いかがお過ごしでしょうか。自分はテスト中の限界大学生でして、ただいま寝不足の日々が続いております。ここ2週間ぐらい毎日2、3時間睡眠で体調を崩してないのはまさに奇跡ですね。皆様も体調にはくれぐれもお気をつけてください。

(え、なんで小説出せてんだよって?そんなの現実逃避に決まってるじゃないですか。)

それでは、どうぞ。

















『あんたなんかいらない!』


『産まなきゃよかった』
 

『出ていけ』 


あー、またこの夢や


昔の記憶、辛かった記憶、忘れたい記憶。人は誰でもこんな記憶を一つぐらい持っててもおかしくない。その大きさは人によって違うけど、保乃にとってこの記憶は死んでも忘れたいこと


早く目、覚めへんかな…



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夏鈴side.



保)はぁっ、、んんっ、

夏)…またか、



ベッドに横たわる保乃は、苦しそうに魘されながら大量の汗をかいていた。普通の人ならパニックになるであろうこの姿は、夏鈴にとってはもう慣れっこで、こういう時の保乃は心が荒れてる時やって分かる



保)やめっ、て…ごめんなさい、、、

夏)…。



保乃は高校に入ったタイミングで一人暮らしを始めた。保乃の親は、保乃が幼稚園生の頃から虐待に加えていたらしい。そのせいで保乃は小学1年生のまだ自分の意思がわからない状態で児童養護施設に入れられたって、昔保乃から教えてもらった



夏)チッ、



正直、夏鈴は保乃の親が憎い。殺してやりたいぐらいに。夏鈴は何も考えず、ただ楽しそうやからって理由で喧嘩を始めたけど、保乃は違う。自分の苦しみを逃すように、自分がこれ以上傷つかないように他人に苦しさをぶつける喧嘩をする


喧嘩に綺麗も汚いもないけど、保乃の喧嘩は見てて辛いんや



保)ん、、夏鈴、ちゃん、、、

夏)おはよ、ここまで運ぶの大変やったんやからな?ちゃんとお礼はせーよ。



でも夏鈴はそれを保乃には伝えない。保乃にとって夏鈴はそういう立場になったらダメやから…やから夏鈴は今日も何も言わず、ただ保乃の側にいる



保)そっか…夏鈴ちゃん、ありがとぉ。

夏)珍しく素直やん。

保)まぁ、、ちょっと今は…強がるのしんどいわ笑、



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由依side.



ひ)…。

由)…。



理佐が外出中の生徒会室はとても静かで、キーボードを打つ音しか聞こえない。パソコンの隙間からこっそりひかるの顔を覗いてみるけど、その瞳はやっぱり暗い



由)はぁ、

ひ)田村保乃。

由)へ?

ひ)由依さんはあの人のことどう思いましたか?

由)あー…どうだろうなぁ、



視線を変えずに喋るひかるに少し身震いをしながら、自分があの子に対して抱いた違和感を必死に探す。この問いはひかるが私を信用してくれているからこそ聞いてくれたことだ。ちゃんと包み込まずに素直な言葉で伝えよう



由)正直、怖いなって思ったよ。強そうとかそういうのじゃなくて、あの子を知ってしまったら、あの子にどうやっても同情しちゃって自分が自分じゃなくなりそう…って感じかな。

ひ)ふふっ、やっぱり私は由依さんの感性が好きです。



私の言葉に対して何かを言ってくるわけでもなく、ただ私の感性が好きと伝えてくれるひかるは、まさに生徒会長に適任だと思う



ひ)私も由依さんみたいにそうやって何かを感じられる人間になりたかった。



ひかるはいつも自分自身なことを異常に否定する。だから私はひかるに気づいて欲しい。あなたはあなたが思ってるほどレベルの低い人間じゃないって



由)…ひかるは素敵な人だよ。

ひ)ふっ、お世辞ですか?

由)私お世辞言えないタチなんで。

ひ)そうでした笑。



そう、私はひかるにそうやって笑ってて欲しい。そしていつか、ひかるの目に光が灯るように…私はひかるについて行くよ


ガチャッ


理)ただいま帰りましたー!アイス食べよー!




















END.