最近ベルばら赤薔薇はバレンヌ逃亡事件以降あたりを読んでいましたが、

 

昨日6月23日ということで、

急遽1789年6月23日あたりの個所を読みました☆

 

オスカルが軍務違反して、

近衛隊を率いるジェローデルと対峙して、

オスカル成敗事件へ...

 

そのあたりです。

 

 

オスカル成敗事件とか

その後のオスカルからアンドレへの告白シーン赤薔薇

その後の2人のキスシーン❤などは、

 

これまでこれでもか!というほど書いてきたので、

もうこれ以上書きことはないだろうとさらっと読むつもりだったんですが、

 

読むときの注目点って

なんで毎回こんなに変わるんでしょうねー。

 

今回オスカル成敗事件の個所を読み始めたら、

なんだか目に留まってしまったもの、

 

それが…

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

キラーん✨とあやしく光る剣⚔を片手に

優雅だけれども白目で殺気立った父上がバ...ン!って入って来るコマ。

 

オスカルはびっくりし過ぎて

ものすごい目つきになっております…驚き

 

まさかの想像を超える光景にオスカルは

本当にびっくりΣ(゚Д゚)だったんでしょうね。

 

 

このシーンでのオスカルのびっくり具合いについては

これまでも妄想してきたのですが、

 

今回この父上 × 剣⚔のお姿を見て

思い出したコマがあります。

 

それが…

 

【ベルサイユのばら 電子版 1巻】

 

ベルサイユのばら赤薔薇のエピソードで

オスカルに剣の稽古をつけている父上の姿。

 

【ベルサイユのばら 電子版 1巻】

 

ベルばら初期の父上 × 剣⚔のコンビネーションの画は、

ややコメディーテイスト気味です(笑)

 

でもオスカル成敗事件の父上は

この上なくシリアスですガーン

 

 

...で、

 

エピソード1でオスカルと父上が

剣の稽古をしているシーンを思い出したら、

 

なんだか成敗事件のときに父上に剣を向けられたときのオスカルの心情を

より鮮明に妄想し始めてしまったわ…

 

 

たぶんなのですけれども、

 

このシーンまで父上と剣のコンビネーションってオスカルにとっては、父上に剣の稽古をつけてもらうときにしかお目にかかったことがないんじゃないかと思います。

 

そしてたぶん父上との剣の稽古のシーンって、

オスカルにとっては父上の愛を実感できる瞬間だったのではないかしら?

(と、大妄想無気力

 

 

わたしの中でオスカルは

かなりのファザコンってイメージですネザーランド・ドワーフ

 

ジャルジェ将軍はオスカルを軍人として手塩にかけて育て上げたようですが、

 

そんな父上の期待に応えようとオスカルは

切磋琢磨してきた人生だったんじゃないかと思います。

 

父上にとってのオスカルってたぶん、

 

自慢の息子であり

自慢の自分の跡取り

 

だったんでしょうね。

 

オスカルが近衛連隊長に就任したときは

大喜びでその第一報を伝えに来た父上。

 

オスカルが近衛連隊長の軍服姿に初めて袖を通したとき、

にこにこしながら見守っていた父上☺

 

オスカルがド・ゲメネ公爵と決闘しそうになったときも、

 

【ベルサイユのばら 電子版 2巻】

 

自分の自慢のオスカルは誰にも負けないって顔で

余裕でワイン🍷を飲んでいる父上が描かれていましたっけ。

 

そして同じく得意顔のオスカル...

 

オスカルは6人姉妹の中で一人だけ男の子として育てられたので、

姉上たちの輪には入りづらかったかもしれないけれども、

 

たぶんその分父親の関心を一人で独占していて、

 

父上と二人三脚で生きていることを感じながら

その点は嬉しかったんじゃないかと想像します。

 

 

でもその一方でオスカルは

プライドを持って軍人としてのキャリアを積んでいたけど、

 

でもわたしの妄想では、

 

その一生懸命さの背後には、父上に愛されたいがゆえという

必死な思いがあったんじゃないかとも思っている無気力

 

 

でもそんなオスカルも、

 

その背中を追いかけて生きてきた偉大な軍人、将軍の父親から

思想的に自立していくんですねー。

 

 

オスカルが初めて父上に逆らったのは

黒い騎士をかくまっていたときなので、

 

オスカルはもう30歳を越してからです。

 

亡くなる数年前です。

 

 

そしてそれまで父上が敷いてきたレールの上を

立派な軍人としての人生だけを追求してきたであろうオスカルが、

 

旧体制の人間関係の在り方を超越した思想を持つようになって、

自分の思想や心に従って起こした軍務違反。

 

気づいたらオスカル、

父上から思想的にかなり自立していたようです。

 

 

以前、父上に逆らって黒い騎士を守ったオスカルですが、

そのときは父上はびっくりしていただけでした。

 

でも軍事違反という軍隊の公の場でオスカルが

旧体制の規律に逸脱したとき父上は、

オスカルを自分の手で成敗しようとやってきた恐竜くん

 

剣を片手に握りしめて...

