JR東日本の「どこかにビューーン」を利用して一泊二日の旅に出ることにしました。一昨年12月に燕三条以来二度目の利用です。
今回はこの四択。イメージとしては・・・
佐久平→??
大石田→銀山温泉
一ノ関→中尊寺
秋田→秋田犬(笑)
結果、一番イメージがわかない佐久平に決定しました。(佐久平の皆さんゴメンナサイ。)
一つ手前の軽井沢で途中下車して、軽井沢散策もありかと思いましたが、せっかくなので佐久平近辺の情報を調べると、いろいろ良さげなスポットがありそうです。
往路は東京6:52発あさま601号に乗車。
今やチケットレスの時代ですが、やはり“紙”がないと落ち着かないものです。
今更言うのもなんですが、北陸新幹線はE7系・W系に統一されているのですね。
こういう光景は東北新幹線ならでは。
こちらは東海道新幹線のホーム。停車中の列車が全くいないのは珍しいのではないかな?松本清張の“点と線”みたい。
あさま601号が入線。乗車する人は少なくガラガラでした。
車内で嫁作のお握りと卵焼きの朝食。車内で食べるごはんは美味しいです。
そうこうするうちに軽井沢着。もう長いこと訪れていませんので、近いうちに機会を作りましょう。
1時間20分程度で佐久平へ到着。思った以上に近いですね。
不勉強でしたが、佐久は酒どころなのです。
佐久平駅は新幹線開業時に設置された駅で、JR小海線と接続しています。
駅近辺にはマンションも建っています。東京まで1時間ちょいの立地ですから、在宅勤務メインなら移住もありな土地かもしれません。
とりあえず本日宿泊する「アクアホテルプレミアム」に荷物を預けます。駅前の便利な立地です。
佐久平駅構内には「プラザ佐久」があってお土産が買えます。逆に言うと駅構内は他に小さい売店がある程度でした。
顔出しパネルには北陸新幹線からは撤退したE2系の姿がありました。
今日は小海線に乗って小諸へ向かいます。ここまで来るとICカードは非対応。久しぶりに切符を買いました。
小海線と言えばJR鉄道最高地点を走ることで有名ですね。
小海線の佐久平駅は新幹線開業と同時に設置されたそうで、この区間だけ近代的な高架になっていました。
在来線が“上”で、新幹線が“下”って珍しくないですかね?
キハ110系で運行される小諸行が到着。
日曜の朝ですが、それなりにお客さんの姿がありました。
15分ほどでしなの鉄道との接続駅の小諸に到着。
なんとここで湘南色の115系に遭遇!
しなの鉄道で最後の活躍を続ける115系です。
国鉄の香りが漂う佇まい。感激ですね。
東北本線(宇都宮線でなくて)や高崎線で活躍していた時代を彷彿させます。
引退もそう遠くないでしょうが、最後まで元気に頑張ってもらいたいものです。
さてさて小諸駅は構内で地元産の野菜が売られていたりと、なかなか長閑な雰囲気。
新幹線が通らなかったことで、メインストリートから外れてしまった感は否めませんが、そのいっぽうでかつての国鉄の主要駅感が残っているが好ましいです。
小諸市観光案内所でレンタサイクルを調達して、小諸の街を巡ります。3時間で1人1200円です。
天気も良いので絶好のサイクリング日和。坂が多いので電動アシスト自転車は助かります。
大久保橋の隣には何か廃墟のようなものが。昔使われていた吊り橋の名残だそうです。
千曲川を眺めつつ漕ぎます。車どおりはそれほど多くないので安心です。
最初の目的地は布引観音。長野県内に広がる巡礼地「信濃三十三霊場」の第29番札所です
その昔、信心を持たないおばあさんが、布を牛の角に引かれ善光寺までたどり着いた伝えがあるそうです。
小さな滝があって厳かな雰囲気。参道はけっこうな登りです。
言い伝えどおり、岩肌に牛の姿が見え・・・ます。
立派な仁王門。
観音堂はこんなに高いところにあります。
くりぬかれた岩をくぐり、
ようやく観音堂に近づけます。
登ってきた価値のある絶景。
観音堂の中は風が抜けて気持ちよかったです。
夏空に観音堂が映えます。春は桜、秋は美しい紅葉で有名みたいです。
再び千曲川に沿って次の目的へ。途中朽ちた橋脚のようなものを発見。大正から昭和にかけて運行されていた布引電気鉄道の痕跡のようです。
さて次にやって来たのは氷風穴。
自然の冷気を利用した風穴、天然の冷蔵庫と言ったところでしょう。
いくつか存在した風穴のうち、第五号風穴は実存しており中は冷気が感じれるそう。
試しに入ってみました。
なんと中は0度ちょっと!まさに天然の冷蔵庫です。
疑っていたわけではありませんが、こんなにも涼しいとは・・・自然の力に驚かされたのでした。
さらに自転車を漕いで「あぐりの湯こもろ」へ。
目的はお風呂ではなく、施設内の売店です。
手作りの品も多くて品揃え豊富でした。
そろそろ小諸駅方面へ戻ります。途中上り坂が延々続く区間があったので、電動アシスト自転車で本当に助かりました。理由価値大ありです。
お昼ご飯は小諸中心街の「デリカテッセン山吹」にて。
自家製のハムやソーセージがずらり。
もちろんイートインも可能。
まずはハートランドで喉を潤します。自転車を漕いだ後のビールはたまりませんね。
ソーセージの食感が素晴らしい、ビッグドッグ チューリンガー 858円(税込)
