ぱなっちのポスポートの受け取りにロンドンまで。
朝、起こして、
「今日はお出かけだから、ちゃんとサン・クリーム塗ってね。」
「はーい。」
と、いつもはうだうだ文句言うぱなっちが、良い子で日焼け止めクリームを塗り塗り。
イギリスの朝は薄暗い。
見ると、ところどころぽっぺに白い線が。
マミーがよく伸ばしてあげましょう。
持って行くものをつめていたぱなっちに、
「何かプロジェクトの参考になるものがあるかもしれないから、ノートとペン持って行きなね。」
こんなに小さいのに、学校のプロジェクトのレポート(表紙・目次・参考文献を入れずに10ページ以上!)を書かねばならない。
今学期のお題は1960年代。
「持った。ティッシュも持った。携帯電話も持って行っていい?」
「誰も電話なんかかけて来ないよ。」
「わかんないよ。」
「まぁ、いいけどさ。」
「おみかん持って行っていい?」
「いいよ。」
「お菓子は?」
「マミーの分も持ってくれれば。お水も持って行く?」
「持って行く。」
他にDSやら本やら。
こうして毎回、ぱなっちの荷物はわたしのバッグよりも遥かに重いものとなる。
でも、まったく文句を言わずに自分で背負い歩く。
ロンドンに行くのに「おみかん」「お菓子」って
そういう田舎っ子なところが大好き。
水も、よそ様の子なら「のどが渇いたら何か買って」って言うんだろうに。
そういう貧乏くさいところが大好きだ。
列車の中で、
「その後何したい?」
と、2for1(国鉄を使ってロンドンへ行くと、様々な観光施設に一人がタダで入れる)のパンフを見ながら。
こんなのあるよThe Clink Prison Museum
と見せると、
グロいの大好きぱなっちが、パンフをひったくって、
「絶対そこに行きたい!」
と。
で、ぱらぱらぱら~と、そのパンフを眺めていたぱなっちが、
「これには、どうして科学博物館
は載っていないのかしら?」
「それは、科学博物館はもともとタダだから。」
数日前には、、
「もう科学博物館は飽きた。何か別のことしたい。」
と言っていたぱなっち、
「科学博物館でいい。」
「なんで?刑務所博物館だって、たいして入場料高くないよ。」
「科学博物館がいいの。」
「刑務所博物館だって面白そうだよ。」
「科学博物館!」
と、変心。
親思いの子や。
パスポートを受け取り、
お次はラーメン。
新しいお店を開拓したいなーと、領事館近くにあるお店二つを物色。
二つとも、お金持ち駐在員が接待に使うような店だった。
ラーメンなどという庶民の味はなし。
やっぱりここしかない。ピカデリー・サーカスへ。
前回とは別のお店に入ってみた。
わたしは醤油好みなのでさほど問題のない味だったけれど、
塩ラーメンを求めていたぱなっちにはダメだった。
「チキン・ラーメン」と書いてあったので、「チキンラーメン
」(我が家ではチキンちゃんと呼んでいる)と勘違いして飛び付いたらしい。
ジャパン・センターもそうなんだけどさぁ、ラーメンの上に唐揚げ乗せないで欲しいよね
「肉がジャマで食べれな~~い」と泣いておりました。
それから科学博物館へ。
奥~~~の方にも展示があるので見逃さないで!
有料施設に混じって、結構面白い展示がしてあります。
新しい服の素材や作成方法
なども興味深い。
ぱなっちは洋服のデザインにも興味があるので、ものすごく真剣に見学。
その上の階(通常の2階からは入れません)には、
Who Am I?
という展示があります。
近頃読んだ哲学的考え方入門
にも似た展示なのですが、
こちらは、純粋に脳を科学してくれています。(ので、不満が残りません。)
コンピューターを使ったゲームなどもあり(最高得点を記録したぞ!)、たぶん真面目に見学したら1日かかるでしょう。
でも、時間に限りがあるので、移動。
とりあえず、お茶にする。
「おなかぺこぺこ~~」と言ったって、お昼あんなに食べたのに!!
