2泊3日のプチ家族旅行、のんびり過ごしてきました(*'ω'*) 子どもたちが春休みだったこともあり、電車で30分くらいの近場、自然の中にある静かな裏庭付きの一軒家で、ぼーっとして過ごしました。

 

以前は旅行=体験型パターンで、精力的にいろいろ観光してみたい派だったのですが、

 

最近は年を重ねたせいか、とにかくのんびりしたい!ということで、宿泊先にお金をかけ、その分アクティビティーにはお金をかけないで、のんびりして過ごすことが多くなりました。

 

で、滞在先の家、なんとピアノ付き! 普段は弾けない本物のピアノに大興奮! 家族は勝手に遊ばせて、ピアノ弾きまくってました(笑) 結局、いつもと変わらない光景だ…^_^;

 

…と、家族旅行ということもあり、いつも以上に家族と一緒に時間を過ごし、それゆえ家族のことをぼーっと考えるたりしていたのです。

 

...で、唐突にふと思う… 

 

我が相棒(パートナー)よ、

君は本当に幸せなのか??

 

(笑)

 

こうやって家族として一緒にのんびりしているけど、家族と言えども夫婦やカップルは血のつながっていない他人同士。特に我々は、生まれた国も違えば、人生も、生き方も全く違っていて、

 

しかも彼、結婚して自分の故郷を離れ(日本に嫁いで?来た)、自分のキャリアを追求するでもなく、家族のために働き、わたくしの人生につきあって、第3国でも生活の場を転々としている…

 

でも、聞くまでもない。

この人…

 

幸せそうだ(*'ω'*)

 

でも、せっかく旅行先なので、

単刀直入に聞いてやったぜ!

 

「自分の国を離れ、家族のために働いて、都会でサバイバル生活。(相棒は、田舎出身)あなた本当に、幸せなの?」

 

そうしたら、

 

「もちろん❤」

 

そして、一言…

 

「どこまでもついていくよ!」

 

 

Σ(゚Д゚)

 

 

なんと、おぬし…

 

「どこまでもついてくるタイプ」だったのか!!

(わたくしの、大の苦手な!)

 

(笑)

 

フェルゼン:「わたくしの愛がその命じるのです もはや けっして… けっしておそばをはなれますまい 

ともに地獄におちようとも おともつかまつります!」

(アメリカ独立戦争から帰ってきたフェルゼンが、アントワネットに語ったセリフ🌹)

 

アンドレ:「つれていけ つれていけ 地獄の果てまで 

おれは おまえの影だ」

(パリ出動が決まったあとのアンドレのセリフ🌹)

 

わーん💦 ついてこられるの苦手なのにー!

(と言って、ついてこさせているが…(笑))

 

わたくし:「あなたもアンドレとかフェルゼンと同類なの!? 地獄の果てまでついてきちゃうタイプ!?」

 

そしたら、相棒、

 

「何言ってんの!? 彼らのセリフ、男の愛と情熱を表現した最上級の言葉だよ!」

 

と、2人の情熱を擁護…(゚д゚)!

 

そ… そうなんですか???(;´Д`)

 

というか、君、何しれっと、

アンドレとフェルゼンの仲間に入っているのさ!"(-""-)"

 

(笑)

 

とまあ、最近、相棒との間で、フェルゼンやアンドレの「地獄の果てまでついていく愛」がしょっちゅう話題としてあがり、

 

もう、なんなら、

 

「連れていけ」

「地獄の果てまで」

 

が2人の間で合言葉化しているですが、

 

(笑)

 

そこで考えた。

 

アンドレとフェルゼン… この2人の女性の愛し方の類似点と相違点を。そしてそんな彼らの命を懸けた愛の結末、そう、彼らが本当に幸せだったのかどうか…(*'ω'*)

 

 

まず、フェルゼン🌹

 

最近、フェルゼンがアメリカ遠征から帰ってきたところを記事にしたのですが、フランスへ帰還後、アントワネットに伝えた言葉🌸

 

