ビートルズは後世まで聴き次がれているけど、今のロックは。。。」みたいに。
でも、こうして、30年経っても、やっぱりいいものはいい。
その時代の良き思い出との相乗効果ということを抜きにしても。
実際に、おやじばかりでなくて、若い子達もいっぱい聴きに来ていたのだもの。
今の人達も、聴くに値すると思っているからよね。
そして、もう一度同じことを問うてみる。
いったい、今の流行の曲を後の世代が聴きたがるのかしら?
色々賞を取っているアデールは、当然残ることでしょうが、
今まで称えた事はなかったけれど、個人の意見としては、コールド・プレイは生き残ると思う。