「マミーはクリーム・ティするけれど、ぱなっちはスープでも飲む?パンとバターついてくる(このメニューは至極一般的なイギリス人のランチです)よ。」
「やだ。」
「じゃぁ・・・・ツナマヨ・バゲットでも食べれば?」
「そうする。」
ところが、これが信じられないほどまずかった。
「ツナだけしぼって食べていい?なんかバゲットすっぱくて変なの。」
「ツナだけなんでしょ。マヨなしで。ツナ・ペースト?まずいのはバゲットでなくてツナの方だと思うよ。」
ちゅーと絞って食べてみる。
「ほんとだ、ツナがまずいツナマヨっていうなら、マヨネーズ入れなくっちゃだよねぇ。これじゃぁツナ・バゲットって言って欲しいよ。。。。」
延々と文句が続く。
「マミーが普段いかにおいしいお弁当作っているか確認できたでしょ?」
「うん。マミーのが一番おいしい。」
わたしも食べてみたけれど、確かにまずい。
「これ、いるか・ペースト?」
「Dolphin friendly(いるかにやさしい)って書いてあるのは、いるかを使っていませんってことなの。」
「でも、ツナを期待している人にわざわざ言うって怪しくない?きっといるかの肉なんだよ。だからまずいんだよ。」
「そんなことしたら、動物愛護団体が黙ってないから。」
いつもは「食べ物を粗末にしてはいけません!」と言うわたしですが、これは「捨てて良し」と許可しました。
ぱなっちは、持って来たおみかん食べて空腹をしのいでましたとさ。
それからお土産物色。
いつも時間一杯展示物で遊んでしまって、お土産を買う暇がないので、
先に持って来た。
ぱなっちは、CSIセット
を買うべきか買わざるべきか(自分のお小遣いで買う)と悩んでいたのだけれど、
やっぱり高いと諦めてました。
うん、あたしも£35は、いくらなんでも高すぎると思うよ。
わたしは、前から欲しかった地球儀を。
小さ~~いのを。
(何もこんなところで買わなくてもとは思ったけれど)
家に帰って、早速箱から出したぱなっち、
「これすご~い!どっち方向にも(自転方向にも地軸方向にも)回る!!」
と、お気に入り宣言していました。
これで、日本とイギリスの位置関係がはっきりつかめたね。
「あれ?」
と、地球のおしりと頭を交互にひっくり返してみていたぱなっち、
「南極点はあるのに、北極点がない。」
「あるよ。北極点はここ、海の中。南極は地面があるけれど、北極は氷なの。」
「へ~~。」
また一つおりこうになったぱなっちでした。
よかった、やっぱり地球儀買って。
それから、大急ぎで素材のコーナー(ぱなっちは結構この素材というものが好きなのだ)とか宇宙のコーナー(ここはわたしのお気に入り)とか。
いつも全部は見切れなくて、他にも見れば楽しいコーナーとかあると思うんだけれど、
結局いつも同じ好きな場所を見たり触ったりして終わっちゃう。
それほどぱなっちのプロジェクトに関係ありそうな話題はみつからなかったのだけれど、
アポロ計画が一応1960年代ということで。
カーディでもジャケットでも、前開きのものは、
首元まできっちり閉じます。
いつでも。
暑くても。
時間がなくても。
(誰に似たんだろうな?)
閉館後、またピカデリーに戻って、いつもの店でラーメン。
なんか味が落ちた気がする
ぱなっちは、待ち望んだ塩ラーメン(タンメン)が食べられて満足。
でも、やっぱりこれにも肉が大量に入っていたのね~。
いらないのに。
野菜ラーメンって言うのを(あれば)頼めばいいんだね、きっと。
そして、ジャパン・センターで売り切り商品のサラダとメロンパンを。
(この時間が来るのを待っていたのだ)
お寿司とかはダメだな。
イギリス人向けにアレンジしてあるから。
あれではがっかりだ。
帰りの列車の中で、
「あと駅いくつ?」
「いくつかなぁ。まだいっぱいあるよ。」
「あと駅いくつ?」
「まだまだだよ、眠くなっちゃったら寝てもいいよ。」
「大丈夫。」
「あと駅いくつ?」
「あと3つ。」
がさごそ。
「お菓子食べる」
「それがしたかったの?じゃぁ、マミーもいただこうかな。」
公共の乗り物の中で食べると、なんだかおいしいよね。
家の外でお菓子を食べるのが大好きなぱなっちです。
1日たっぷり遊んで帰ってきました。
ぱなっちとお出かけするのが、やっぱり一番楽しいよ