「アントワネットさま もう…もうフェルゼンは

二度とアントワネットさまのおそばをはなれません!」

 

【ベルサイユのばら 電子版 4巻】

 

「アントワネットさまあるかぎり フランスにとどまり

この命も心もすべて 燃えつくすまで アントワネットさまにおささげいたします」

 

「わたくしの愛がその命じるのです もはや けっして…

けっしておそばをはなれますまい 

ともに地獄におちようとも おともつかまつります!」

 

「神よりも 掟よりも… 愛する人の生きた姿をこそ この魂はもとめてやまないのだから…!!」

 

これらのセリフを要約すると、

 

🌹 二度とあなたのもとを離れない

🌹 故郷より、あなたのおそばに留まります

🌹 命も心も、あなたに捧げます

🌹 地獄に落ちようとも、お供します

(共に歩んでいきます)

 

もう、死ぬまで共に生きる…

🌸結婚の宣誓🌸に近い誓いの言葉!!

 

おもしろそうなので、このセリフから、

フェルゼンの恋愛論を探ってみたいと思うのですが…

 

…でまず、ここで唐突に英語版を参照!

英語版の訳見たら、面白い発見が!

 

「わたくしの愛がその命じるのです もはや けっして…

けっしておそばをはなれますまい 

ともに地獄におちようとも おともつかまつります!」

 

の部分。

 

"That is what my love is commanding me to do. I pledge to never...ever leave your side, again. Even if we are dammed to hell, I will accompany and serve you."

 

「わたくしの愛がそう命じる」の命じるにcommandingが使われてる。命令に従う=軍人的!と妄想(*'ω'*)

 

そして、「決してそばを離れない…」の部分の訳、

 "never...ever leave your side"

 

これ、軍隊経験のある相棒が好きなセリフだ(笑) 上官が決して部下たちを見捨てない、軍人の絆物語。

 

騎士的に考えたら、お仕えする人の側を決して離れません、忠義物語🌹

 

(相棒は、衛兵隊の部下たちを決して見捨てない、上官オスカルが大好き❤)

 

そして、「ともに地獄におちようとも おともつかまつります!」の ”I will accompany and serve you.”

 

「お供いたします、そして、お仕えいたします(serve) 」

が使われてる。

 

そう、このシーンの、フェルゼンのアントワネットに対する結婚的&一生の愛の宣誓の言葉が、

 

とても軍人的というか、騎士的! 

 

言ってみれば、軍人フェルゼンが、自分の立場と資質を生かして、一生共に歩く、お仕えします、って言っているみたい。

 

フェルゼンにとっての愛の形

=死ぬまでお仕えする、共に生きます

(ベースに軍人的、騎士的姿勢🌹)

 

ということでよいのかしら??

 

 

これによく似た、アンドレのセリフ🌹

 

「つれていけ つれていけ 地獄の果てまで 

おれは おまえの影だ」

 

こちらは、衛兵隊のパリ出動が決定した折、目が悪いアンドレを心配し、彼を残してパリへ出動しようとするオスカルに向け、(実際にか心の中でかは不明)アンドレが語ったセリフ。

 

【ベルサイユのばら 電子版 8巻】

 

こちらも、地獄の果てまでついていく宣言🌹

 

「地獄の果てまで」の表現がわたくしには究極的すぎて、もう「こわい!」レベルに感じてしまうのですが^_^;

 

相棒に言わせば、「地獄の果て」は「どこまでも」という距離的な表現というよりも、

 

「いかなる苦しみの中にあっても」という、苦しみの中でも共にいるよ、一緒に苦しむよ、という意味だ!と主張。

 

おお…なるほど。その表現ならしっくりくるわ… でもすごくキリスト教的というか。教会の結婚式で「病めるときも苦しいときも、あなたを愛し慈しみ…」みたいな誓約を神の前でするなあ。やっぱこれも、結婚の宣誓みたいな感じ? 

