東証大引け 日経平均、続落 過熱感で利益確定売り

8日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、終値は前週末比131円67銭(0.32%)安の4万0780円70銭だった。前週末5日の米ハイテク株の上昇などを支えに4日に付けた終値ベースの史上最高値(4万0913円)を上回る場面があった。ただ、日経平均はここ2週間ほどで2000円強上昇していた。短期的な過熱感を警戒した利益確定売りは終日重荷となり、前週末の終値近辺で方向感の乏しい展開が続いた。

前週末の米株式市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が連日で最高値を更新した。前週末発表の6月の米雇用統計は労働需給の緩和が意識される内容で、米連邦準備理事会(FRB)の年内の利下げ観測が強まった。米長期金利の低下を受けて米ハイテク株が上昇した流れを引き継ぎ、値がさのソフトバンクグループ(SBG)などに買いが入った。

日経平均は午後に一時4万1112円と取引時間中の最高値を付けた。もっとも、その後は目先の達成感を意識した売りが出て、大引けにかけて下げ幅を広げた。今週は上場投資信託(ETF)の運用会社が配当にあたる分配金を捻出するために8日と10日に合計で1兆円強の売り需要が発生すると予想されていた。市場では目先の需給悪化懸念で積極的に買いを入れにくい状況も相場の重荷になったとの見方があった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