短気で酒乱で恐くて嫌いだった父
祖父との仲が険悪で私が幼い頃から祖父とは包丁飛び交う警察沙汰の喧嘩がしょっちゅう
怒りは祖父から兄と私達にも飛び火し蹴られ叩かれのDVもしょっちゅう
気に食わないことがあればすぐ怒鳴り暴力を振るう
思春期には大嫌いな存在になってた
私が高1の頃父は身体を壊し無職になり朝から晩まで酒浸りで毎日のように暴れ回った
高1の秋、私と祖母は『殺すかもしれないから家を出ろ』と言われ伯母の家に身を寄せた
そんな状況に絶望を感じたのか高1の冬祖父は家で首を吊って自殺した
祖父の納骨が終わり次第、父だけ家に残り家族親戚一切誰も家に近づくな!近づいたら殺す!と身も心も閉ざした
それから音信不通だった1年後頃父から電話があった
『俺は死んだ方がいいか?生きてた方がいいか?』
と尋ねられた
当時父のことが本当に憎かったし嫌いだったので私に関わらないというのが前提で『死にたかったら死ねばいいし生きたかったらいきれば』とぶっきらぼうに答えた
それを聞いた父はブチ切れ
金属バット持って伯母の家まできて玄関先で『〇〇(私)!殺してやるから出て来い!!』とわめき散らしに来た
マジ殺されると思ったわ
なんとか叔父やら伯母が来てくれて殺されずに済んだけど父の姿を見たのはこれが最後
その半年後、家で変死してるのが警察によって発見された
死後2ヶ月以上経ち腐敗が酷い状態で家族にも見せれる状態じゃないと火葬まで警察が冷凍処置し火葬場でも棺が開かれることも無くそのまま火葬された
だから怒鳴り込みにきた姿が父の姿を見た本当に最後の最後だった
死ぬと不思議と憎い気持ちは和らいだ
嫌いは嫌いだけど愛情表現が下手くそだった父なりに頑張ってくれてた部分もある
私が父から愛情を十分にもらえなかった分、父も父で祖父から愛情をもらえてなかった
愛情を知らずに育てられた人間が愛情をもって子育てをするってこと自体無理だと思う
私の主治医がよく言うけど、人間誰かのせいその人だけが悪いっていう責任の所在は無いんだよって
『パルパルさんが今のような状況になったのはお父さんのせいだって思うかもしれないけどお父さんがそうなったのはお祖父ちゃんのせいでもあって、そのお祖父ちゃんもまた愛情をもって育ててもらってなかった可能性がある
だから誰かのせいでこの人が悪いって言う風には言い切れないんだよ』
って
確かにその人がそうなったのには遡るとそれなりの理由があるわけで父だけが悪いわけじゃ無い
って思えるようになれた
でもやっぱり父は悪いよ
母の愛情も父の愛情も知らずに育った私は愛に飢えてる