新型インフルエンザ② | 医療への貢献

新型インフルエンザ②

現在いろいろと情報が錯綜していますので、現状の見通しは、また新たな情報が入り次第投稿することにし、今回は、新型インフルエンザの直系の先祖といわれているスペイン風邪について調べましたので報告します。





「スペイン風邪」の病原性

100年前に流行し、世界中で多くの犠牲者を出したパンデミック「スペイン風邪(H1N1型)」の病原性が昨年、東大医科研と科学技術振興機構の共同研究により解明されました。死亡原因は自然免疫不全によるものでした。スペイン風邪は新型インフルエンザの直系の先祖にあたるので、そのメカニズムの解明は重要です。

その特徴は・・・

実験内容:


H1N1型インフルエンザをクローニングし、完全体のウィルスを作成。

カニクイザルへ接種し、そのメカニズムを探った。


臨床的特徴

接種されたサル60~80%に肺炎が誘発された。

肺胞の障害が顕著あり、経時的に肺水腫、血液様を伴ったものへと

進行した。

 ◆免疫的特徴

インターフェロンが産生されない。

好中球活性のサイトカインがでているがIL-8(インターロイキン8)の

発現が遅延していた。

IL-6(インターロイキン6)が顕著に増加していた

 ◆考察

上記に結果から感染個体における異常な自然免疫反応により、肺胞から肺へのルートで肺炎を誘発したことが原因とみている。



スペイン風邪の統計

■死亡者・率

スペイン風邪流行時の日本における感染者および死亡者の統計について。

1918年から1920年の2年間にわたり流行があり、感染者は初年度2100万人と膨大であったが死亡者は25万人(死亡率1%台)とそれ程多くはない。

翌年は241万人で死亡者は12万人(死亡率5%程度)、2年目は22万人で死亡者3700人(1.5%程度)と、確かに多い数字ですが、死亡率は騒がれているほどでもない気もします。


■流行のピーク

初年度は11月、翌年は2月、2年目は1月がそれぞれ流行のピークとなってました。

ちょうど一般のインフルエンザが流行る時期と相関していました。

今回の新型も秋以降の流行し出すことになるのでしょうか?



■年齢別統計

一般のインフルエンザとの顕著な相違点があります。

それは、死亡者の年代です。

一般的にはインフルエンザの死亡者は圧倒的に高齢者が多いのに対し、前回のスペイン風邪は、男子では初年度で21~23歳、翌年33~35歳が一番多く、女子では初年度も翌年も24~26歳が多かった。

つまり、年代に関係なく注意しなくてはなりません。




■スペイン風邪当時と現代の比較


100年前のスペイン風邪流行当時は第1次世界大戦という背景があることを見逃してはなりません。

一番の激戦となったヨーロッパで死亡者が多かったというのも戦争との関係性が指摘されています。


また、当時の死因を調べると、どうもウィルスに罹って後に細菌にも感染する混合感染が、非常に多かったようです。

現代でもよくありますね。

風邪を引いて医者に行くと、「風邪(ウィルス)を治す薬はない」のに、抗生剤が出てきます。それは細菌との混合感染を防ぐ目的で処方されるのです。

風邪で関節が痛くなったりする時は、混合感染が起きている、とも言われています。

しかし、当時は抗生剤はありませんでした。


ということは、現代では抗生剤があるので少なくとも混合感染だけは防げるということになりますね。

もしかすると現代のほうが、死亡率は少ないかもしれません。


また他にも100年前と違うものを検討したら、


①栄養状態はよくなってます。


②衛生管理の能力も格段に上がっています。


③情報伝達力もマスコミや地域放送などの発達により断然違います。


*100年前の当時はスペイン風邪の原因がウィルスであることすら、わかっていなかったのです。


④医療技術は比べ物にならないくらい、発達しています。

ウィルスには無力でも、輸液などでの栄養供給や、酸素吸入など当時とは比べ物にならない。 


⑤ネガティブな部分としては世界が狭くなり、海外からのヒト、モノの流れが比べ物にならないくらい多いということはあります。





ということで、調べていくうちに現代の方がスペイン風邪当時より、人類に有利に働くことがわかってきました。


もしかすると、思っていたほど犠牲者がでることはないかもしれません。


油断は禁物ですが、できることをやっていけば、「恐れるに足らず」かもしれません。



いろいろ調べていくうちに、なんだか世間で言われている程、怖くないのでは?と思うようにもなった次第です。



また情報入手次第報告する予定です。