8月末、筑波大学社会人大学院人間総合科学研究科カウンセリングコースを受験した。
合格発表は、10月2日15時@当大学院ホームページ。
その日は朝からガイジン7人を引き連れての企業訪問の仕事の後、さらに別の仕事が入っていた。15時というと最後の企業訪問の真っ最中。サイトを見るのは、仕事が終わって帰宅して、落ち着いてからにしよう、と思っていた。

それなのに、企業訪問が早めに終わってしまう。しかも徒歩や電車に慣れないアメリカ人が「もう電車はイヤだ。自腹でもいいからタクシーで帰りたい」と言い出す。
総勢8人を3台に分乗させ、最後尾の助手席に乗り込む。リアシートのガイジンたちはしばらく勝手におしゃべりさせておけばよい。クルマがホテルに到着するまで、しばしの空白タイムである。スマホでメールをチェックし終えると、手持ち無沙汰だ。

どうしよう、と思いながら、やっぱり大学院のHPにアクセスしてしまった。

実は、今回の受験のことは、ごく限られた友人にしか事前に打ち明けていなかった(落ちたら恥ずかしいし)。
私の打ち明け話を聞いた相手のひとり、Aさんが、勤め先の茶飲み話のつもりで同僚女性に「私の友達で物好きな人がいてね…」と話したところ、なんとその女性、Bさんも密かに同じコースに出願していることが発覚。MBAのようなポピュラーなコースならともかく、カウンセリング心理学なんてマイナーなコースを、しかも同じタイミングで受験する人がAさんの周りに2人もいるとは…。
Aさんの引き合わせで、入試2週間前にBさんと会った。以来、受験勉強のラストスパートと受験当日の緊張を共有した、貴重な戦友となったのだった。

合格発表のページを開いたとたん、目に飛び込んできたのは、Bさんの受験番号だった。60013。「13番なんて、縁起悪いわ~」と嘆いていたせいで、しっかり記憶している。でも、キリスト教のジンクスをはねのけて、大和撫子のBさんは、見事合格。

一方の私の番号は、キリがよかった。60030。

60030は…。ない。
お、落ちた。
どぉぉーーーん。奈落の底に落ちた気分。
やっぱり…。
やっぱり私はダメだったか。
Bさんのほうがよっぽどちゃんと受験勉強していたし。
二次の面接試験では、Bさんはスムーズに答えられたと言ってたけど、私は何やら圧迫面接めいた意地悪な質問されたし。

そう思いながらも、3回くらい、ゆっくりと順番に上から番号をたどったが、どこをどう見ても、60030はない。

やっぱり、落ちたか。。。
「私が落ちるなんて、あり得ない!!!」という気持ちは、不思議と湧いてこなかった。

            …②に続く