車谷輝光「ふぅ、なんとか間に合った」
待ち合わせ場所で肩で息をする輝光を見て
「もう、女の子がノーメイクなんてあり得ないんですけど。私がなんとかしたからいいけど、これは練習してもらわなきゃ」
腕組みをして白い世界で女神が頷いていた
輝光「ん~、何か忘れてる気が…」
駅の方を見ると輝光が笑顔で手を振って走って来る。それを見て
自分を好きに………ムリ、ムリムリ。俺ナルシストじゃないもん
ガガガ…
何かが擦れる音がする。それまで笑顔だった輝光が真剣な顔をして走って来る
これって…
音のする方を見ると、トラックが突っ込んで来る。体は小刻みに震え、身動きが出来ない
ぶつかる…
目を閉じる。誰かに抱きしめられる
ドンッ
鈍い音がする。輝光の意識が少しずつ薄れていった
つづく