 

そして、「いつでも共にある」は、「神ともにある」、キリスト教の一番中心の思想・信仰の一つ。相棒、さすが敬虔なクリスチャンだな。わたくし、洗礼は受けているけどゆる~いクリスチャン?なので、思いも至らなかったわ(笑)

 

そう、フェルゼンとアンドレのお互いの愛する女性たちに語った言葉、「どんなときでも、なんなら地獄の果てまでも、いつもともにいるよ」、という点では似ている。

 

でもおもしろい相違点が!

 

フェルゼン場合は、

 

「ともに地獄におちようとも おともつかまつります!」

 ”I will accompany and serve you.”

 

で、自分の意志の力で、自分から能動的に一緒にいて、お仕えするって言ってる。

 

それに対しアンドレは、

 

「連れていけ」って、

 

オスカルに連れて行ってもらう=受動的

 

なのね。

 

「おれはおまえの影」だから、まあ、オスカルが意識してもしなくても、自動的にくっついていっているけど…(笑)

 

でも、この2人の、相手に「仕える」姿勢の対比、

おもしろいわ~(*'ω'*)

 

アンドレはもとから、ジャルジェ家の使用人で、オスカルの従者で、小さい時からずーっとオスカルのお世話している。

 

アニメのベルサイユのばらの英語字幕見ていると、「従僕」とか「従者」の英語訳は "servant" で serveする者。フェルゼンが「お仕えします」って言っているときと同じ意味合いの単語serveの名詞形。だから、お互い愛する女性たちに命を懸けてする行為「仕える」は一緒。

 

だけど、

 

フェルゼンは騎士的に、軍人的に、能動的に仕える意思が表れているのに対し、

 

アンドレはもとからオスカルの従者で、それが彼の人生で、「宿命的」に仕えてきている模様。自分の宿命を、愛をベースにしてまっとうする感が満載🌸 ずっと従者として、きょうだいとして、幼馴染として側にいて守ってきたけど、今は愛しているからそうするんだよ、そして形はどうであれ、最後まで一緒にいるよ、的な? 

 

そしておもしろい!

 

2人とも、自分の立場というか職業をベースにした愛し方!

 

軍人フェルゼン=持っている力を駆使して、

命を懸けてあなたをお守りします🌹

 

従者アンドレ=何も持っていないけど、やれることは限られていて、見守るとかしかないけど、自分はおまえの影のような存在。共にいることしかできないけど、その制限の中でも、命をかけておまえのことを守る、共に生きる。

 

そして、どちらも女性の方が地位が上。

 

アンドレに至っては、オスカルが軍人で自分より武力など力は上なので、いわゆる「力」で彼女を守る必要もないのだけれども…^_^;

 

 

…と、フェルゼンとアンドレ、2人の愛する女性の愛し方の、似ている点と違う点を、少しだけ見てみたのですが、

 

おもしろいことに、フェルゼンのアントワネットへの愛し方が、物語の後半、フランス革命勃発後、どんどん変化していくの。

 

そう、国王一家も、そして外国の貴族であるフェルゼンも、時代の流れの中でどんどん力を失い、フェルゼンは自分の無力感を感じていく様子が描かれています。

 

革命勃発後の、恋人たちの逢引シーン🌹

 

【ベルサイユのばら 電子版 9巻】

 

「ぼくにはなんの力もない…」

 

以前は、自分の持っている力で愛する人を守ろうとしていた軍人フェルゼンですが、革命勃発後は、無力感にさいなまれております。

 

そう、フェルゼンが、どんどんアンドレ化していくの!

 

彼の描かれ方も、20代の初めの頃なんか…

 

【ベルサイユのばら 電子版 3巻】

 

こんながっちり体型、頼れる、男らしい、動じない感じ、どっしり構えている感を前面に押し出していたフェルゼンの描かれ方でした。

 

29歳のころも、The 軍人フェルゼン☆

 

【ベルサイユのばら 電子版 4巻】

 

対するアンドレ。30代に入ると、

【ベルサイユのばら 電子版 6巻】

 

上半身はそれなりにしっかりしているけど、線が細く、華奢な感じに。

 

そして、この追い詰められ感よ!

