今、フランスは春のバカンス真っ只中だ。だから、平日だというのに、辺りはとても静かで閑散としている。
けれども、パリは世界的な観光都市なので、そんな国内事情お構いなしに中心部に行けば、外国人観光客が多く押し寄せている。来月1日の労働節も近いせいか、普段以上に中国人が多いとは感じていたが、そんな中国人らにとってショッキングな出来事が今週水曜日に起こってしまった。
舞台となったのはパリ4大百貨店の一つでもあるプランタン内。高級ブランド・バレンシアガの店舗前で列に並んでいた中国人グループが小競り合いの末、乱闘騒ぎに。それに見兼ねた百貨店の従業員がこの場所から出ていけと中国人客らに命令したのだ。
この出来事は人種差別だと、あっという間に中国のSNS上で拡散し、プランタンとバレンシアガは中国人に猛反発を浴びてしまった。
さらに、中国版TwitterのWeiboでは多くのユーザーがバレンシアガ製品のボイコットを呼びかけはじめた。
≪バレンシアガの靴は素敵だけど、この出来事は私たちを啓蒙した。中国人を差別するバレンシアガをボイコットだ。≫
≪どうして私たちを見下すような態度がとれるんだ?中国人が充分に稼いでいないとでも?あなたたちは中国市場にさようならと言えるのですよ?≫
これらの批判に屈するかのように、翌日にプランタンとバレンシアガはそれぞれ謝罪声明を発表した。
≪バレンシアガは水曜日に発生した出来事について反省しています。そして、この出来事に関わったお客様に対して心より謝罪いたします。そして、どのお客様にも平等に接客することをここに誓います≫とバレンシアガは発表。
≪私たちの営業方針と矛盾した今回の出来事に対して深く反省しております≫ プランタン側はこのように謝罪すると同時に、従業員に対して追加的に新たな研修を実施することも発表した。
しかしながら、この両社の謝罪もむなしく、中国人の怒りはまだまだ収まっていないようだ。
フランスの高級ブランドや百貨店にとってアジア人は重要な顧客であり、中国人観光客がいなくなれば、彼らのビジネスは成立しないのである。
普段から、絶対に謝らないとみんなからイジられているフランス人。この際だから、プランタンもバレンシアガも中国人に媚びずに毅然とした態度でいてもらいたかった。
