8月2日(水)


何日も同じキャンプサイトに逗留するアメリカ人やカナダ人たちを尻目に、我が家は今朝早々にキャンプサイトを出発です。今日は、バンクーバーの港Richmondからkiller whale watichingのクルージングに参加するのです。クルージングは午前9時出港ですが8時半に来るように言われています。キャンプサイトから距離にして50マイルほどですが、キャンプ場のおじさんたちの、バンクーバーの朝の交通渋滞はすごいから1時間半は見ておくように、というアドバイスを受け、さらに余裕をみて朝6時過ぎに子供たちを寝かせたままキャンプサイトを出発しました。


キャンプサイトのおじさんは州道7号でいけ、と言ったのですが、途中で、タクシーの運転手さんにdirectionを確認すると、ハイウェイ1に入ってバンクーバーの手前のウェストミンスターという町から橋を渡ってリッチモンドに入った方がいい、と、言われ予定変更。順調にウェストミンスターまではたどり着いたのですが、そこからが苦しかった~。なかなか、リッチモンドへ渡る橋にたどり着かないのです。うろうろうろうろ、走り回って、コーヒースタンドのお兄さんにも道を尋ねて、漸く橋を渡ったのが8時半。とりあえずここでクルージングのオフィスに電話をすると、「まだ時間があるから大丈夫。」と港までの最短ルートを教えてくれました。ところが、ここからもなかなかうまくいかないのです。ほんの10マイルのところまで来ているのに、交通事故による渋滞。これにこらえきれず回り道をしようと道を脇に外れてしまって結局迷う羽目に。9時5分前にもう一度オフィスに電話をして、電話をつないだままナビをしてもらって漸くオフィスにたどり着いたのは9時を15分も回っていました。でも、ボート、待っていてくれたんです!オフィスの人も、我々が今朝RVでGolden Earsからやって来たと聞いて驚いていました。「バンクーバーの渋滞を知らないんだね。」って。ボートの他のお客さんたちに、何度も、「ごめんね。」とか「待っててくれてありがとう。」って声をかけながら着席し、漸く出発です。


ボートは25人乗り程度の小さなもの。すごいスピードで、バンクーバー島とメインランドの間の内海を進んでいきます。内海と言ってもかなり波もあり、船は波を乗り越えるたびにガタンガタンとバウンドします。花子ちゃんは大喜びですが、太郎君はしばらく寝た振りです。太郎君はいつも始めてのちょっと怖い環境に出会うと寝たふりでしのぐのです。


ボートに乗ること1時間半。静かな海に、いくつものボートが固まって止まっているところにやって来ました。夏の間、子育てにやってくるシャチの群れに遭遇したのです。我々が会ったグループは全部で50頭ほどのシャチがいてそのうち雄は6頭なのだそうです。シャチをおびき寄せるための超音波装置を船の横に沈めると、たちまち群れが我々の船の方へ向けて泳ぎ始めてすごい迫力でした。全部で4時間ほどのクルージングでしたが、子供たちも飽きることなく楽しみました。我々の到着を辛抱強く待ってくれたのは、Stevestons Seabreeze Adventures というところ。感謝です。


子供たちの寝ている間に、サニタリーダンプまでRVを運び、上水の補給、下水の放出を済ませて出発です。


漸くたどり着いたリッチモンドの港。


花子ちゃんはジェットコースターのようなボートに大喜びです。


仲間の船を取り囲むシャチ。


デジカメのバッテリーが切れてしまうという致命的なハプニングにも見舞われました。


船から戻って、港の端に止めたRVの中で冷やしうどんを作って食べました。ほっと一息、の瞬間です。


この日は、この後、バンクーバーの街中を通り抜けてWhistlerに向かいました。バンクーバーの町の美しさといったら。湖や小さな湾が数々点在し、滴るような緑の中に高層ビルディングが聳え立っています。こんなところに住んだら、わざわざ遠くまでアウトドアを楽しみにいく必要もないでしょう。バンクーバーの町を抜けてしばらくルート99は太平洋岸を走り、そのうち細長い湾に沿って内陸に向かいます。あっという間に、周りには鋭く険しい山々が迫り始め、氷河が手に取れるような近さに見えてきました。バンクーバーの中心から2時間強で、スキーリゾートとして有名なウィスラーに到着です。ウィスラーは、どことなくヨーロッパ的で、砂糖菓子のようにかわいい建物が並ぶこじんまりとした町でした。


前回のRVの旅での反省点のひとつは、RVの旅といってもずっとRVばかりで生活すると気持ちが(特にpamamの)すさぶ、ということだったので、ウィスラーでは、パパが中休みにウェスティンホテルのスイートを奮発してくれました。スィートと言っても200ドルいかないのですが、モーテル専門の我々にとっては久しぶりの素敵なホテル。室内は1ベッドルームダイニングキッチン・暖炉付。もう少し年をとったらこういうところに1週間滞在するのもいいなぁ、と、思いました。


バンクーバーの町は車窓からのみ。また来るからいいもん。


かわいいウィスラーの町並み。


今日は外食。おいしいイタリアンレストランの店を見つけました。


ホテル室内のキッチン。


今日は、のびのび睡眠です。