本日のおすすめだった、ローストビーフサンド1200円(税込)
ホクホクの揚げたてフライドポテトはセットだと半額の330円(税込)になります。
が、ここで次の目的地の送迎の時間が迫っていることが発覚。大急ぎで食べる羽目になり、少々残念な気持ちで店を後にするのでした。
小諸駅で自転車を返却してどうにか、送迎の車に間に合いました(汗)
さてさてお迎えの車でやって来たのは「小諸蒸留所」です。
スタッフの方が気持ちよい笑顔で出迎えてくれました。
「小諸蒸留所」昨年開業したばかりの新興の蒸留所ですが、マスターブレンダーのイアン・チャン氏を中心にシングルモルトを造っています。
敷地からは雄大な景色が広がります。
私達が申し込んだ「コモロ エクスペリエンス2,500円(税込)」は、入場券と見学ツアー、試飲がセットになったもの。
私達のツアーは熟成庫の見学は含まないショートバージョンだったのですが、ちょうど熟成庫の見学を含むロングバージョンのツアー中だったので、こちらに飛び入り参加させていただくことができました。
熟成庫の中は芳醇な香りで満たされています。庫内の環境や樽の種類・保管方法など詳しく説明してくれました。
天井の照明は天使の輪をイメージしているそう。ウイスキーを樽で熟成している間に気化してしまう分を“天使のわけまえ”と言いますが、そこから引用しているわけですね。もっともツアーの参加者の皆さん、相当なウイスキー通のようで、“天使のわけまえ”は重々ご承知のようでした。
熟成庫の見学後はバーで試飲タイム。私は熟成前のウイスキー、“ニューメイク”を楽しみました。ウイスキーの香りなのに透明なのは不思議な感じですね。まだ熟成が進んでいない、若い香りを味わうのは貴重な経験です。
嫁はウイスキーを使ったカクテル、チルアウトインコモロ。爽やかな口当たりでした。
さて見学ツアーが始まります。
ウイスキーの作り方をちゃんと聞くのは初めてですね。やはり重要なのは水だそうで、浅間山の伏流水が豊富な小諸はウイスキー造りに最適なんだそう。
制作過程を見学するとますますウイスキーへの興味がわいてきました。
まだ開設して1年ですから、本格的に出荷されるまで4年はかかるみたいです。楽しむに待つとしましょう。
ウイスキーに関する様々な情報や海外のウイスキーも展示されていました。
記念に地元産のぶどうをつかったドライフルーツを買いました。
薫香ドライフルーツ 種無し巨峰 990円(税込)
薫香ドライフルーツ シャインマスカット 990円(税込)
じっくりとウイスキー飲みながら楽しもうと思います。
別途代金を支払えば追加で飲み物や軽食を楽しめます。限られた数のスタッフで運営されている様子でしたが、皆さん非常に気持ちいい接客ぶりでとても好感が持てました。
小諸駅まで送ってもらい、見学は無事終了。ウイスキー愛を感じる素敵な時間でした。
小諸駅構内には蕎麦屋さんがあり良い香りが漂っています。香りに惹かれたのか、多くのお客さんで賑わっていました。
佐久平へ戻る前に地元のスーパー「TSURUYA」を視察。
期待通りの品揃えにニンマリ。本格的な買い物は明日にして、今日のところは朝食用のパンなどを購入しました。
再び小海線に揺られて佐久平へ。
「アクアホテルプレミアム」にチェックイン。開業から日が浅いようで、館内はとてもきれいでした。
洗面所が独立しているのは意外と便利かも。
トイレも独立しているので、大仕事の後が何かと助かります。
一休みした後、近所の酒屋さん「清水屋」を訪れてみました。
地元産を中心に多種多様な品ぞろえに迷ってしまいましたが、「佐久乃花辛口純米」1500円を購入しました。
「アクアホテルプレミアム」の最上階には大浴場と広いラウンジがあります。
屋外に出られてなかなか気持ちいいです。
雲がかかってしまいましたが遠くに浅間山が見られます。
近所のセブンイレブンで“地元産っぽい”ウイスキーを購入。ハイボールにして飲むとよさそうです。
本日の晩ご飯は嫁がリサーチしてくれた「そばダイニング上仲屋」にて。そばを中心にいろいろ楽しめるみたいです。
カウンター席を確保してくれていました。
まずはビール750円で乾杯。
千曲川産信州サーモン刺800円。新鮮で食感が素晴らしい。
信州サーモンクリームコロッケ600円。コロッケはポテト派の私も認める美味しさ。
海老とキノコそば粉グラタン1000円。なるほどこういうそば粉の使い方もあるんだと唸る美味しさ。
瓶ビール750円で小休止。
猪肉の餃子600円。ジューシーで臭みもなく最高。
そろそろ日本酒にシフト。
飲み比べ辛口セット 950円 深山桜・寒竹・牧水
飲み比べAセット 950円 深山桜・亀の海・菊水
馬刺し(赤身)1600円 日本酒との相性ピッタリでした。
〆はもちろんもりそば。おいしゅうございました。これだけ飲んで食べて104,50円はとてもお得ですね。
「アクアホテルプレミアム」に戻って汗を流します。露天風呂にサウナまで完備していました。やっぱり足が伸ばせる大浴場は有難いですね。
風呂上りにラウンジで反省会。
信州高原ビールを飲みながら寛ぎました。
「TSURUYA」で買ったクリームパンで本日の締めくくり。想像以上に盛りだくさんで大満足な一日となりました。