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 テレワークにおいて、自分を律するためのコツは、「時間を測ること」。Togglという便利なツールでカンタンにできる。

 

 子供がまとわりついてきたら、「あー、今仕事中なんだから~」と言いながら、目線をPC画面に向けたままちょこっとおもちゃで遊んであげるなど、中途半端なことはやらない。Togglのボタンをオフにして、5分でも10分でも真っ正面から子供と向き合う。それから、子供を部屋から追い出してTogglをオンにする。
 ちょっとトイレに立ったついでに冷蔵庫をのぞき、チョコレートを食べながらコーヒーを淹れ、などとなし崩し的にブレイクするのではなく、潔くTogglをオフにしてから立ち上がり、淹れたコーヒーはソファで飲んで、寛いでからPCに戻る。
 2・3日こうして時間を測ってみると、自分の実働時間が赤裸々にわかる。法定7時間労働のところ、実は5.5時間しか仕事してないとか、途切れ途切れに9時間も仕事してたとか。見える化できると、何かに気づく。
 

 私の場合、だいたい1時間PCに向かっていると、小休止したくなることに気づいた。しかし、めんどくさい、あるいは難題の仕事をしていて途中で投げ出したくなったとき、Togglをチェックすると、まだ40分しか経っていなかったりする。そういうときは我慢してあと20分頑張る。逆に、好きな業務に夢中になってトイレに立つのももったいない、でももう限界、と立ち上がったときにTogglをみると、1時間40分! これは結構な達成感である。
 単に「時間を測る」うちに、だんだんリズムがついてきて、「時間を管理する」ことができるようになる。

 そうなったらこっちのモノ。上級編として、Togglの「Project」「Description」機能を使って、稼働時間に業務カテゴリーをラベリングする。「企画書作成」とか「データ入力」とか「メール対応」とか、自分の定常業務内容をカテゴリー分けして、Togglのボタンをオンするときに、「これから企画書作成します」と自分に宣言してそのラベルをつけるのである。カテゴリーをあまり細かくすると面倒なので、負担にならない程度にざっくりでよい。ラベリングすると、自分がどの業務にどれくらいの時間をかけているか、「見える化」がさらに精緻化される。
 前回の企画書は5時間かかったけど、今回は3.5時間で仕上がった、といった達成感につながる。逆の場合は、なぜ今回は手こずったのかを振り返るきっかけになる。面白いもので、こうなってくると「じゃあ次回は2.5時間を目標にしよう」という気持ちが湧いてくる。誰に何を言われなくても、自分自身と競争したくなり、自分で効率化するようになる。
 頭の回転が悪くて、目標時間を大幅に上回ってしまったときなど、「本来なら2時間で出来たはず」と反省して、Toggl上は「2時間」と過少申告したくなることさえある。
 TogglはDaily・Weekly・Monthly、そしてYearlyの稼働グラフまで提供してくれる。それを見ることで「今週はこんなに働いた」「今月はこの業務に4割方費やした」と様々な振り返りができ、自ずと生産性向上を考えるきっかけになるのである。

 かくして「時間を測る」というシンプルな手段は、知らず知らずのうちに自律心を育み、さらに生産性向上への不断の努力を促すのである。上司、泣いて喜ぶ。

 以上、上司のいない、自由な私の実感です。さて、みなさまへの効き具合はいかがでしょうか。ぜひ試してみてください!
 

#追伸:
このブログ、上下で約2,800字。執筆&アップロード作業にかけた時間は1時間58分也。
一番お気に入りの「仕事」なので、1度もブレイクなしでした♬