そう、よく思いつめているの!(゚д゚)!

 

そしてフェルゼンですが、革命勃発後、体の線がどんどん細くなり…

【ベルサイユのばら 電子版 9巻】

 

これは、アントワネットの処刑前の様子ですが、

 

こんなに華奢で、さらにこの嘆きっぷり!

 

もう、フェルゼンのアンドレ化現象!!

 

(笑)

 

動じない頼れる男、軍人フェルゼンは姿を消し、

(まあ、恋愛事で、オスカル の前では泣きまくっていたが…(笑))

無力で嘆きまくる、人間フェルゼン、

へと、描かれ方が変化していったご様子。

 

このフェルゼンの描写の路線変更、オスカルの戦死後、原作者さんの中ですでに決まっていたのかしら? オスカル戦死後のエピソードの扉絵がフェルゼンで、

 

はい、その扉絵、ドドーン!👇

 

フェルゼン…美形、華奢で線が細い、

そしてセクシーシャツ炸裂!

何、このなまめかしさ!?

 

(笑)

 

ああ、完全なる、アンドレ化現象だ!

 

(笑)(ここまで、寄せなくても…^_^;)

 

 

フランス革命勃発後、フェルゼン、ビジュアルだけじゃなくて、生き方もアンドレ化していくご様子。

 

どんどん実質的な力を失っていく中、でもフェルゼンは持っているものすべて使ってでも、愛する人とその家族を守ろうとしていました。

 

ヴァレンヌ逃亡とか、その後チュイルリー宮殿に忍び込んで一家を助けようとしたときとか…。

 

ヴァレンヌのときは、自分の財産を使い尽くし、寝る間も惜しんで計画を一人で練り、まだつながっている人脈も駆使し、逃亡計画を立てるフェルゼン。

 

使えるもの、すべて使う!

 

アンドレも、平民で使用人だからなんの力もないのだけれど、いつも持っているものすべて使ってオスカルを守ろうとしていたわ。

 

たとえば毒ワイン事件のとき☆

 

これはオスカルを守るというか、

実際には自分のエゴのため殺そうとしていたけど(笑)

 

あれは、アンドレだから実行できた事件。

 

実質、オスカルの結婚話を止める力のないアンドレだけど、

 

心中事件を自分で計画し、

毒の入手経路を独自にリサーチ、手に入れ、

使用人の立場を生かしてジェローデルが屋敷にやってくる時間帯を把握、心中事件を実行に移し、

オスカルの自分への信用を利用し、オスカルに近づき、

そして一緒にワインを飲む直前までもっていったわ(゚д゚)!

 

オスカル成敗事件のときは、

 

ジャルジェ将軍からの信頼や、将軍の性格や行動パターンを知り抜いていることをベースに、どう行動すればオスカルを助けられるか、持っているものを最大限に利用してオスカルを助けたわ。まさに知能犯!(笑)

 

実質的な力もない一使用人であるアンドレが、ジャルジェ家の当主である将軍を「愛の力」で制した、

まさに革命的なシーン(*'ω'*)

 

 

フェルゼンも、力を失いつつも、使えるものをすべて使って、愛する人を守ろうとする。すべては愛のために、愛する人を必死に守ろうとする姿が魅力的な人間フェルゼン🌹

 

 

…と、

 

革命勃発後、フェルゼンが実質の力を失っていく過程で、愛する人への愛し方が「アンドレ化」していく姿を見てみたのですが、

 

ああー、思ったより記事が長くなっている…(@_@)

 

…ということで、一旦切ります。

またまた2部構成…^_^;

 

次回は、フェルゼンとアンドレの人生を「愛する」ことをベースにみたとき、その人生が幸せだったのかどうか考察してみたいと思います(*'ω'*)

 

 

フェルゼンの話が多めになってしまったので、アンドレの画像貼っておこう🌸