史上最大の溶岩噴出 | 化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常

史上最大の溶岩噴出

今日のニュース
久々の地質ニュースです。

ペルム紀末,莫大な量の火山ガスが大気中に放出されたらしいということがわかりました。

古生代ペルム紀末,
史上最大の溶岩の噴出がありました。
この時に噴出した溶岩の量は数百万km3。
アメリカ本土と同じくらいの面積を,
100mから6000m以上の厚さで覆っているとか。
想像もできないくらいの大噴火です。

$化石ショップ「ふぉっしる」店長の日常-シベリア洪水玄武岩

ペルム紀末に噴出した溶岩のおおまかな分布。
Ivanov (2008)を基に作成しました。
このように大規模に噴出した溶岩は
洪水玄武岩と呼ばれています。

この大噴火は,ペルム紀末に起こった
史上最大の大量絶滅の原因の有力候補の1つとされています。
そのときに発生した火山ガスが,
太陽光を遮断して気温を低下させたりオゾン層を破壊したりして,
環境に悪影響を与えたと考えられています。

この火山ガスがどのくらいの量
大気中に放出されたかが調べられました。

この結果,
硫黄:6兆3000億トン~7兆8000億トン,
塩素:3兆4000億トン~8兆7000億トン,
フッ素:7兆1000億トン~13兆6000億トン
が放出されたという結果が出たそうです。
桁が違いすぎる(°д°;)。

ペルム紀末のシベリアでの溶岩噴出は
非常に爆発的だったという説もあり,
噴出した溶岩が成層圏にまで到達したという意見もあります。
もしそうなら,これらのガスは直接成層圏に放出され,
地球環境は激烈に悪化しただろうと研究者は考えています。

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