酸素ができ始めた時代 | 化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常

酸素ができ始めた時代

地球のできた当初,酸素はほとんどなかったと
考えられています。

酸素が大量に作られ始めたのは約27億年前。
シアノバクテリアの光合成によって
酸素が作られたと考えられています。

この時代の酸素の増加の名残を
示すものが2つあります。

ストロマトライトと縞状鉄鉱層です。

ストロマトライトはシアノバクテリアによって
作られたものです。

きれいな縞状構造が特徴です。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-ストロマトライト

コノフィトン002

このストロマトライトは,シアノバクテリアが
砂粒などの粒子を取り込んでできたものだと
考えられています。

ストロマトライトの表面には,
水平方向に成長するシアノバクテリア1と,
垂直方向に成長するシアノバクテリア2がいます。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-ストロマトライトのでき方1

海水によって運ばれてきた砂粒が
シアノバクテリア2と絡まって表面を覆います,

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-ストロマトライトのでき方2

このままだと砂粒に埋もれて光合成ができないので,
シアノバクテリア1が光を求めて
砂粒の上に出てきます。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-ストロマトライトのでき方3

その上にまたシアノバクテリア2が成長して
砂粒と絡まって…,を繰り返して,
縞状構造ができていったと,考えられています。

シアノバクテリアによって酸素が作られたものの,
すぐには酸素濃度は増加しなかったと
考えられています。

海水中に溶け込んでいる鉄などと結合して
酸素が使われていったと考えられているからです。

この時にできたのが,縞状鉄鉱層だと
考えられています。

縞状鉄鉱層も,ストロマトライトと同じように
縞状構造が特徴です。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-縞状鉄鉱層

縞状鉄鉱層017

酸素が作られ始める前,海水中には
鉄が多く溶け込んでいました。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-縞状鉄庫層のでき方1

光合成によって作られた酸素は,鉄と結合して
酸化鉄となって海底に沈殿します。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-縞状鉄庫層のでき方2

作られる酸素の量が少なくなると,
珪酸を多く含んだ堆積物が
酸化物の上に堆積します。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-縞状鉄庫層のでき方3

再び酸素が多く作られるようになると,
酸化鉄が沈殿します。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-縞状鉄庫層のでき方4

このような仕組みで縞状鉄鉱層が作られていったと
考えられています。

縞状鉄鉱層が大量に作られていたのは
約27億年前から約19億年前。
約22億年前からは海水中だけではなく大気中にも酸素が
多く含まれるようになったと考えられています。

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