6年生の息子は、自分なりにうっすらと、

「僕って、高校行けるのかな?」と不安に思っているようでした。

「中学校で支援クラスに行ったら、高校はどうなるんだろうな」とか。

 

一方息子は、支援級にいながらソフトボール部でピッチャーをがんばっていました。

ピッチャー以外の守備はあまり上手じゃなく、バッティングもあまり期待はされてませんが、ピッチングだけは「力強い球だね」とほめられます。

エース番号の1番で毎試合先発し、秋のリーグでは勝ち越しました。

それは彼の自信にもなっています。

中高一貫校の野球部体験に行きました

そんな息子は小学6年の夏休みに、ある私立中高一貫校の軟式野球部の体験練習に参加しました。男子校です。父親が体験イベントがあるのを見つけてきたのです。

その中学校は、偏差値でいうと37~40ぐらい。学力レベルは市内でもだいぶ下のほうです。1学年1クラスで、35人程度。

家からの距離が、かなり遠い!約10キロです。

 

野球部の部員数は10人程度です。ソフトボールをしていた息子は、キャッチボールしたり、先輩方が投げてくれるボールをバッティングしたり、楽しく練習させてもらいました。

 

体験なので、息子はお客様。顧問の先生やコーチも、息子の良いところを見つけてほめてくれます。

「結構バッティングがいいよね!」とか、「球筋がピッチャー向きだね!」とか。

息子は終始、気分良く練習を楽しんでいました。

息子はこの学校で軟式野球をやりたいと感じたようです。

 

中高一貫校の入試説明会へ

9月に入って、この中学校の入試説明会がありました。
まだ受験するとは決めてないけど、息子の気持ちを感じ取り、私は主人と一緒に説明会に参加しました。
 
この時点で、息子は6年生の支援クラス。
通常クラスしかない普通私立中学校に入れるのか、ついていけるのか。
ずばり、療育手帳があり、軽度知的障害・ADHD不注意型の特性がある息子が

適応できるのかどうか。

それが私たちの感じる、一番不安なポイントです。

 

支援クラスに通う小学6年生が、中学校ではどの進路を選ぶかは、重要な選択です。

公立中の支援クラス、または通常クラスにいくのか。

発達障害児、学力の低い子でも適応できそうな私立中学に行くのか。

親の会で出会う親御さんも、色々悩んでいる方が多いです。

 
さてこの中学校の入試システムには特徴があり、専願入試で小学校で何か頑張ったことがあれば、それを面接でアピールすること。
そして受験に合格すればで入学金、授業料が免除されるというもの。
推薦入試の1つのタイプです。
 
例えば小学校時代に、サッカーチームにいて大会メダルをもらった、
美術コンクールで表彰された、などなど。
 
専願では、まずその頑張ったことの作文を事前に提出し、面接でさらにアピールするというわけです。
 
もし息子が専願面接でアピールするとすれば、やっぱりソフトボールチームでエースピッチャーとして頑張ったことです。技能選手賞のメダルもあります。
他にも地域の小さな将棋大会のメダルや少年消防団に所属してたこと、などかき集めればアピールポイントがいろいろあるし(笑)
 
一般入試は、国語、算数、理科、社会の4科目ですが、
専願受験は、国語と算数2科目だけ。これは嬉しいポイントです。
 
私と主人は、この中学校の説明会で得た情報を、息子に説明し自分で考えさせました。

 

この学校のメリットは中高一貫校なので、入学さえすればとりあえず高校までは進めるということ。

1学年35人程度で、学力レベルが高くないため、何とか息子が下のほうでもついていけるのではないかということ。(予想)

 

専願入試は国語と算数2科目だけ。

学費は、入学金、授業料が面免除になること。

ただ、タブレット等のICT費用や管理費で月2万ぐらいはかかるそう。

 

デメリットとしては、今から受験勉強して間に合うのか?という点。

入れたとして、学力レベルは低めだけど支援クラスはないので、通常クラスでがんばるしかないこと。

あと学校の場所が、遠いこと。

 

息子の進路は、それまでは一応公立中学校に行き、支援クラスに籍を置くことで進んでいました。

 

でも彼は、もうこの私立中学校普通クラスに行き、野球部に入り、高校にも入れるという未来を思い描いていました。

 

息子の答えは決まっていました。

この中学校をチャレンジで専願受験することを決めたんです。

もし受験に落ちても、公立中に行けばいいという気持ちで。

 

こうして6年生の9月から、息子の受験勉強が始まりました。

それは私と主人と息子3人の受験勉強の始まりでもありました。