「冬の犬」
アリステア・マクラウド著、中野恵津子 訳
新潮社(クレスト・ブックス)、2004年1月発行
「灰色の輝ける贈り物」に続くアリステア・マクラウドさんの短編集。オリジナルは2000年の1月に Island というタイトルで出版され、「冬の犬」は16の短編のうち後半8篇が収められています(訳者あとがきから)。
すべてのものに季節がある To Every Thing There Is a Season(1977)
二度目の春 Second Spring(1980)
冬の犬 Winter Dog(1981)
完璧なる調和 The Tuning of Perfection(1984)
鳥が太陽を運んでくるように As Birds Bring Forth the Sun(1985)
幻影 Vision(1986)
島 Island(1988)
クリアランス Clearances(1999)
後半も題名からして良いですね。
前半8篇を収めた「灰色の輝ける贈り物」とは、また違う印象を受けました。私はどちらも好きですが、「冬の犬」の方が "胸アツ" 度が高いかな。動物度も高いです。
「完璧なる調和」に出てくるアーチボルドが硬派で好きです。「んーむ」というのが彼の口癖なのですが(当惑した時とか、答えたくない時に出るようだ)、気に入ったので、私も真似してみようかなと思う。すかっとする内容です。
「島」の彼女も硬派で好きです。私はハッピー・エンドだと思う!
これでマクラウドさんの小説は全部読んでしまいましたが、また読むことでしょう。