骨盤裂離骨折
裂離→剥離骨折とも表現されることもあるように、
特にスポーツで生じる筋力によって、
骨盤付着部を急激に牽引するため骨盤の一部が裂離(骨折)する。
特に骨が脆弱な成長期(12〜18歳ぐらい)に多く、その中でも強い筋力をもつ男子がより発症しやすい。
特に股関節伸展位から急激な屈曲動作(キックなど)やダッシュや
ターン、ジャンプなどの急な動作で発症する
好発スポーツ
サッカー、陸上短距離、ハードルなど
発生部位と関連する筋肉、動作
①上前腸骨棘→大腿筋膜張筋、縫工筋→ダッシュ
②下前腸骨棘→大腿四頭筋→キック動作
③坐骨結節→ハムストリングス→ジャンプなど
ネッター解剖学アトラス原書第3版図476より抜粋
症状
①突然の股関節痛。
②歩行困難。
③股関節周囲の圧痛。
以上が主な症状ですが、安静時には骨折部が引っ張られないように股関節軽度屈曲位をとる。
骨折を引き起こす原因は、環境的要因や体力不足、疲労の蓄積もあるが柔軟性の低下により負傷することが多い。
治療・施術
負傷直後はアイシングと安静。
そして骨癒合するまでは原則運動の禁止🚫
骨癒合の状態に合わせて
歩行→ランニング→運動
と少しずつ強度を上げていき身体をならし復帰にむけて準備します。
裂離(剥離)骨折は柔軟性向上で防げることも多いので、
日頃からスポーツをよくする小学生〜高校生は特に意識してストレッチしましょう。