パン屋になるきっかけはただ東京でバンドをやるために上京したかったからでした。当時東京のベーカリーチェーンで製造チーフを任されていた叔父が半ば強引に私をひきいれたからですね。ちょっと逆らえない感じの人だったのでそのまま今日に至っております。しかしバンドは好きで40過ぎまで活動してました。一応、公に有料で楽曲配信という形までは頑張りました。バンドという人と人の個性のぶつかり合いが楽しいんですね。今回は私が夏にふさわしいなと思う楽曲を紹介します。

私が一番好きなバンド、deftonesの有名な曲です。これが出てきたのが90年代ですから、後に続くNe metal、オルタナティブロックの潮流にどれ程影響を与えたか計りしれません。私はこのバンドに出会うまでメタルハードコアばかり聴いてましたがテクニックや速さを競うような音楽ではなくバンドというものがいかにグルーヴを大切にしてオリジナリティを出さなくてはならないかを気付かせてくれました。

こちらもdeftones これは彼らの出世作です。おおよそ彼らにしか出せないグルーヴ感ですね。全編に漂う疾走感に青臭さはなく、一歩間違えば平凡な曲になったかもです。ドラマーのエイブカニンガムのセンスのよさがとてもよく分かる一曲だと思います。


メガデスの人気曲ですね。シーウルフというと大っきい魚とか潜水艦をイメージしますがスペルがSheになってますから、もじったんでしょうか?後半はもう往年のギターバンドみたいになってますが、それをメガデスがやるところがカッコいいです。浜辺で爆音で聴きたい一曲ですね。



R.E.Mですね。いやーカッコいいですね。夏なのかというと疑問がのこりますが、この曲の雰囲気凄く好きです。ベースラインが素晴らしいですね。マイクミルズのじつにわきまえたベースプレイがとても心地いい。近年の若い日本のバンドに観られるベースを弾きまくるダサさとはいったいなんなんでしょうか?猛省すべくこの手のバンドをお勉強しろといいたい。





鬼束ちひろcageです。ここ5年くらいですかね、こんな凄い人が日本にもいたんだなと驚いたものです。鬼束ちひろについてだけで記事が沢山書けそうですが夏ということでこの楽曲を挙げました。若者の破滅に向かう刹那をテンポがどんどん上がってしまうような疾走感のある楽曲にのせて実に巧く表現してますね。鬼束の場合バンドではなく鬼束の才能を昇華させるプロダクションの凄さがあるわけですが、これはよく出来てますね。鬼束ファンのなかでも非常に評価の高い楽曲です。私はこの曲を聴くと世代的にTMネットワークのcome on let's danceを彷彿としますが実際に若い時期に通過儀礼的にこのような楽曲を作り上げたことに表現者としてのあるべき姿を見出だします。やはり夏というのは生命力と死の対比がよく似合います。


はじめちとせのスマッシュヒットで有名になった曲ですが圧倒的にレピッシュのほうがエモーショナルですね。この曲を聴くとレピッシュというバンドがいかにライブバンドであるかがすぐに分かります。研ぎ澄まされてるんですね、無駄な音が一切ない。deftonesのような爆発的なグルーヴとは違いますが、サビが切ない、とにかく切ないです。盛り上げかたも秀逸ですね、聴き終わるとちょっと泣いてるようなレベルです。そこはコンポーザーとバンドの力、プロダクションの力が存分に発揮されていますが、上田現さんの死とは無関係ではありません。しかし私はレピッシュのファンではなかったし、上田現という人も知りませんでしたが、先入観なしにこれほど心を揺さぶられた楽曲は他にはありません。


ベタですね、しかし晩夏には欠かせない曲です。彼はなぜ自死してしまったんでしょうか、、?

それにしても表現者ってよく死にますね、
みずから死ぬってことはまわりの人や影響を与えてる人に十字架を背負わせたり魔法をかけてしまうということで、はっきりいって迷惑なんですよね。人に迷惑をかけてはいけないでしょう、
この曲は寂しい夏と恋の終わりを歌ってますがどことなくポジティブさが漂うので、彼の死が浮き上がってくるんですね、これはひどい魔法をかけられたもんです。泣きたくないのに泣かされてしまう、聴きたくなくてもこの時期になるとどこかで流れてる、正確には晩夏になると聴かされる曲ということでしょうか。