 

 

オスカルは父上の自分への深い愛情を

おそらく心の底で信じてきた人生だった思います。

 

いろいろぶつかることはあったけれども、

最終的には愛されているって信じていたんだと思います。

 

でも成敗事件のときに剣を片手に部屋に乗り込んできた父上を見て、

そのただならぬ殺気を感じて、

 

身に危険を感じた以上に、

 

愛で結ばれている父上と自分の関係だと思っていたのに

その信じていたことが一気に崩れたのかも。

 

正確に言うと、

 

父上の自分への愛が

無償の愛ではなくて条件付きの愛だった

 

そんな感じでしょうか。

 

 

しかも「剣」ってオスカルにとっては父上の愛の象徴みたいなもの、と想像すると、

(「オスカル」って名前も、たしかヘブライ語で「神と剣」を意味していて、

オスカルにそう命名したのは父上)

 

そんな剣を片手に自分を成敗しに(殺しに)やってきた父上の姿にオスカルは

どれほどのショックを受けたことだろうと想像してしまいます…

 

だからのあのオスカルの表情だったのかも…

 

これ👇

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

以前は二人三脚で軍人として

フランス王家を守ってきた父上とオスカル。

 

でもオスカルは己の人生の中でいろいろな人と出会い、

その人たちとの関係の中で当時の社会通念を超えたところにある

「自由な生き方」「個人の自由」「人権」「啓蒙思想」などを学び、

 

そんな己の心や考えに従って軍務違反をし、

この後フランス革命フランスに身を投じていくのですが、

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

上の父上のセリスから父上は、

こてこての旧体制支持者であることが伺えます。

 

 

オスカルに切りかかる前に言っていた父上のセリフ。

 

「...このジャルジェ家だけは 最後まで陛下に忠誠をつくし 

王家をお守りするはずだったのだ!」

 

 

オスカルは自分の部下たちに「心の自由」、

その他もろもろの自由について大演説していましたが、

 

そういった個人の権利を主張し大切にする生き方は

完全に啓蒙思想に基づいた生き方です。

 

ジャルジェ将軍の生きている世界

それまでオスカルが生きてきた世界

 

つまり旧体制の人間の在り方や生き方とは

全く違うようです。

 

 

父上のセリフから想像するに、

父上の頭の中では(旧体制のシステムの中では)

 

オスカルはオスカルという人権を持った個人ではなく、

ジャルジェ家という家の所属要員。

 

家父長制の発想ですね。

 

オスカルという一人の人間だけれども、

家長であるジャルジェ将軍の所有物です。

 

個人よりも「家」の価値の方が尊重されていて、

 

だからお家の名誉にかかわるならば

家族の命をも無きものにしてしまえる。

 

 

こういった物語の展開を見ていると、

 

オスカルが当時の社会のシステムの中で生き方が

何重にも縛られている様子がよくわかります。

 

 

旧体制、絶対王政の中の自分の立ち位置と

その位置での期待された生き方を全うする義務

 

家父長制の中での家長の支配の下での生き方の制限

 

軍人として軍隊の中の力関係の中で

一瞬にして力を奪われてしまうような不安定な立ち位置...

 

 

オスカルなんてその3つの枠組みのせいで

女性として生まれたのに男として育てられましたしねー。

 

 

まあこういった何重もの生き方の縛り、

現在の社会でも存在してはいますけどね…

 

 

それにしてもオスカル、

 

そんな何重もの縛りの中で

よく自分の心に従った自由な生き方を追求できたと思います。

 

だからこそ読者はベルばらを読んで

オスカルの生きざまを知って感動するのかもです赤薔薇

 

 

でもオスカルの「自由な生き方」は

一人の力では実現していない。

 

そう、

 

アンドレの助けがあっての実現でした❤

 

この成敗事件でアンドレが自分の命をかけて

オスカルの命を守ってくれたけれども、

 

もしアンドレがこのときにこのシーンに介入していなければ、

オスカルは確実に父上に成敗されてしまっていたことでしょう…宇宙人くん

 

オスカルの目指した「自由な生き方」は当時の社会システムの力関係の中で

いとも簡単に握りつぶされていたかもしれない。

 

 

それにしても、このシーンで、

 

何重にも張り巡らされた社会的なシステムに支えられた力(父上)を

一人のひたむきな愛の力(アンドレ)が制して、

 

そしてオスカルはそんな愛に包まれて

救われたようです。

 

 

ものすごく深いです…赤薔薇

 

 

しかもアンドレの愛は父上の条件付きの愛とは違って

無償の愛です赤薔薇

 

 

まあこのあたりのシーンやキャラたちの心理状況とかは

これまでこれでもか!というほど書いてきたので

ここでは書きませんが、

 

こうやって見るとベルばら赤薔薇

ただのラブロマンスではなくて、

 

当時の歴史的な社会システムをよく盛り込まれた背景の中での

重厚な人間ドラマなのですねー。

 

 

「生きるとは」をものすごく問われているというか、

 

 

いやあ~ 

 

哲学的です無気力(私的感想...)

 

 

さてさて、最後にちょっとした疑問を...猫しっぽ猫あたま

 

 

父上がオスカルの顔に剣をあてたとき、

 

【ベルサイユのばら 電子版 7巻】

 

最初に剣を下に向けていて、その後

そのまま剣を振り上げてオスカルに切りかかるのではなくて、

 

一旦オスカルのお顔のところにあててポーズしている…

 

 

このポーズ、必要あったのかなあ?

 

あったとしたらどうして??

 

って、

 

またまた好奇心で変な疑問を持ってしまいましたが^_^;

 

ベルばら赤薔薇のエピソード1の

父上とオスカルの剣のお稽古シーンを見てみたら…

 

【ベルサイユのばら 電子版 1巻】

 

父上もオスカルにやられてた…

 

(笑)

 

 

やっぱり親子です。

 

行動パターンが似ています無気力

 

 

疑問に対する答えはでていませんが(笑)

 

 

思っていたよりも長くなってしまったので

 

このへんで...猫しっぽ猫あたまピンク薔薇