この動画を見てふと思い出した映画があります。

「鉄男」・・・・

後から、「電柱小僧の冒険」というのもあったなと思い出されました・・・・

塚本晋也監督の作品です。

もう内容は覚えていません。

映画の断片が頭の中で不意に浮かび上がってきたのです。

20代になっていたか、直前だったか・・・・

確か文芸座ル・ピリエで観た気がしますが、もはやそこも記憶は曖昧・・・・

林海像監督の「夢見るように眠りたい」を観たのは確かル・ピリエだったはず・・・

遠い昔・・・・

そう言えば、西武の今は無印とかが入っているビルにホールがありました

名前はもう忘れてしまってる・・・

北村想さんの芝居をどこかの劇団がやっているのを観たのは間違いない。

映画も観たろうか?

 

「鉄男」の主演は田口トモロヲさんでした。

20代の半ばかな、中野のテレプシコールの楽屋で一度お会いしたことがありました。

紹介してくれたのはアングラの劇団にいた方です。

 

ああ、あの鉄男!

 

紹介してくれた人は、

こいつ芸能界なんかに足をいれちゃって、たいへんだね

と笑っていたのを覚えています。

 

ガガーリンというバンドのボーカルだった・・・・・

なんで僕がその楽屋にいたのかはもう覚えていません・・・

楽屋にいたのは、トモロヲさんと朴保さんだったことは覚えています。

その時の舞台で初めて朴保さんの歌を聞きました・・・・

圧倒されました・・・

 

それっきりトモロヲさんと会うことはありません・・・・

一瞬だけの交差・・・

 

もっとも、その後、ある学校巡回公演をしている座長と話をしたら、

(もう鬼籍に入っている方です)

トモロヲさんと一緒に芝居をしたこともあった人で、

共通の知り合いが繋がったということはありました・・・・

 

全然関係ない動画なのですが、

動きを見ていたら思い出したのです・・・・・

記憶は次々に掘り起こされて行きます・・・・

 

世界が変わっていったのは、

立教通りを入って、夏目書房・・・・

今はもうありませんが、交番のところから立教通りに入って左側に、

夏目書房という古本屋がありました。

その交差点を右に入って、少し歩いて左にあった雑居ビルの地下に、

マダムシルクというお店がありました・・・・・

木のドアの横には氷をいれた保冷の発砲の箱・・・・ビールケース・・・

ドアを入ると右側に壊れたジュークボックス・・・・

誰か忘れたけど誰かが、酒だかなんだかかけたのだったかして動かなくなった。

壁にはスズキコージさんの大きな絵・・・・

 

テーブル席には蝋燭・・・・

カウンターの上には、たくさんの写真・・・・

壁は落書きだらけ・・・・

 

とっても居心地のいいお店でした・・・・

カウンターに座って、ジンを飲みながら、周りの人の話を聞くのが楽しみでした。

個性的な人たちが次々にやってきて、

酒を飲み、話していく・・・・

 

店には有線もありましたが、カセットもありました・・・・

ママのさっちゃんと、日替わりで一人お手伝いの女性がいました。

それぞれ個性的で美人・・・・

2回目くらいで酔ったユカちゃんにとべっちが声をかけられて働くことになり、

それから通うようになり、

時々僕もバイトすることに・・・・

 

僕が店にいると入ってきたみんなは、

「なんだ、お前か・・・」

さっちゃんは、

「いいじゃないの。佐瀬さんにもなんか飲ませてあげて」

しぶしぶ、

「じゃビールでいいか」

「ありがとうございます」

 

鉄男の話からだらだらとずれずれになってしまいました・・・・

鉄男を観た時代とその周りにいた人たちにいつも圧倒されていたのです・・・・

芋づる式につながっていってしまいます・・・・

 

これは勝手に物語を作っているのかもしれません・・・・

生きるということは無意識に物語を作ることなのかもしれないと思えるくらい、

今頭の中に様々なことがもつれ合って浮かんでいます・・・・

 

あっちにふらふら、こっちにふらふら・・・・

漂うように、風に吹かれて・・・・